いつも街で見かけるねこを、うちで育てたいと思ったとき、どうするのが正しいのでしょうか。
一般的にはペットショップなどが考えれれますが、保護猫活動を行っている団体から譲りうける方法もあります。
ただ、残念ながら野良猫や捨て猫も存在してしまっていますので、野良猫や捨て猫を保護して育てる方法もあるでしょう。
今回は、子ねこを拾って育てるまでの適切な準備と育て方についてご紹介します。
※野良猫に関しては、「野良猫を発見したらどうする?野良猫のトリセツ」にて紹介しています。
捨てねこを拾ってきたら、体格や動きからおおよそ何歳くらいなのか把握する必要があります。
生まれたばかりの子ねこは、大人のねこと比べてお世話すべきことが多いからです。
見た目が相当小さく、生まれたばかりであることにすぐに気が付けます。
体重は150gくらいで、まだ目が開けない状況です。
赤ちゃんねこはミルクを3時間に1度あげなければいけません。
しばらく飲んでいない可能性がありますので、保護した場合は、すぐにミルクをあげてください。
生後2日~3日のときと比べると、ねこと分かる見た目に近づきます。
目は少しずつ開き始めますが、まだ物は見えにくい状態です。
見えているかどうかは、ねこの目の前で物を動かして、目がその物を追うかで判断できます。
同じように音は聞こえているねこと、まだ聞こえないねこがいます。
なおオスなのかメスなのか分かるようになるのも、この時期の特徴です。
しっかりとよちよち歩きができるようになります。
生後3週間から乳歯が生え始めて、8週間ころには、26本の全ての歯が生えそろいます。
口を開けた時に歯がどのくらいあるのかで、そのねこの年齢が推測できます。
そして、自分で排泄もできるのが、生後3週間~8週間のねこになります。
飼いたいなと感じたねこがいたからと言って、衝動的に家に持ってかえってきてしまうのは、よくありません。
子ねこにとって危険が一杯であるかもしれません。
事前にねこが住める環境づくりをしてから、育ててあげるようにしましょうね。
拾ってきたねこに快適に暮らしてもらうためにスペースを準備するのは当然ですが、どんな病気を持っているのか調べるまでは分からないので、行動を制限させなければなりません。
そのために、拾ってきた初めのうちは、段ボールや、箱、キャリーケースを準備しておくことをおすすめします。
人間と新しく迎えたねこの住環境を区切るのもそうですが、先住猫がいる場合は住む場所を分けることも大切です。
また、体温を低下させないように、段ボールには、毛布や、タオル、布を敷いておいてあげるのが良いでしょう。
余裕があれば、抱きつけるタイプのぬいぐるみまたは、クッションがあれば、ねこはもっと快適に暮らせます。
人間が使うクッションを使う際は、ガラが入っていないタイプを使用しましょう。
子ねこを拾ってきた場合ミルクはかなり大切です。
ねこを拾ってくる前に事前に準備した方が良いでしょう。
特に生まれたばかりの子ねこであればあるほど、大切になります。
ミルクの形態は粉でも液体のタイプでも大丈夫です。粉の場合は必ずミネラルウォーターで溶きましょう。
そして、ミルクをあげるのに使う哺乳瓶も事前に購入してください。
子ねこ向けの小さな哺乳瓶がありますので、幼いねこには、小さいタイプを使ってあげましょう。
ねこを家に持ち帰ることを決めて、引き取るための事前準備ができたら、いよいよ拾ったねこを育てる段階に入ります。
はじめのうちは、慣れないことも多いかもしれませんが、やるべきことは決まっていますので、焦らず育てていきましょう。
ねこは体温調節が苦手で、子ねこになればなるほど気を使いながら育てなければなりません。
皮下脂肪が薄いため、低体温や高体温にすぐになってしまうのです。
周りの温度を一定にして、ねこを守ってあげることが大切です。
寒い季節はタオルでねこを包んであげたり、カイロや湯たんぽを使ってあげると良いですよ。
ただし、湯たんぽを使う場合はやけどに注意することを忘れないでください。
