ねことふれあいたいと思ったら、まず思い浮かぶのは猫カフェではないでしょうか。
しかし、実は動物園にもねことふれあえるところはたくさんあります。
猫カフェよりもカジュアルな雰囲気で、のんびりふれあえるのが動物園の魅力です。今回は、ねことふれあえる動物園や、ふれあいの際の注意点について解説します。
※開園時間や入場料、ふれあいコーナーの参加方法などは、各園の公式サイトをご確認ください。
まずは、東日本にあるねことふれあえる動物園(博物館)をご紹介します。
猫2パラダイス(にゃんにゃんパラダイス)は、NPO法人 猫達の幸せを守る会が運営する「世界の猫グッズ博物館」に併設されているねこの保護シェルターです。人に捨てられ、里親が見つからなかったねこたちが暮らしています。
制限時間なしで一時退室もOK、のんびりした雰囲気の中で、人懐こいねこたちをなでたりひざに乗せたり、心行くまでねことの時間を楽しめます。
博物館の入館料とグッズ売り上げは全て保護ねこのために使われるため、ねこと遊びながらねこの保護に貢献できる点も魅力です。
また、運命を感じたねこがいたら、里親として名乗り出ることもできます。保護ねこたちと出会い、ふれあうなかでお互いの幸せを見つけることができたら素敵ですね。
※公式ウェブサイト:世界の猫グッズ博物館
つくばわんわんランドは、90種類以上の犬種とふれあうことができる犬のテーマパークです。犬との散歩体験やふれあいが楽しめるほか、子供たちが遊べる遊具施設「だっくん広場」もあり、ファミリー向けのレジャーにもうってつけの場所です。
パーク内の「ねこハウス」は、かわいいねこたちが思い思いにリラックスしている「ねこの楽園」のような場所。スフィンクスやラパーマといった珍しい種類のねこにも出会えます。
公式ウェブサイト:つくばわんわんランド
富士サファリパークは、マイカーや園のジャングルバスに乗って、自然の中で悠々と暮らすライオンやゾウ、キリンが見られるサファリ型の動物園です。
ふれあいゾーン内の「ネコの館」には、セルカークレックスやシャルトリューなど、世界中の珍しいねこが遊んだり、のんびりくつろいだりしている姿を見ることができます。
また、2023年5月18日より、昨年8月に誕生したチーターの三つ子が公開されています。三つ子のチーターがじゃれあったり、お母さんチーターに甘えたりする様子も楽しんでみてはいかがでしょうか。
公式ウェブサイト:富士サファリパーク
伊豆高原にあるねこの博物館は、世界で唯一のねこの総合博物館です。野生ネコの生活を表現したジオラマや絶滅したネコ類の標本、ねこにまつわる美術品・工芸品などが展示されており、楽しみながらねこに対する知識を深めることができます。
「ふれあい広場」では、約20種40匹のねことふれあえます。場内は清潔で気になる臭いもなく、ねこの手入れも行き届いていて、「本当にねこを大切にしているのが分かる」と評判です。
公式ウェブサイト:ねこの博物館
続いて、西日本にあるねことふれあえる動物園をご紹介します。
大阪府南部にあるワールド牧場は、乗馬や牛の搾乳、小動物とのふれあいなど、さまざまな体験を通して自然や動物とふれあえる牧場です。
牧場内の「ねこのいやし館」では、約20種類の血統書付きのねこに出会えます。ねこたちは皆人懐っこく、一緒に遊んだり、キャットタワーやキャットブリッジで生き生きと走り回る姿を楽しんだりできます。
公式ウェブサイト:ワールド牧場
神戸どうぶつ王国はスマトラトラやマヌルネコ、ナマケモノといった希少種を飼育しており、自然に近い飼育環境の整備に力を入れています。
ふれあいタイムやおやつタイムなども数多く設けられており、その中に「ワンタッチ・ニャンタッチ」と呼ばれるイベントもあります。ねこと犬が同じコーナーにおり、中には寄り添って眠る仲良しさんもいて、心が和みます。整理券を受け取れば、1時間以上ふれあい時間が楽しめるのも魅力です。
公式ウェブサイト:神戸どうぶつ王国
