2022.09.23
ねこの雑学
ねこ好きの聖地!猫島とはどんなところなの?

ねこ好きの聖地!猫島とはどんなところなの?

ねこ好きな人が訪れる聖地ともいえる場所が、日本には何か所もあるということをご存じでしょうか?

日本には、ねこ好きな人が訪れてみたいと思っている「ねこ好きの聖地」が、北から、南までたくさん存在します。

なかでも、猫島と呼ばれている島々は、ねこ好きさんの多くが毎年、訪れて「ねこが近くで見られる」スポットとして人気が高まっています。

しかし、今、ねこ好きの聖地であるはずの猫島も、さまざまな問題を抱えています。

今回は、その猫島の現状について詳しく解説しましょう。

 

目次
1.猫島とは
∟1-1.なぜ、猫島は聖地なの
∟1-2.猫島には、もともと猫がいたの?
∟1-3.全国に20か所以上
2.猫島として有名な島は?
∟2-1.田代島
∟2-2.青島
∟2-3.男木島
3.ねこ好きの聖地での問題は?
∟3-1.ねこが増えすぎた
∟3-2.観光客にストレスを感じる
∟3-3.私有地に立ち入る・ゴミが増える
4.観光客が守るべきモラル・ルール
∟4-1.餌付けは止める
∟4-2.ペットは持ち込まない
∟4-3.ゴミのポイ捨てや違法な行為は止めよう
∟4-4.募金への参加
まとめ

 

1.猫島とは

猫島は近年、ねこを近くで見ることができて、ねこと触れ合えることのできる島として人気が高まっています。

ねことの触れ合いを求めて、遠く離れた地域から猫島を訪れるねこファンも多くいます。

なかには、外国の人も訪れるといいますから、猫フアンにとっては、猫島は、万国共通の「聖地」と言ってもいいのではないでしょうか。


 

1-1.なぜ、猫島は聖地なの

日本各地に点在する猫島が、どうして、ねこ好きな人たちのための聖地となったのでしょうか。

島にねこが多く住むようになったため、猫島と呼ばれだしました。

島を訪れた人たちがねこと触れ合える癒しの場所として人気が出てきたために、「ねこ好きの聖地」と言われるようになったものなのです。


 

1-2.猫島には、もともと猫がいたの?

多くの猫島がそうであるように、猫島には大昔から多くのねこが住んでいた訳ではありません。

もともとは島で漁民や農民の暮らしを荒らしてしまう害獣を退治するために、島の外から持ち込まれたねこが、いつのまにか繁殖して、多く暮らすようになっていきました。

島によっては、猫島のねこを信仰の対象として祀って、島の住民が大切に育てているという話もあります。

しかし、いまでは、どこの猫島でもねこが増えすぎて、島の住民が困っているというのが本音みたいです。


 

1-3.全国に20か所以上

ねこと人間が一緒に暮らす猫島と呼ばれる島は、大小合わせて全国に20か所以上あると言われています。

猫島の中には、島で暮らす人間よりもねこの割合が多いと言われる島も決して珍しくないそうです。

海に囲まれている猫島は、漁業の町や村として知られている反面、車などの交通量が少なく、ねこの外敵となる動物も少ないことから、ねこにとっては住みやすい場所かもしれませんね。

 

2.猫島として有名な島は?

ねこ好きの聖地として多くの観光客が訪れて、ねことの触れ合いを体験できる有名な猫島を紹介します。

日本の猫島と呼ばれる島は20か所以上ありますが、代表的な猫島は次のような島が挙げられます。


 

2-1.田代島

この島は、猫島としては日本の最北端に位置する宮城県に属する小さな漁師町です。

田代島は、東北にあっても比較的に暖かな気候であるために、ねこたちにとっては住みやすい島です。

以前の田代島は、漁業とともに養蚕も盛んでした。

カイコの害獣となるネズミの駆除を目的として、多くのねこが島で飼われていたのが、繁殖して現在のような状況になったそうです。

田代島は、元々ねこへの信奉が強く猫神社というものも建立されています。

ねこと島民の繋がりはある昔から深いと言えるでしょう。


 

2-2.青島

青島は、愛媛県に属する小さな漁村の島です。

今では、どのガイドブックにも載るほどに有名な猫島で、多くの観光客が、ねことの触れ合いを求めて島を訪れるようになりました。

驚くのは、10人未満の島に10倍以上とも言われるほどのねこが暮らしていることです。

その青島がねこの聖地として、多くのマスコミにも取り上げられるようになりねこ好きなフアンの来訪が後を絶ちません。


 

2-3.男木島

香川県に属する男木島も青島と同じように、島民よりもねこの数の方が多いと言われている小さな島です。

この島は、動物写真家の岩合光昭さんが、世界のねこを紹介する「世界ネコ歩き」という番組で紹介したことで爆発的な人気になりました。

男木島は、ねこ好きな聖地というイメージばかりでなく、謎のオブジェなどアートの分野でも有名な島です。

 

3.ねこ好きの聖地での問題は?

