家族以外のパートナーとして、一緒に生活する大切な存在の愛猫。
1日でも長く楽しい時間を一緒に過ごしたいですね。
大切なパートナーであるねこの寿命と長生きしてもらうために、どのようなことに配慮していったら良いのでしょうか?
ねこは見た目で年齢が分かりにくいですよね?
いったいねこの年齢って人間に換算してみると何歳くらいなのでしょう。
ねこの成長はとても早く、健康状態や環境や個体差もありますが、1歳~1歳半で成猫となり、人間の年齢で換算すると20歳程度になるそうです。
その後、一年間で4歳ずつ年齢が増えていく計算になるようです。
普段はのんびりとお昼寝をして過ごしているねこたちは、人間の4倍のスピードで1年を過ごしているんですね。
ですので、7歳を過ぎたころから「シニア」期となり、徐々に老化が始まっていくそうです。
人間の約4倍のスピードで暮らすねこの寿命はどのくらいなのでしょうか。
ねこの種類や個体差や生活環境に添っても様々ですが「令和2年 全国犬猫飼育実績調査」(一般社団法人ペットフード協会が発表)によると、猫全体の平均寿命は15.45歳との結果です。
室内のみで飼育されているねこの寿命は平均16.13歳。
室外に出るねこの寿命は平均13.57歳となります。
室内のみで飼育されているねこの方が約3歳ほど寿命がながくなります。
やはり室外は、外出中の事故の危険性や、ケンカやけがによる感染症などのリスクが多いことが考えられそうですね。
種類別のねこの寿命では混血種と日本猫が14.3歳でトップでした。
以降ペルシャ(チンチラ)が13.9歳。
ラグドール・アメリカンショートヘア・スコティッシュフォールド・ロシアンブルーが13.1~13.5歳です。
ねこの種類によって平均寿命のデーターが違います。
ご自身の愛猫の平均寿命を調べて知っておくのも、一緒に生活していく中でのケアなどにつながるので知っておいてください
ねこの世界でも、人間と同じでメス猫の方がオス猫よりも長生きの様です。
メス猫の平均寿命は14.8歳、オス猫は13.7歳という結果が出ていました。
毎日の食事は健康な体を作る上でとっても大切です。
食べたもので体は作られて健康状態も変化していきます。
飼い猫は自分で食べ物を選ぶことはできません。
長生きをしてほしいのであれば、飼い主さんが量やカロリーを適切に管理をして、バランスの良い食生活を保ってあげることが大切です。
ついおやつを与えすぎてしまったり、おねだりポーズに騙されて、自分が食べているものをあげてしまったりすると、猫にとってはほんの少しが、後々大きなトラブルになってしまう可能性もあります。
1日でも長生きをしてもらうため、毎日の食事には、自分と同じ、もしくはそれ以上に気を配ってあげる必要です。
室内飼いの場合は、その大半をおうちの中で過ごします。
その環境は様々ですが、やはり室内だけだと運動不足になりがちなので注意が必要です。
運動不足ですと筋肉量が減ってしまい肥満になり様々な病気の原因となりえます。
そこで運動不足を防ぐためにも、上下運動できるようなキャットタワーや、お気に入りのおもちゃを用意して、ねこがその気になった時に遊んであげるなど、運動不足が解消できる工夫も必要です。
またねこが、隠れたり好奇心を誘う探検のできるような場所を用意してみたり、お気に入りの場所を用意してあげるなどの環境づくりなどをしてあげると、リラックスできてストレスも軽減されます。
ねこのそれぞれの性格により、遊びやおもちゃの好みなども違いがあるでしょう。
「猫目線」で考え、家の中に、自由に行動できる工夫をしてあげることも、長生きしてもらうために出来ることの一つです。
また飼い主の気分や気持ちを押し付けすぎずに付き合っていく事も、大切な猫の心のケアになります。
ねこも人間と同じで太りすぎていても、痩せ過ぎていても良くありません。
そのねこの年齢や種類に合った適正体重を維持してあげることが長生きにつながっていきます。
品種の差や個体差はありますが、標準的なサイズのねこの体重は成猫で3~5㎏程度でその子の体格に相応する標準体重よりも15~20%以上多ければ肥満となります。
