2023.09.24
ねこの習性
室内飼いのねこと室外飼いのねこの飼い方の違いは

室内飼いのねこと室外飼いのねこの飼い方の違いは

ねこを飼うときには、室内と室外では飼い方に違いがあります。

毎日のお世話を考えるならば、室外の方が圧倒的に飼いやすいと言えるでしょう。

しかし、室外で飼う場合は、飼い主さんの目が行き届かないことが多く、ケガや交通事故、病気にかかるが心配があります。

ここでは、室内と室外での飼い方の違いにポイントを置き、特に室外飼いねことして飼う場合の注意点について解説していきます。

 

目次

1.ねこの飼い方の違い
2.室外飼いのメリット・デメリット
2-1.メリット
2-2.デメリット
3.室外で飼うときの注意点
3-1.ワクチンの接種
3-2.避妊・去勢手術は必ず行う
3-3.迷子猫にさせない
3-4.雨風がしのげる
3-5.隣近所に迷惑をかけない
まとめ

 

1.ねこの飼い方の違い

ねこの飼い方には、室内飼いと室外飼いの二通りがあります。

飼い主さんが、ねこを飼いたいと考えるときに室内猫として飼うか、それとも室外で外猫として飼うのかは、飼う人の考え方ひとつです。

しかし、犬とは違って、ねこは室内で飼っている人が圧倒的に多いでしょう。

理由は、いぬの場合は番犬として飼う場合もありますが、ねこの場合はあくまでもペットとして飼われているためです。

それでも、部屋が汚れるとか、排せつ後の臭いが気になるなどの理由でねこを外で飼っている人もいます。

また、先住ねこがすでに飼われていて、どうしても一緒に暮らせないとか、もともと野良猫であり室内で飼われることに抵抗のあるねこもいます。

そのような理由で、室外飼いのねことして飼われることも珍しいことではありません。

 

2.室外飼いのメリット・デメリット

ねこを室外で飼うことには、それぞれメリットやデメリットもあります。

ここでは、室内飼いと比較して、室外飼では、どのようなメリットがあり、またデメリットがあるのか具体的に述べてみます。

 

2-1.メリット

ねこの室外飼いでは、次のようなメリットがあります。

①負担が減る

室内飼いに比べると、飼い主さんの飼い猫に対する労力の負担はずっと軽くなります。

たとえば、フードや水を与える以外はほとんど手間がかかりません。

トイレや爪とぎの交換、部屋の掃除の割合、ブラッシングなどねこにかける負担が少なくて、ストレスも感じません。

②費用が抑えられる

室内飼いに比べるとねこにかける費用が抑えられます。

たとえば、室外飼いだと、排せつは外で済ませるためにトイレや猫砂が要りません。

また、爪とぎやキャットウオーク、キャットタワー、おもちゃなどの猫グッズの購入も少ないので、費用が抑えられます。

そのほかにも、暖房費、冷房費など特別にねこのためにかける費用も少なくて済みます。

③自由奔放に生きられる

ねこは本来、外で活動する習性を持っています。

家という閉ざされた空間で暮らすことに抵抗のあるねこにとっては、室内での暮らしはストレスの溜まる場所でしかないかもしれません。

食事や水だけはもらいながら、外で自由奔放に暮らせるほうがねこにとってはストレスも感じなく、幸せとも言えます。


 