ねこ好きの聖地と言われる猫島は、ねこにとっては本当に楽園なのでしょうか。

マスコミ等で紹介される猫島は、ねこにとってまるで楽園のように脚色されていますが、実際とは大きな乖離があります。

確かに、ねこと触れ合いのできる観光客にとっては、猫島は、ねこ好きのための聖地と思われがちですが、一方で、たくさんのねこが小さな島にいることでさまざまな問題も抱えているそうです。


 

3-1.ねこが増えすぎた

猫島で急激にねこの数が増えるようになったのは、ねこ好きの聖地として頻繁にマスコミ等に取り上げられるようになったからです。

それまでは、島で暮らす野良猫たちは、自然に淘汰されて数がこれほどまで増えることはありませんでした。

餌付けする観光客が増えたことや、飼い猫を遺棄するために島の中に持ち込んだことも、ねこの増加の要因です。

また、島で暮らすねこは、避妊手術をほとんど行っていません。

餌付けなどで寿命が延びれば、それだけねこの数は増えてくるのは当然ですよ。


 

3-2.観光客にストレスを感じる

島で暮らす島民もそうですが、多くの観光客が訪れることでねこたちにとってもストレスがたまります。

もともと観光地ではなかった島の住民にとって、観光客が大挙して訪れることになったら、ストレスも溜まります。

また、ねこたちだって、観光客に必要以上に追い掛け回されたらストレスを感じるのは当然でしょう。


 

3-3.私有地に立ち入る・ゴミが増える

ねことの触れ合いを求めて、猫島を訪れる観光客のモラルのなさも指摘されています。

ほとんどの猫島は、スーパーやコンビニなどもないような小さな島ですから、島を訪れる観光客は、食べ物や日用品を持ち込んできます。

食べ残しや、使い古したティシュなどの日用品を持ち帰ることなく、その場で捨てていくモラルの内観光客も多く見られるそうです。

ゴミを持ち帰らず捨てていくことは言語道断でしょう。

また、観光客がねこに触れ合うために、私有地に勝手に立ち入ることや、なかには排せつを済ませると言うとんでもない行為もあるそうです。

 

4.観光客が守るべきモラル・ルール

ねこ好きの聖地を訪れるときには、少なくとも観光客が守らなければならないルールというものがあります。

ねこ好きの聖地と言われる猫島は、ねこ好きな人にとっては楽園でしょうが、島の人々にとっては暮らしていくための場所です。

その中に、土足で立ち入るようなモラルのない行動は絶対に止めましょう。


 

4-1.餌付けは止める

ねこは雑食ですが、与えて良いものと、与えて悪いものがあります。

また、与え過ぎはかえって病気になる恐れがあります。

もし、与えるとしてもねこ専用のフードを与えるぐらいにとどめておきましょう。

必要以上の餌付けは絶対に止めるべきです。


 

4-2.ペットは持ち込まない

島の中へは、どのようなペットでも持ち込まないようにしましょう。

また、持ち込んだ、犬やねこと言ったペットを遺棄するのだけは絶対に止めましょう。

犬やねこが増えすぎると島の生態系を壊す恐れがあります。


 

4-3.ゴミのポイ捨てや違法な行為は止めよう

猫島を訪れて、ねことの触れ合いを求めることを悪いことではありませんが、食べ残しなどのゴミをそのまま島の中に捨てて帰ることは感心できません。

必ず持ち帰りましょう。

また、許可なく他人の私有地に立ち入ることは違法です。

また、島に自生する植物の持ち去りなどの行為は絶対に止めましょう。


 

4-4.募金への参加

ねこ好きの聖地として人気の高い猫島で、今、問題となっているのが野良猫などの異常な繁殖です。

島の住民ばかりでなく、行政も頭を悩ませています。

異常な繁殖を防ぐには、島で暮らすねこに避妊手術を施すことが最善の方法でしょう。

その費用を工面するために、観光客に募金をお願いする猫島の明代を抱える自治体もあると聞いています。

 

まとめ

近年の猫ブームとも相まって、ねことの触れ合いを求めて、ねこのいる猫島を訪れる観光客は後をたちません。

しかし、ねこ好きな人の訪れる猫島は、今、多くの問題点を抱えています。

猫島は、ねこ好きの観光客にとっては楽園かもしれませんが、島で暮らす住民やねこたちにとっては決して楽園と言えるものではありません。

ねこ好きさんが増えるので、猫ブームもいいでしょう。

しかしねこ好きの聖地と言われる猫島のあり方などについて真剣に考えるべきではないでしょうか。

 

 

 

 

   
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