外見を見ると、まるでヒョウのような風貌なオシキャット(Ocicat)。
ヤマネコとねこの中間なのでは?と疑うほど野生的な見た目です。
しかし、その外見とは想像もできないほど人間が大好きなオシキャットなので、人気も急上昇しています。
そんなオシキャットと一緒に暮らすためには必見の情報をご紹介します。
オシキャットを見ると自然発生的に生まれたねこのように感じる方も多いのですが、実は交配により誕生した猫種です。
筋肉質であることと柄が斑点であることから、私たちが想像するのはヒョウに似ていると考えたり、ヤマネコに近い種類だとまず考えてしまいます。
しかし、オシキャットの歴史を見ていくと一緒に暮らすにはもってこいのねこであるということが見えてきます。
オシキャットは外見こそ野生的ですが、ブリーダーの交配によって生まれたねこです。
オシキャットの祖先となった猫種は、シャム猫とアビシニアン。
どちらもスラっとした印象を受けるねこです。
名前の由来はオセロットという種類のヒョウの様なヤマネコに似ているということと、交配によって生まれたという意味のアクシキャットを混ぜて命名されました。
そんな祖先を持つオシキャットですが、すぐに新しい猫種と認められたわけではありませんでした。
1966年に申請するものの、生まれてくる子の特徴がまだ不安定で却下されてしまったのです。
ここから、シャム猫とアビシニアンの他にアメリカン・ショートヘアとの交配が行われ、現在の外見が確立します。
結果的に、オシキャットとして認められたのは1978年。今から40年ほど前です。
オシキャットと聞いてピンと来る方は、身の回りでオシキャットと生活している方がいたり、どんなねこと暮らそうか考えて調べているうちに見つけた方が多いと思います。
オシキャットについて知らない方が多いのは、歴史が浅いことが関係しているのです。
オシキャットの外見はスラっとしているにもかかわらず筋肉質であることが特徴です。
さらに、顔の形も丸みがありながらも口元は尖っているクーガーフェイスと呼ばれる顔なので、まさにイケメンと言っても良いのではないでしょうか。
オシキャットの魅力は外見だけに止まらず、触れた人々が口々に「サテンのよう」と言うくらい滑らかな毛並みを持っています。
もし人であったのならばスタイルの良いイケメンと言えるほどの完璧さを兼ね備えているのがオシキャットなのです。
ヒョウやヤマネコに外見が似ているオシキャットなので、あまりなつかず野生的な想像をしてしまいます。
しかし、オシキャットの性格は人懐っこくて甘えん坊なのです。
外見からはあまり想像できないかもしれませんが、人見知りも少なく初めての人でもすり寄っていくほどの甘えん坊です。
さらに、オシキャットは非常に賢いということも忘れてはいけません。
遊びが好きなオシキャットですが、おもちゃを投げると拾って持ってくるなど、まるで犬のような遊びを覚えられることも特徴の一つです。
賢くもあり甘えるのが大好きなオシキャットなので、ねこと暮らすのが初めての方にとっても暮らしやすいねこと言えます。
性格、外見共に魅力がいっぱいのオシキャットですが、実際に一緒に暮らす場合に気をつけたいことをご紹介していきます。
猫種に合わせた暮らし方を行うことにより、人間とねこのどちらも幸せに暮らすことを実現できます。
オシキャットの特徴に合わせた環境づくりと接し方を行うことで、オシキャットとの幸せな生活を送りましょう。
筋肉質であるオシキャットは、やはり運動が大好きです。
おもちゃを使用して遊ぶことはもちろんですが、遊びやすい環境づくりを心がけましょう。
ねこは獲物に集中すると周りが見えなくなってしまうので、飛び込んだ先や着地地点を考えずに行動する習性があります。
そのため、遊ぶ際には物などの危険を排除して遊ぶことが危険回避につながります。
また、ねこの運動欲求を満たすために上下運動ができる場所を用意することをお勧めします。