2-2.デメリット

ねこの室外飼いは、次のようなデメリットがあります。

①交通事故のリスク

ねこの室外飼いの最大のリスクは交通事故です。

ねこは急に車道へと飛び出すために、車にはねられて死んだり、ケガをしたりするリスクが相当あります。

室外はねこ達にとっては、最大の危険地帯と言っていいでしょう。

②病気感染・ケガのリスク

室外はねこ達にとっては、病気感染の恐れのある危険地帯です。

室外で暮らすねこは、ほとんどが野良猫の集団だと考えていいでしょう。

野良猫でも、地域猫として保護されてワクチン接種を済ませているねこもいますが、まだまだすべてではありません。

猫エイズや猫白血病のウイルスに感染したねこに接触したり、ケンカをしたりすることにより病気の感染やケガを負うリスクは非常に高くなります。

また、ノミやダニといった害虫に侵かされて、病気にかかったり、死亡したりするなどの危険性もあります。

③妊娠の危険

室外で飼っているメス猫は、避妊手術を施していないと妊娠の確率は非常に高まります。毎年妊娠すると考えてもいいでしょう。

また、オス猫は去勢手術を施していないとメスの野良猫などを妊娠させてしまう恐れがあります。

さらに、交配することでウイルス感染症にかかるリスクが心配されます。

④野良猫になる

室外で飼っているねこは、行動が自由になるためにどこへでも出かけられます。

特に、オス猫の場合は、家から遠く離れた場所まで移動する習性があります。

また、車などに接触するなど危険な目にあって逃げたり、犬や猫に追いかけられて遠くまで逃げてしまったりしたときには、帰る道が分からず迷子になる恐れもあります。

迷子になったまま飼い主さんの元へと帰れず、そのまま野良猫になるケースはよく耳にします。

⑤迷惑行為

室外で飼っているねこが、隣近所など他の家の住民に迷惑をかけることはよくあります。

なかでも、困るのは門扉などにオシッコをかけたり、花壇や畑にウンチなど排せつをしたり、花や作物を荒らすという迷惑な行為です。

また、発情期を迎えるとその鳴き声に悩まされる住民は多いでしょう。

 

3.室外で飼うときの注意点

ねこにとってはリスクの高い室外飼いではありますが、それでもどうしても外で飼わなければならない止むを得ない場合もあるでしょう。

そうなったときは次のようなことに注意しましょう。


 

3-1.ワクチンの接種

室外でねこを飼う場合には、必ずワクチン接種は行ってください。

外を自由に行き来するねこにとっては、猫エイズや猫白血病にかかるリスクは極めて高い環境にあります。

ワクチンを接種することでねこの感染しやすい病気を予防できます。

また、ノミやダニを予防するために予防薬を病院で投与してもらいましょう。


 

3-2.避妊・去勢手術は必ず行う

室外でねこを飼う場合は、よほどなことがない限りは避妊、去勢手術は行いましょう。

特に、メス猫は避妊をしていないと妊娠の確率が100%近くになります。

のぞまない妊娠で、不幸な野良猫を増やさないためにも避妊手術は必ず行ってほしいものです。


 

3-3.迷子猫にさせない

室外で飼っていたねこが急にいなくなったり、帰ってこなくなったりすることはよく聞く話ですが、そのまま迷子になってしまったら大変です。

そうならないためにも、室外で飼うねこには、迷子札のついた首輪を着けるか、マイクロチップを装着しましょう。

迷子札やマイクロチップの装着で、迷子猫になったときに早期発見につながった例は多く見られますから実行してほしいものです。


 

3-4.雨風がしのげる

室外でねこを飼う場合に、大変なことは雨風をしのげる場所の確保です。

別棟の家や倉庫があれば問題はないのですが、ない場合は、ホームセンターなどで市販用の犬小屋を代用して、ベランダ下などへ備えてあげましょう。

マットや毛布などを一緒にそろえてやると安心できるでしょう。


 

3-5.隣近所に迷惑をかけない

室外でねこを飼う場合には、隣近所に迷惑にならないように心がけましょう。

そこで心配なのが隣の敷地での排せつです。

ねこはいつも決まった場所で排せつしますから、専用のトイレを設置してあげましょう。

ねこが排せつした後の土や砂をトイレに入れてやると意外にしつけるのは簡単です。

また、発情期の鳴き声を抑えるためには避妊・去勢手術は有効です。

できるだけ、隣近所に迷惑のかからない方法を講じましょう。

 

まとめ

室外でねこを飼えば、ねこの世話にかかる時間や労力の負担は、確かに、軽くなります。

しかし、交通事故やケガ、病気などを心配する心の負担は、より重くなります。

どちらを選択するかは、飼い主さんの事情やねこの性格によることも大きなポイントですが、ねこの幸せや命を守ることを考えれば、室内で飼うことをおすすめします。

ねこを飼うといえば、昔は室外で飼うのが一般的で当たり前の時代でした。

しかし、住宅事情などの環境も変化してきて、今ではペットは家の中で飼うということが当たり前となり、ねこと一緒に暮らすことが一つのモデルになってきました。

はたして、ねこはどう感じているかは分かりませんが。ねこの幸せや命を守ることを考えるならば、室内で飼うのがベストです。

 

 

 

   
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