必ず湯たんぽの周りをタオルでくるんで、ねこの寝る場所に置いておいてあげましょう。
ねこを拾って飼うことにしたら、真っ先に動物病院に行きましょう。
感染症にかかっていたのに、すぐに病院に行かなかったがために、気が付けなかったとなると、命にかかわることになります。
さらに先住猫を飼っていた場合、知らず知らずのうちに、感染症をうつしてしまうということも考えられます。
例えば、鼻水や、くしゃみ、咳が止まらない状況であると、病気の可能性がありますのでそのようになる前に、まずは動物病院に行ってみましょう。
ねこは生後1か月未満では、自分で排泄ができません。
そのため、生後間もない赤ちゃんのねこには、排泄を促してあげなければなりません。
柔らかいウェットティッシュを使って、おしりを軽くポンポンと叩いてあげましょう。
便意を感じてうんちが出てくることがあります。
この方法で、しっかり排泄ができれば良いのですが、出なかった場合でも焦る必要はありません。
焦って、気づかないうちに飼い主が、ねこのおしりを強めに叩いてしまったり、こすってしまうと皮膚を傷つけてしまう可能性があります。
この排泄を補助とするタイミングとして適切なのが、ミルクをあげる前か後になります。
ミルクは先端のふくらみが小さな哺乳瓶か、針がない注射器(シリンジ)を使ってあげると、ねこは安全にミルクが飲めます。
生後間もないねこの場合、ミルクを上手に飲めません。そのため舌先ではなく、舌の奥に哺乳瓶もしくは注射器を入れてあげるようにましょう。
注射器を使う場合は、押し出す早さと量に気をつけてください。
1回に押し出す量が多すぎると、気管に入ってしまうことがあります。
ミルクのペースは、生後2日~3日であれば3時間に1度、生後2週間くらいまでならば4時間に1度、生後4週間までならば5時間に1度の頻度であげます。
順調に成長しているかどうか、調べるために、ミルクを飲んだ量と、うんちの量を1日ごとに記録しておくことをおすすめします。
拾われたねこは、慣れ親しんだ環境から、いきなり飼い主の家に連れてこられた状況です。
生活環境にはじめのうちは慣れずに、緊張していることでしょう。
人間も全く知らない人や場所に、一人で突然置かれたら同じ心理状況になるはずです。
ですのでねこが新たな環境に慣れるまでは、そっとしておいてあげましょう。
そういう意味で飼い主や他の居住者、先住猫との接触は控えることをおすすめします。
過度な接触や干渉を抑えることで、ねこは早く環境に順応してくれるでしょう。
2週間を目安に1匹の時間を長くしてあげるようにして、徐々に愛猫と触れ合う時間を増やしていけばよいです。
拾ったねこと一緒に暮らすためには、どんな点に特に気をつけるべきでしょうか。
長く共に新しい仲間と生活するための注意点をご紹介します。
ねこのかわいい姿を写真に収めたいという気持ちは分かります。
そのときは是非、フラッシュをオフにした状態で撮影するようにしましょう。
ねこは生まれたばかりの時は、目が開かず物が見えません。
拾ってきたねこが幼い場合は、撮影時の気づかいに加えて、薄暗い環境で育ててあげましょう。
寄生虫やダニ、ノミがねこについていたり、病気にかかってしまっていた場合、ねこだけでなく一緒に暮らしている先住猫やペットや、人にも感染してしまう可能性があります。
ねこから人への感染を防ぐためには、普段からねこに触れたら手を洗うようにすることが大事です。
ねこは、ダニやノミで苦しめられると、かゆそうなそぶりをするので、すぐに気がつけると思います。
その際は、すぐに動物病院に連れていきましょう。
拾ってきたねこを育てるためには、まずねこが暮らすスペースを整えてあげることが大事です。
その他にも動物病院でしっかり検査したり、ワクチン接種などやる事は多くあります。
ただ赤ちゃんねこや子ねこの場合は、体温を気にかけてあげながら、居心地の良い場所を提供してあげましょう。
そして、ミルクを適切にあげて、排泄を促してあげるなど、母猫の代わりとなって育ててください。
正しい育て方を覚えて、ねこと楽しく暮らせると良いですね。