ねこを飼っている場合、飼い主や飼い主家族だけが引っ越しをするわけにはいきません。
大事な家族の一員であるねこと、引っ越しをすることになります。
難しそうにも感じるねことの引っ越しですが、事前の準備と、適切なねこへのフォローをすれば問題なくできます。
そこで今回は、ねこと引っ越しをする際に特に気を付けるべきことを紹介します。
引っ越しは、人間だけでなく、ねこにとっても長旅になり得ます。
したがって、準備を万全にしておく必要があります。
準備の段階で、引っ越しが上手くいくか否かが決まると言っても過言ではありません。
引っ越しの当日は、引っ越し業者が家を出入りすることになります。
移動中はもちろんのこと、引っ越しの作業中にも危険を避けるためや作業の邪魔にならないように、一時的にキャリーバッグの中に入っていてもらうことになります。
そのため、ねこ用のキャリーバッグは早めに購入しましょう。
いきなり、引っ越しの日にキャリーバッグの中に入ることになってしまうと、警戒してすんなり入ってくれないこともあります。
引っ越しの日に向けて、徐々にバッグの中に入ってもらう訓練もしておきましょう。
引っ越しは、ねこにとって精神的にも肉体的にも負担になります。
事前に動物病院に行って健康診断を受けておくことをおすすめします。
特にまだ幼い子ねこや高齢なねこにとっては、体への負担は非常に大きいです。
医師の指示に従って、ねこが健康な状態のまま引っ越せる準備をしておきましょうね。
ねこは、においに敏感な動物です。
野生の場合は、自分のにおいをマーキングすることで、縄張りを明確にしますよね。
新居へ引っ越してしまうと今とにおいが変わり、環境ががらりと変化してしまいます。
それはトイレにもついても同じことが言えます。
ねこは自分のにおいがするトイレを感じることで安心します。
引っ越し先でも、すぐにリラックスして暮らせるように、トイレは新しいものを用意しないでください。
引っ越し業者にあらかじめ、ねこがいることと、どこにいるかを必ず伝えましょう。
事前に伝えずに作業が始まった場合、いきなり猫が飛びだしてしまい、業者がびっくりして、家具を壊してしまうという事故も考えられます。
作業効率に大きく関わる大事なことなので、事前に言っておきましょうね。
引っ越しには、さまざまな移動方法があります。
現在の住まいから、引っ越し先までの距離を考慮し、またねこの体調のことも考えた状態で適切な選択をしましょう。
最もねこへのストレスを軽減できる移動方法が、自家用車での移動です。
車内には、飼い主のにおいがついており、ねこはそのにおいを感じとれて、リラックスできるからです。
ただし、飼い主や飼い主家族しか車内にいない場合でも、キャリーバッグには入れてあげるようにしましょう。
急な発進やブレーキがかかった時でも、ねこへの衝撃が緩和されます。
そして、ねこが運転手の方に向かってしまい、運転を妨げてしまうということも防げますよ。
また、窓を開けるのは、脱走の恐れがあるので控えておきましょう。
ねこは、混みあった場所が苦手です。
そのため、ねこに混雑した状況だと分かられないようにするため、キャリーバックを布で覆い外の様子が見えないようにしましょう。
暴れることなく、落ち着ける方法です。
ねこの安全な移動に注力するのは、もちろんのこと、同様に他の乗客に迷惑をかけないことも大切です。
またJR東日本の場合は、動物用のケース1つにつき、1枚。普通手回りきっぷという券を購入することになります。
公共交通機関を利用する際は、事前に、その会社の規定を調べておきましょう。
新幹線でも移動は、あまりおすすめできません。
それは、キャリーバッグは座席に置けないからです。
さらに、規定により、1人が2席分の座席を購入することができないルールになっています。
キャリーバッグを置ける場所が飼い主の膝のうえか、足元に置くことになってしまいます。
足元に置かざるを得ない状況になってしまった場合、飼い主からは見えにくく心配になりますよね。
極力、移動手段から新幹線は外した方がいいでしょう。
飛行機での移動を選んだ場合は、機内にキャリーバッグを持ち込むことができません。
手荷物扱いとなり、他の荷物とねこは過ごすことになってしまいます。
移動中は慣れない音や衝撃に耐えることになりますので、バッグの中に水やタオル、布などを入れてあげ、出来る限り不安を軽減させてください。
また、航空会社によって持ち込みのルールが異なる場合もありますので、直接問い合わせて、どうやって移動させてあげるべきか考えるのが良いでしょう。
ペットの輸送を専門にした業者があり、プロにお願いするという方法です。
犬、小動物、ねこなど実績が豊富なので、安全に愛猫を移動させるためにはおすすめです。
移動中の温度調節、給水、トイレのお世話なども適切にやってくれます。
自家用車での移動の次に安全は移動方法と言えます。
ただし、飼い主と一緒に移動することができず、ねこ単体での移動になるので、注意しましょう。
引っ越し後にすぐにやらないといけないことがいくつかあります。
忘れないように、引っ越し先についた当日に済ませましょう。
また、引っ越し後にしておきたい愛猫へのフォローの仕方もご紹介します。
もしもの時のために、かかりつけ候補の病院も早く見つけておくのが良いでしょう。
できれば、夜間救急もやっているところならばなおさら良いです。
どこにあるのか、休診日はいつなのか、何時までやっているのかなど予め把握しておき、緊急事態にいつでも対応できるようにしましょう。
マイクロチップとは、ねこの情報が読み込まれているチップで、自治体や病院などの関係機関が、その情報を読み取るためのものです。
識別番号というものがデータになっています。
そして、情報をもとに、迷子になってしまったねこは、飼い主へ帰すことが可能になります。
愛猫が、マイクロチップを埋め込んでいるねこであれば、住所変更を行わなければありません。
もしも、ねこが脱走してしまい見つかったとしても、旧住所で登録されている場合は戻ってこない可能性があります。
忘れずに変えておきましょう。
これは、すでに紹介した、引っ越しをする前に、ねこのトイレを保管する理由と同じです。
自分のにおいがついた、遊び慣れたおもちゃや毛布は、ねこを安心させます。すぐに荷物から出してあげましょう。加えて、引っ越し前に、ねこの顔を布で拭いておき、引っ越し後に
部屋の壁や、家具に布をこすりつけます。こうすることで、ねこのにおいに部屋があふれ、
引っ越し先でも、より早く新しい環境に慣れますよ。
引っ越しをした後は、ねこに新しい環境に慣れてもらう必要があります。
飼い主がいろいろしてあげても、新しい環境に順応できるタイミングについては、個体差があります。
ねこのペースに任せて徐々に新しい家に慣れていってもらいましょう。
特にねこの言動に干渉することなく、見守ってあげるてください。
ねこと引っ越しをするためには、まずキャリーバッグを購入し、キャリーバックに慣れさせることから始めましょう。
引っ越し準備から、移動まで頻繁に使用することになります。
そして、適切な移動手段を決めて、引っ越し先についた直後には、ねこが生活しやすい環境をすぐに作ってあげてください。
これから初めてねこと引っ越しをする方も、愛猫のことを思いやって引っ越しをすれば、ねこと一緒に安心して引っ越しができるでしょう。