考えたくもありませんが、あなたの愛猫が突然、亡くなったらどうしますか?
飼い主だったら愛猫がいきなり旅立ってしまうことはとても信じがたいことでしょう。
悲しみのために涙に暮れてしまうかもしれませんね。
しかし、悲しんでばかりはいられません。
亡くなった愛猫の亡骸をそのままにしておくことはできません。
今回は、愛猫が亡くなったときに飼い主としてどうしたらよいかについて解説します。
飼い主としては、愛猫が天国へと無事に旅立っていけるようにその死を丁重に弔ってあげたいものです。
最近は、ペットとの最後のお別れとして、ペットのために葬式を執り行うことが一般化してきています。
これまで一緒に暮らしてきた、愛猫との最後の別れに、悔いを残さないためにも、飼い主として「愛猫の葬式」を考えてみてください。
ねこの葬式は、人の葬式と同じように一連の流があります。
飼い主が亡くなった愛猫のために執り行う葬式も大体、同じように進めて行けば大きな間違いはありません。
ペット葬儀業者に電話で連絡を入れて、葬式の希望日や時間についての打ち合わせや葬式の内容について相談しましょう。
ペット葬儀業者の数は少ないですが、地方都市でも、エリア内に1社~2社は必ずあるはずです。
また、ペット葬儀業者の中には、年中無休で24時間いつでも対応してくれる業者もあります。
ペット葬儀業者との打ち合わせが終わったら、亡骸を棺に入れましょう。
棺はペット葬儀業者も用意できますが、間に合わない場合はダンボールなどを利用して簡易の棺を作ってください。
亡骸は、すぐに硬直が始まりますので早めに棺に納めましょう。
亡骸は、硬直が始まると同時に腐臭がはじまります。
棺の中には、新聞紙やバスタオルなどを敷き詰めてその上に保冷剤を置きましょう。
ドライアイスでも構いません。
もしも、多頭飼いしているねこがいましたら、亡骸にいたずらをしてしまうかも心配もありますので、棺のそばに近づかないように注意してください。
葬儀場へ棺を搬入するには、私有車を利用するか、葬儀業者に搬入を依頼することになります。
葬儀業者に搬入を依頼する場合は、葬儀費用に搬入費用が上乗せされるのが一般的ですので、認識しておいてください。
葬式には、合同葬儀や個別葬儀がありますが、どちらの葬儀方法を選択するかは飼い主の希望で決まります。
合同葬儀や個別一任葬儀は、遺体を葬儀場で火葬して葬儀は終了となります。
合同葬儀や個別葬儀でも飼い主などが立ち合い葬儀を行う場合は、お見送り、出棺、火葬が執り行われます。
併せて、お経を挙げてもらえる葬儀場もあります。
お骨拾いは、個別葬儀のみで行うことができますが料金が葬儀代に上乗せされます。
葬儀場で火葬が終わりお骨拾いまで終了したら次は納骨になります。
個別葬儀で立ち合い葬儀を選択した場合は、納骨をどうするかと言う問題が出てきます。
お骨を葬儀場で預かり、供養して頂くこともちろん可能ですがお骨拾いが終わったら骨壺に入れて持ち帰ることも可能です。
最近は、骨壺に入れたお骨を、持ち帰ってから仏壇のそばに安置して供養するというスタイルも増えています。
愛猫が亡くなって葬式を執り行う場合の流については上述したとおりです。
しかし、いざ、愛猫が亡くなったときにはショックのあまり何をしなければすぐには思いつかないでしょう。
そんなときこそ、冷静になって何をしなければならないか考えましょう。
ねこが亡くなったときの確認は、呼吸、体の動きの有無や瞳孔の開き具合で分かります。
確実に死亡してしまっていることが確認できたら、葬儀業者に連絡を入れるとともに、かかりつけの動物病院へも一報を入れておきましょう。
亡骸はすぐにでも硬直がはじまります。
硬直が始まってしまったら棺となるダンボール箱などに入れるのが難しくなります。
また、ダンボール箱などを利用した棺に納める前に亡骸を清潔に保つために脱脂綿などで体全体をきれいに拭いてあげましょう。
櫛などを使って被毛を梳(す)いて整えてやってください。
生まれたままのきれいな姿でお見送りしたいものです。