これは、ねこがジャンプする際は全身運動となるため、運動したいという欲求を満たしやすいのです。
キャットウォークがある家であればそれでも良いですが、キャットタワーを準備することで満足できることが多いです。
運動欲求が発散されない場合、カーテンを登るなどのイタズラを行う可能性もあるため、環境づくりに配慮しましょう。
オシキャットはねこの中でも特に甘えたがりの性格です。
ねこは1人が好きだったり気まぐれであるというイメージとはかけ離れていると感じる方もいるほどです。
そのため、甘えてくる頻度が高いためたくさん可愛がるという覚悟を持って一緒に暮らしましょう。
一緒に暮らす人間が疲れていたり構う気分ではないとねこを放置してしまと、それがストレスに変わってしまいます。
ストレスはねこにとっても大敵であり、病気の元にもなってしまうとても危険なものです。
オシキャットと生活しようと考えている方は、たくさん構うという覚悟を持つことも必要です。
オシキャットは短毛種のため、特にシャンプーは不要です。
日頃ブラッシングを行うことで、古い皮脂や抜け毛をケアできるのでブラシは必需品と言えます。
もし、毛が少しベタついている場合はシャンプーシートなどを使用すると毛を綺麗にすることができます。
ねこは本来砂漠の生き物であるため、水に濡れることが苦手なケースが多いのです。
シャンプーをすることによってストレスになったり、場合によっては毛が乾ききらずに風邪を引いてしまうというリスクもあることから、極力ブラッシングで済ませるようにしましょう。
純血の猫種は、遺伝によりその外見を受け継ぎます。しかし、外見だけではなくかかりやすい病気も受け継いでしまうことが多いのです。
オシキャットの場合交配によって生まれたねこということもあり、血縁関係が近い交配も多いため遺伝的な病気も出てくることもあります。
これらは、早期発見することにより進行を遅らせるなどで生活に支障がなく長生きできるケースが多いです。
早期発見し、対策できるのは私たち人間です。ねこのために、私たちができることを行いましょう。
オシキャットの祖先でもあるアビシニアンが、遺伝的にかかりやすいと言われており、オシキャットに関しても進行性網膜萎縮症にかかりやすい傾向にあります。
もちろん、どのオシキャットもかかるというわけではないことは押さえておきましょう。
進行性網膜萎縮症とは、徐々に網膜が小さくなってしまい、最終的には失明に至ってしまいます。
元々ねこは視力に頼る部分が少ないため、人間の失明とは感覚が違います。
しかし、失明してしまうと日常生活に支障が出ないとは言い切れません。
そのため、もし普通に行動していてものにぶつかったりする姿を見た時は、動物病院の受診をお勧めします。
失った視力が改善することはありませんが、早期発見により進行を遅らせることが可能です。
タウリン不足が原因で起こる病気なので、しかるべき治療によって最小限に症状を抑えることが可能なのです。
ねこ全般に言えることですが、オシキャットも尿路結石に注意が必要です。
ねこの祖先は砂漠で生活していたため、水をあまり飲まなくても生活できる体の構造をしています。
しかし、体内の老廃物を排出するだけの尿量がなければ蓄積し、尿路結石を発症してしまいます。
人間と同様に歳と共に発症率が高くなる病気です。
実は自然界のねこであれば尿路結石になるまで生きることはほぼありません。
しかし、ねこの寿命が伸びたことによってリスクが高まっています。
日頃から水を飲む場所を多く設置して気がついた時に飲んでもらえるようにすることと、トイレに行って悲鳴のような声が聞こえた際にはすみやかに動物病院を受診しましょう。
ヤマネコやヒョウのように、ねこというよりもっと獰猛な肉食獣のような風貌のオシキャットですが、性格はとても甘えん坊です。
そのギャップに心を奪われる方も多々いらっしゃると思います。
たくさん遊んであげることでストレス解消にもなりますので、もしオシキャットと住むことになった際にはたくさん遊んであげましょう。