白鳥動物園は香川県の東寄りにある白鳥市に位置する動物園です。園内に足を踏み入れると、クジャクやウサギがのんびりと散歩しており、そのゆるさにほっこりします。
「にゃんにゃんハウス」では、追加料金・制限時間なしで、のんびりとねことふれあえます。
しろとり動物園のもう一つの特徴はホワイトタイガー(ベンガルトラの白変種)の繁殖に力を入れている点。時期によっては赤ちゃんタイガーとの記念撮影会もできますので、「大きなねこ」とのふれあいも楽しみましょう。
公式ウェブサイト:しろとり動物園
長崎バイオパークはダイナミックな自然の中にある動物園。動物との距離が近いのが特徴で、ミーアキャットやキツネザルと動物園の道で出会ったり、カピバラやフラミンゴにごはんをあげたりと、非日常体験を楽しむことができます。
バイオパーク内にある「ペットアニマルワールド(PAW)」はねこや犬、オウム、フクロウなどが一緒に暮らしています。ソファやカーペット、キャットタワーが置かれた、まるで自宅のリビングのような「ネコの部屋」で、ねこをなでたり、ひざに乗せたりと、くつろぎのひと時を過ごせます。
公式ウェブサイト:長崎バイオパーク
ねことのふれあいは心が癒される素敵なひと時ですが、接し方を誤るとねこのストレスになったり、持ち物の破損といったトラブルが起こったりすることもあります。
動物園の提示したルールを厳守するとともに、以下の点に気をつけてねことのふれあいを楽しみましょう。
ねこを触る前、触った後は必ず手を洗いましょう。人の手にも、ねこの体にも菌やウイルスがたくさんついています。
それがお互いの体に移ると、病気を引き起こす恐れがあります。
特にねこの体に菌やウイルスがつくと、グルーミングの際体内に取り込んでしまうかもしれません。
動物園のねこは飼いねこより多くの人と接しているため、感染のリスクも非常に高いです。一人ひとりが気をつけて、動物園のねこを病気から守りましょう。
ねこはいたずら好き。揺れるネックレスや服のリボンにじゃれついて傷つけてしまうことがあります。
また、荷物を置いたままにしておくと、引っかいたりおしっこをかけたりしてしまうかもしれません。
ねことふれあいをする時は、多少汚れたり傷ついたりしても大丈夫な服装をして、持ち物の管理はしっかりしておきましょう。
「ふれあいコーナーのねこだから触られるのに慣れているだろう」と考えてしまうかもしれませんが、ねこはデリケートな動物です。
不適切な触り方や接し方をすると、ストレスになってしまいます。また、ねこが怒ってかみついたり引っかいたりすると、自分もケガをしてしまいます。
特に、以下のような接し方は絶対にしてはいけません。
また、子供を連れていく場合は事前にねことの接し方を教え、ふれあい中も子供から目を離さないようにしましょう。
まずは写真を撮影しても良いかどうか、動物園に確認しましょう。ただし、撮影OKでもフラッシュを焚いてはいけません。ねこの目を傷めてしまったり、けいれんの原因になったりするためです。
良い写真を撮りたいからと大きな声でねこの気を引いたり、無理やりポーズを取らせたりするのもNGです。
また、他の人がいる時は写真に写りこまないように気をつけましょう。
ねことふれあえる動物園をご紹介しました。動物園ではねこカフェよりも自由な雰囲気の中で、たくさんのねことふれあえます。また、他の動物たちとのふれあいや、ねこグッズの販売、子供が喜ぶ遊具など、施設やサービスが充実しているところも多く、さまざまな楽しみ方ができます。
しかし、ねこがかわいいからと自分勝手に触ったり構ったりするのはトラブルの元です。動物園のルールをしっかり確認し、ねこが嫌がらないような接し方をしましょう。
「ふれあい」とは「触る」という意味ではなく、「交流すること、心を通わせること」を指します。ねこの気持ちを考え、ねこに優しく接することで、人もねこも楽しみ癒される「ふれあい」の時間を過ごせるでしょう。