また、ねこを触ってみて背中や脇を触った際に肋骨を感じられるくらいがベストです。
パッと見て肋骨が目視できるようであれば痩せ過ぎ、逆に肋骨が触りにくかったり、触れないようであれば太りすぎの目安とするといいでしょう。
もし太りすぎであれば、食事療法などで標準の体重にコントロールしてあげなければなりません。
中高齢になる頃から1日に必要となるエネルギーが低下してくるので若いころと同じように食事を与え続けて体重増加になることもあります。
ねこの肥満は糖尿病・高血圧・関節炎等の様々な病気の原因になったり、また病気を悪化させたり病気になりやすくなるといったリスクが増えます。
もし肥満に気が付いたら、慌ててダイエットするのではなく、じっくり時間をかけて、毎日のえさの量をコントロールしながら体重を減らしてあげましょう。
急なダイエットは脂肪肝という病気を引き起こして、かえって大切な猫の寿命を縮めてしまうことになってしまうかもしれません。
ねこは体調が悪いのを隠す生き物なので、見ただけではなかなか分かりにくいことが良くあります。
ねこの病気のサインを知っていると早期発見の手掛かりになりますね。
いくつかよくある病気のサインとして
などです。
いつもと違うちょっとした違いが、猫にとっては大きな病気のサインなのかも知れません。
もし普段の様子と違うときには早めに獣医師に相談をお勧めします。
とは言え、動物は猫に限らず病院は苦手です。
具合が悪くなったので病院は連れて行こうとすると暴れてしまったりすることがあるかもしれません。
そのため、小さいころワクチンの接種や定期検診などで病院に慣れておくといざと言う時にスムーズに受診することが出来るかもしれないですね。
健康維持のためにも、かかりつけの信頼できる獣医さんを見つけておくと安心ですね。
健康な歯は長生きするには必要不可欠です。
歯がなければどんなに栄養の良い食事をしても飲み込んでしまい、消化器官に負担を与えてしまうことになります。
舐めて飲み込むだけでは、もしかすると食べることも嫌になってしまうかもしれません。
長生きをしたねこの飼い主さんにアンケートの結果の中に、歯に関する質問があり、多くの飼い主さんの答えは、飼い猫の歯が丈夫でかけたり抜けたりしていなかったそうです。
ねこは犬のように歯磨きガムをかじる習慣もあまりないと思いますし、歯磨きをしてあげる飼い主さんは、多くないと思いますが、時々歯のチェックやお手入れをしてあげてください。
ねこは高齢になると慢性腎不全などに苦しめられます。
今まで根本的な治療方法がなく、腎臓の機能が、失われると回復しないため、長い間苦しむことになっていました。
そんな中、ねこの腎不全の治療薬が、研究開発されていると最近話題となっています。
研究費不足のため、一時は研究が中断しましたが、クラウドファンディングで2億円以上の集まり再開されました。
ねこは腎臓の機能の問題で、老猫と呼ばれるようになる年齢になると、腎不全になってしまうのですが、若いうちから治療薬を接種することで、腎臓病になりづらくなるそうです。
また、腎臓の働きを助ける成分が入ったキャットフードも販売が開始され、今後は注射なども開発が予定されています。
この、ねこの宿命ともいえる腎不全が予防できるようになれば、今後、ねこの平均寿命はさらに延びていくと考えられます。
「健康で長生きしてほしい。」そう願うのは、一緒に暮らす大切な存在だからこそです。
これらをすることで長生きすると考えれば、まったく人間と同じですよね。
物を言えぬ猫の立場に立って、食事や生活環境、健康状態のチェック等、日々、ささやかな思いやりをもって接することで、愛猫との大切な時間が増えるのではないでしょうか?
近年では、キャットフードや獣医医療も進化してきて、猫の寿命も10年前と比べると格段に長くなっているそうです。
だからこそ増える新たな病気もあります。
飼い主の愛情ある気配りで一緒に暮らす愛猫の生涯の時間が、長く幸せなものになるでしょう。