2022.05.14
ねこの飼い方
ねこにブラッシングはしてあげたほうがいいの?

ねこにブラッシングはしてあげたほうがいいの?

ねこは自分で身体を舐めて毛づくろい(グルーミング)をしていますが、飼い主さんがブラッシングをしてあげることも大切です。

ねこの身体に残った抜け毛をそのままにしておくと、胃腸や皮膚の病気に繋がることがあるためです。

また、ブラッシングは身体の健康を保つためだけでなく、ねこの気分を落ち着かせる効果があるといわれています。

ブラッシングは飼い猫との大切なコミュニケーションとして、有効なスキンシップとしての手段です。

 

目次

1.ブラッシングが必要な理由
∟1-1.ねこが身体を舐める理由
∟1-2.ねこの換毛期
∟1-3.抜け毛は重大な病気に繋がることも
∟1-4.グルーミングのやりすぎに注意
2.ブラッシングによる効果
∟2-1.抜け毛を取り除く
∟2-2.皮膚の血行を良くする
∟2-3.飼いねこの体調チェックに役立つ
3.ブラッシングのコツ
∟3-1.ブラシを使い分けよう
∟3-2.ブラッシングは毛並みに沿って
∟3-3.ねこがブラッシングを嫌がるとき
∟3-4.ブラッシングを習慣にしよう
まとめ

 

1.ブラッシングが必要な理由

ねこがよく自分の身体を舐めて毛づくろいをしているのは身体をきれいにするためだけでなく、不安や緊張を解消するためといわれています。

ねこの抜け毛を放っておくと、抜け毛を飲み込んで胃腸の病気になってしまうことや皮膚が蒸れてしまうことがあるため注意が必要です。


 

1-1.ねこが身体を舐める理由

「ねこはきれい好き」とよく言われるように、ねこは自分の身体を舐めて毛づくろい(グルーミング)をします。

また、ねこは自分の身体をきれいにするだけでなく、気分を落ち着かせたり、不安やストレスを発散させたりするためにグルーミングをすることもあります。

私たち人間が何か困ったことがあった時などに、髪の毛を触る行為と似ているのかもしれません。


 

1-2.ねこの換毛期

ねこには抜け毛が増えやすい時期である換毛期があり、春や秋に換毛期が訪れることが多いようです。

特に長毛種のねこは換毛期が分かりやすく、ソファーやカーペットが毛だらけになってしまうこともあります。

ただ、主に室内で暮らす飼いねこの場合は年間の温度差が少ないため明確な換毛期がなく、年間を通して抜け毛が出やすい傾向があるようです。


 

1-3.抜け毛は重大な病気に繋がることも

ねこの抜け毛を放っておくと、抜け毛を飲み込んで腸閉塞などの病気に繋がる恐れもあるのです。

また、ねこの抜け毛が皮膚の上で固まってしまうと、皮膚が蒸れて皮膚炎の原因にもなります。

特にペルシャ猫などの長毛種で鼻の短いねこは、背中まで自分で届かずに毛づくろいができない場合が多いため注意が必要です。


 

1-4.グルーミングのやりすぎに注意

ねこが強いストレスを感じているときに、過剰なグルーミングをすることがあります。

中にはグルーミングのやりすぎで毛が抜けすぎて禿げてしまうねこもいます。

グルーミングのやりすぎで禿げてしまっているときはねこの環境や身体に何らかの問題を抱えている可能性があるため、早めにかかりつけの動物病院に相談しましょう。

 

2.ブラッシングによる効果

ブラッシングは家の中がねこの毛だらけになることを防ぐだけでなく、ねこの健康管理にとても役立ちます。

ブラッシングによって抜け毛身体に溜まりにくくなり、ねこの病気を予防することができます。

さらに、皮膚の血行を促進する効果もあるのです。


 

2-1.抜け毛を取り除く

ブラッシングによってねこの抜け毛が溜まり過ぎることを防ぐことはとても重要です。

ねこが自分の身体を舐めるグルーミングによって飲み込んだ毛は、嘔吐や排泄行為で外に出しますが、一部はヘアボール(毛玉)と呼ばれる毛の塊になり胃の中に入ります。

ヘアボールの溜まり過ぎは、腸閉塞などの胃腸の病気になってしまう場合もあるため注意が必要です。

定期的にブラッシングをして、ヘアボールの発生を予防してあげましょう。


 