亡骸は腐食はすぐに始まりますから、保冷剤やドライアイスを用いて腐食の予防に努めてください。
棺の中には、季節の花々や思い出の写真とともに愛猫が愛用していた猫グッズなどを入れてください。
棺の中が花や写真、猫グッズなどで一杯になるのはあまり感心できません。
また、火葬しても燃えにくい金属品などは避けましょう。
この他にも棺の中に入れるものは次のようなものがあります。
棺に納めた亡骸は、葬儀までの間は自宅で安置することになりますから日当たりの良い所は避けましょう。
安置する部屋はエアコンで温度管理が必要です。
また、亡くなったねこ以外に飼い猫や飼い犬がいたら棺のそばに近づけるのは絶対にやめましょう。
最近は、ねこが亡くなった後に、葬儀業者に依頼するのが一般的になってきています。
しかし、葬儀業者に依頼しない場合は、ご自身で全て行うか、地方自治体に依頼してください。
自治体へ亡骸の引き取りを依頼する方法につきましては、各自治体によって対応が異なります。
詳細につきましては、各自治体のホームページをご確認いただくか、直接相談してください。
飼い猫の死因にもよりますが、ねこが亡くなった部屋は掃除や消毒を施しましょう。
特に、ウイルス性の病気で亡くなった場合は、他のねこに感染する恐れもあります。
亡くなったねこが、使っていたトイレや食器類は感染予防のためにも処分してください。
飼い犬が亡くなった場合は、飼い主は犬を購入したときに届け出をしていた市町村もしくは保健所に死亡届けを提出しなければなりません。
ねこは犬と同じように一般的なペットだから飼い猫も、届け出が必要と考えている方もいるかも知れませんが、ねこが亡くなっても届け出はいりません。
愛猫が亡くなって、一番に、心配されるのが飼い主さんの心の整理でしょう。
いわゆるペットレス症候群と言われるものです。
愛猫が亡くなって、すぐに心の整理をしなさいと言われてもそれは無理な話です。
愛猫を失くして、ペットレスに陥った飼い主さんはなかなか現実を受け入れなくて悩み苦しむでしょう。
ゆっくりでもいいですから立ち直るきっかけをつかみ心の整理をしてください。
愛猫や愛犬を失くして、同じようにペットレスで悩んだり、苦しんでいる飼い主さんは多いはずです。
同じ悲しみや悩みを共有できる飼い主さんなど友達と交流することで、少しでも現状から立ち直るためのきっかけが掴めるかもしれません。
亡くなった愛猫の遺品の整理をすることで、飼い主さんの心の整理につながることもあります。
デジカメやスマホで撮影した、在りし日の愛猫の写真はいつまでも残して置きたいものです。
アルバムに残すとか、パソコンに取り込んでいつでも好きな見ることが出来るように整理しましょう。
ただ、食器やトイレ、おもちゃなどは遺品として残して置くにはかさ張るものが多いので、必要最小限なものを残し、その他のものは処分をしましょう。
愛猫が亡くなって嘆き悲しんでいるのは飼い主さん本人ばかりではないはずです。
飼い猫を可愛がっていた家族さえ同じ寂しい気持ちでしょう。
また、一緒に暮らしてきた亡くなった愛猫でさえ飼い主さんのことをきっと心配していることでしょう。
亡くなった愛猫の変わりは、当然いません。
亡くなった愛猫の悲しみから次のステップとして踏み出すためにも家族と一緒に暮らせる新しい猫を迎え入れてみたらどうでしょうか。
人間よりも寿命が短い愛猫の死は、愛猫と暮らしている間には、いつか必ず訪れてしまいます。
飼い主さんにとっては、否が応でも、愛猫の死という事実に向き合うことになるでしょう。
そのときが訪れてしまった場合に、愛猫との別れを嘆き悲しむばかりでなく、愛猫を無事に天国へ送り届けるには「何を、どうするべき」かについて考えておくことが大切です。
本記事を参考に、いざという時に備えてください。
最近は、ねこが亡くなってしまった場合は、葬儀業者に依頼するのが一般的です。
冷静さを失っている時に依頼してしまうと、失敗することも考えられます。
そのため、前もって調べておくといいでしょう。