ねこの特徴でもある大きな目ですが、人間と同様に目の病気も気をつけなければならないことをご存知でしょうか。
かかる病気は人間と同じような病名ではありますが、瞳が大きく露出しているため、ねこの目は病気にかかりやすい状態です。
そんなねこの目の病気を知り、一緒に暮らすねこが病気にかかった際にすぐ対処できるようになりましょう。
人間は生きていく中で、目に関わる様々な病気にかかることがあります。
ねこも人間と同様に、ささいなきっかけで目の病気を患ってしまうこともありますし、場合によっては失明に至るケースもあります。
ねこは人間ほど目に依存して生活しているわけではありませんが、生活の質は下がってしまいます。
そこで、ねこの目の病気についてどんなものがあるのかを知りましょう。
ねこが最もかかりやすい目の病気はウイルスによる目の病気です。
普段家から出ないねこでも、人間が外から持ち込んでしまうことで感染してしまうことがある病気です。
結膜炎や角膜炎など人間にもお馴染みの目の病気も多くあり、動物病院で処方される目薬で治療することが一般的です。
注意が必要なのは、多頭飼いの場合はねこ同士でウイルスを媒介しあってしまい、なかなか根治に至らないケースもあります。
原因がウイルスの場合は、部屋を分けたりケージを使用するなどして一時的にねこ同士の接点を断つことによって、この長期化に備えることができます。
こちらも人間と同様で、アレルギーによる目の病気を発症してしまうケースがあります。
人間の場合は涙が止まらない場合でも、目を拭うなどして対策することは可能ですが、ねこの場合はそのまま目の下の毛に涙がついてしまいます。
さらにその涙がもとで、目やになども増加してしまうため不衛生になり、二次的な病気を併発してしまいかねません。
目の周りを清潔にすることはもちろんですが、根本的にねこが何のアレルギーをもっているのかを知る必要があります。
ねこの体質を知り、極力アレルギー反応を起こしている物質から遠ざけることにより症状の改善を目指します。
体質の変化や遺伝性によって起こる目の病気があります。
これらは早期発見、早期治療を行わなければ高い確率で失明してしまうことがあるため気にかけたいところです。
人間でも気をつけなければならない白内障や緑内障もねこにありますし、進行性網膜萎縮症という遺伝性の病もあります。
また、鼻の低いねこの場合は涙がうまく鼻へ抜けずに涙が溜まり、それによって不衛生な状態となるためウイルス性の病気に感染するケースもあります。
ねこは目の他にも、音や空間把握の力が人間よりはるかに高く、視力はそこまで高くないため目への依存度は低いですが、失明からは守ってあげたいところです。
ねこがよくかかりやすい目の病気の多くはウイルス性の病気であることが多いです。
そこで、どんな症状が見られた場合に対処するべきなのかを覚えておきましょう。
どんな病気でも発見と対応が早ければ根治までの時間は圧倒的に短くなりますが、対応が遅れてしまうと後遺症が残ってしまうこともあります。
ねこの健康を守るのも人間の大切な役割なので、日頃から気をつけて生活しましょう。
ねこの目の病気の兆候は目やにに現れます。
日頃から寝起きなどで目やにをつけているケースがありますが、これは寝ている間に目を閉じているので行き場のなくなった涙が流れることによって起こることで、少量であればあまり気にする必要はありません。
健康な状態の目やには老廃物が混ざっているので黒いのですが、黄色や緑の目やにが出てきたら病気の確率が高くなります。
またこのような目やには涙に混ざって膿が出てきているケースも多くなるため、乾燥しておらず粘り気が出ていることが多いです。
これらの目やにが確認できた場合、猫風邪や結膜炎を起こしている場合が多いので動物病院をすぐに受診しましょう。
症状が軽いうちに治療することによって、回復も早くなります。
ねこを見た時に見える瞳は、私たち人間で言う黒目に当たる部分です。
撫でている時に少しまぶたを上げてみると白目が見えます。
白目が充血している場合、なにかしらの病気に感染している可能性が高いため動物病院の受診をお勧めします。
白目が赤くなっていると結膜炎を疑いたくなるところですが、それ以外にもヘルペスやもっと重大な病によって充血しているケースも考えられます。
また、目の病気ではありませんがその他の命に関わる病気の影響で、白目が黄色がかってしまうこともあります。
人間で言う黄疸ですが、この症状が確認できた場合は目の病気だけではおさまらないので、すぐに動物病院を受診しましょう。
白目は普段確認しにくい場所ですが、確認することで目の病気やそれ以外の病気に気づくこともできます。
日常で撫でている時などに確認してみましょう。
ウイルスや傷などで目に異常が起こると、防衛反応により涙がたくさん出るようになります。
そこで起こるのが涙やけという現象です。
白猫などの毛色の薄いねこであればすぐに気づきますが、目の下の毛が汚れてくる現象です。
涙だけでも汚れますが、涙に膿が混ざっている場合はさらに汚れがひどくなってきますので動物病院の受診対象となります。
涙が出ているだけでも目に何かしらの異常がある証拠ですが、目の周りが不衛生になるとさらにウイルスが増殖してしまい悪化の一途を辿ります。
動物病院で処方された目薬を服用するとともに、目の周りを清潔に保つために濡れたガーゼなどで拭いてあげることも忘れずに行いましょう。
少しでもねこに健康でいてもらうために、失明は避けたいところです。
そこで、ねこが重病になりやすい目の病気をご紹介します。
これらの病気はウイルス性の病気の判断基準以外にも、行動の異常から病気を知ることもできます。
ねこは歳と共にあまり遊ばなくなってきますが、極端にお気に入りのおもちゃへの食いつきが悪くなる場合は視力の低下している可能性があります。
また、夜にあまり移動しなくなったり頻繁にものにぶつかる光景を確認した場合は重大な目の病気を患っている可能性が高くなります。
人間にも起こる白内障ですが、ねこが発症する確率は人間よりも低いです。
目の傷や他の目の病気から発症するケース、遺伝性のケースなど原因は様々あります。
糖尿病が原因で白内障になる場合もあるので、白内障以外の病気がある可能性もあります。
白内障になるとねこの目が白く濁ったり、明るい場所なのに瞳孔が開いたままになると言う症状が出てきます。
初期であれば薬による治療ができますが、症状が悪化してしまうと手術を行わなければならない危険な病気です。
また、視力が一度落ちてしまうと復活することは望めないため、できる限り早急に対策したいところです。
また、目の圧力である眼圧の異常により起こる緑内障も人間と同様に発症するケースがあります。
目の様子、ねこの様子で異常が見られた場合は視力を守るために早急に対策しましょう。
遺伝性の病気の中で、網膜が徐々に小さくなってしまう病気があります。
決定的な治療方法はなく、一緒に暮らす私たちができることは進行を遅らせることしかできません。
早いうちに発見して進行を遅らせたいところではありますが、残念なことに気づきにくい病気でもあります。
少しでも早く気づくために定期検診などで獣医師に直接見てもらうなどの対策法が最も有効だと言えます。
また、もしこの病気の診断を受けてしまった場合は、目が見えなくても生活できる環境を整えましょう。
ねこは人間以上に音への反応と空気の流れを感じ取れる生き物です。
床にあるものを撤去することで生活のしやすさは格段に向上するため、環境づくりに力を入れましょう。
ねこの目を守れるのは一緒に暮らす私たち人間です。異常が見られた際には、早期治療が重要となります。
目の周りの異常からねこの動きまで、日頃からたくさん接して異常に気づけるような習慣を身につけることによって、ねことの関係性も深くなりますし健康に過ごせますね。