2-2.皮膚の血行を良くする

ねこの抜け毛の溜まり過ぎは、皮膚が蒸れて皮膚炎などの病気になる可能性もあります。

特に、長毛種のねこは皮膚が蒸れやすいため注意が必要です。

また、ブラッシングは皮膚に適度な刺激を与え、血行が良くなるというマッサージ効果があります。

皮膚への適度な刺激は新しい毛を生やすことにも繋がるため、ブラッシングをしてあげるとねこの毛艶を良くするためにも重要です。


 

2-3.飼いねこの体調チェックに役立つ

定期的にブラッシングをしてあげると、自然にねこの身体に触れる機会を作ることができます。

ねこは体調が悪いときも顔や態度に現れにくく、日頃から観察していないと体調不良に気付かない恐れがあります。

そのため、ねこの病気にいち早く気付くことはとても重要です。

 

3.ブラッシングのコツ

ここからは、ねこにとって効果的なブラッシングの方法について解説します。

ねこ用のブラシには様々な種類があるため、ねこの種類によって使い分けることが大切です。

ねこによってはお気に入りのブラシができることもあり、ねこの様子を見て選んであげましょう。

ねこの性格や身体の場所によってはブラッシングを嫌がる場合があります。

ブラッシングは大切とはいえ、ねこに無理をさせてはいけません。

ねこが嫌がらずにブラッシングさせてくれる場所を中心に行いましょう。


 

3-1.ブラシを使い分けよう

ねこ用ブラシには次のような種類があり、ねこの毛の長さによって使い分けることが必要です。

  •  ・ラバーブラシ(短毛種)
  •  ・スリッカーブラシ(長毛種)
  •  ・ピンブラシ(長毛種)
  •  ・コーム(長毛種)

また、ねこによってはお気に入りのブラシでないとブラッシングを嫌がる場合もあるため、ブラシを替えるときはねこの様子を見ながらにしてあげると上手くいきます。


 

3-2.ブラッシングは毛並みに沿って

どのブラシを使う場合であっても、ねこの毛並みに沿ってブラッシングします。

毛を逆なでされることは嫌がることが多いので注意が必要です。

顔周りは繊細であるため、コームタイプのブラシを使うとねこが嫌がらずにブラッシングをさせてくれます。

額から始めて、中心から外側に向かってブラシをかけましょう。

また、ねこのお腹は普段は見せない部分です。

無理にお腹を触ろうとはせず、ねこの方からひっくり返ってお腹を見せてきたらブラッシングしてあげるようにしましょう。


 

3-3.ねこがブラッシングを嫌がるとき

ブラッシングが好きなねこをもいれば、嫌いなねこもいます。

一度に全身をブラッシングしようとはせず、ねこが嫌がりだしたらそこまでで止めてあげましょう。

ある程度はブラッシングをさせてくれていたのに、急にねこが手に嚙みついてきたり攻撃してきたりすることがあります。

こうした動きは「もう嫌!」というサインであるため、ブラッシングを止めてあげましょう。


 

3-4.ブラッシングを習慣にしよう

子猫の頃からブラッシングを習慣付けておくと、成長しても嫌がらずにブラッシングさせてくれることが多いため、早いうちからブラッシングに慣れさせておくとねこも飼い主さんも安心できます。

特に長毛種のねこはブラッシングを嫌がる場合が多いようです。

飼い主さんはブラッシングのときにおやつをあげるなど、ねこがブラッシングを「楽しいもの・嬉しいもの」と思えるように工夫してあげることが大切です。

次第にブラッシングが好きになったねこは、ブラシを取り出すだけでゴロンと寝転がるなどブラッシングをして欲しいことを飼い主さんに態度で示すようになるでしょう。

 

まとめ

ねこの身体に抜け毛が大量に残っていると、ねこが飲み込んでしまうことによる胃腸の病気や皮膚が蒸れることによる皮膚の病気の原因になるため注意が必要です。

飼い猫の抜け毛が気になる時期には特に頻繁にブラッシングをしてあげましょう。

病気を防ぐためにも、ねこにはブラッシングに慣れてもらうことが大切です。

そのため、子猫の内から少しずつブラッシングをしていると、最初は嫌がっていたねこが次第に気持ちよくなってブラッシングが大好きになったという話は沢山あります。

飼い猫の身体の健康を保つためだけでなく、ねことのスキンシップやコミュニケーションのためにもブラッシングの時間を大切にしましょう。

 

 

 

 

   
TOP