2023.10.14
ねことの生活
末期を迎えた愛猫にはどう向き合えばいいの?

愛猫とのお別れ。末期を迎えたねことの向き合い方

いつかは必ず訪れるだろう愛猫との別れ、

分かってはいても飼い主さんにとっては、とても悲しく切ないものでしょう。

もし大切な愛猫が天国へと旅立っていくときには、飼い主さんとしてはどのように向き合っていけばいいのでしょうか。

ここでは、老衰により末期を迎えた愛猫の看取り方について、飼い主さんとして取るべき対応と心の持ち方について経験を交えてお話しします。

 

目次

1.ねこの寿命にはどのくらいなの?
2.ねこが亡くなるに見られる兆候
∟2-1.食べなくなる・水も飲まない
∟2-2.トイレの回数が減る
∟2-3.人目につかないように隠れる
∟2-4.足腰が弱くなり立てない
∟2-5.体温が低くなり口呼吸がはじまる
3.飼い猫を安らかに旅立たせるためには
∟3-1.飼い猫の死を受け入れる
∟3-2.飼い猫の意思に任せる
∟3-3.葬儀や供養のやり方を考える
∟3-4.棺の準備
∟3-5.事前に通知しておく
4.飼い猫の末期に際して
∟4-1.天寿を全うしたことを喜んであげよう
∟4-2.心を整理しよう
まとめ

 

1.ねこの寿命にはどのくらいなの?

一般社団法人ペットフード協会の「令和3年犬猫飼育実績調査」によりますと、飼い猫の平均寿命は15.66歳だと言われています。

これは室内猫として飼われている飼い猫の場合ですが、野良猫など外で暮らすねこの平均寿命は、正確な算出は難しいものの飼い猫よりもはるかに短い3~5年程度と考えられています。

野良猫などの平均寿命が、極端に短いのは外で暮らしているために病気や交通事故などで命を落とす割合が高くなっているのが原因だそうです。

こうしてみると、飼い猫のほとんどは、大きな病気や予期しない事故などを考えなければ、飼い主さんと長く一緒に暮らすことが一般的だといえるでしょう。


 

2.ねこが亡くなるに見られる兆候

大きな病気やケガなどしない限り、飼い猫は家族と長く一緒に暮らすことになりますが、年老いてくると死は必ず訪れます。

飼い猫は気分や体調が悪くなるとそれを家族には隠したがります。しかし、注意深く観察しているとこれまでとは違う兆候が表れてきます。

それは、食欲の減退であったり、元気のなさであったり、粗相であったりします。


 

2-1.食べなくなる・水も飲まない

老衰によって、食べる元気もなくなり、さらに死期が近づくにつれてまったく食事を口にしなくなります。また水も飲まなくなります。

食べなくなったり、水も飲まなくなったりすることが3~4日も続くようだと老衰がかなり進んだと考えてもいいでしょう。死期はかなり近づいてきています。


 

2-2.トイレの回数が減る

食べ物も食べない。水も飲まないとなるとトイレの回数も減ります。

また、トイレに入ってもはいせつ時間が長くなり、便や尿の出もかなり少なくなります。

トイレのときに便や尿を外に漏らす粗相も見られるようになります。


 

2-3.人目につかないように隠れる

死期か近づいてくると、飼い猫は家族など人目のつかない場所に隠れてじっとしていることが多くなります。

たとえば、ベッドの下やソファーの下、押し入れなど狭くて暗い場所に閉じこもるようになります。

死んだ後で、ベッドの下や押し入れなどで発見されることはよくある話です。


 

2-4.足腰が弱くなり立てない

足腰が立たなくなり、満足に動けなくなると老衰がかなり進んだ状態です。

しだいに自分では動けなくなり、じっとうずくまっていることが多くなります。


 

2-5.体温が低くなり口呼吸がはじまる

飼い猫もいよいよ死期が近づくと、体温が低くなってきます。

また、口を軽く開いたまま口呼吸がはじまります。

目に力がなくなり体温が低くなって、口呼吸が始まると死への旅たちがいよいよ始まったと考えてください。

 

3.飼い猫を安らかに旅立たせるためには

長年、飼い猫として育ててきた愛猫が、突然、飼い主のもとを離れて旅立っていくことは、悲しくてやりきれない気持ちでしょう。

それでも、いつかはさようならを言わなければなりません。

飼い猫を安らかに旅立たせるために、飼い主さんの心がけることは次のようなことです。


 

3-1.飼い猫の死を受け入れる

飼い主さんとしては本当につらいでしょうが、飼い猫の死を素直に受け入れてあげましょう。

病気やケガにより最期を迎えるのとは違いますから、ねこの寿命だと思って、愛猫を見送ってあげましょう。


 

3-2.飼い猫の意思に任せる

飼い猫の最期の看取り方には、次のように二通りがあります。

一つは、飼い猫の周りに家族で集まって、最期を看取るやり方です。

もう一つは、飼い猫の傍らで看取るのではなく、飼い猫が最期を迎えたいと考えているベッドの下やソファーの下、押し入れの中など飼い主の意思に任せて静かに見送る方法です。

どちらがよいとは言えませんが、家族で相談して最期の看取り方を決めたほうがいいでしょう。


 

3-3.葬儀や供養のやり方を考える

愛猫が天国へと旅立ってしまうと、葬儀や供養のやり方など問題が出てきます。

まだ命のある時に、葬儀や供養という話になると不謹慎と思われがちですが、亡くなってしまうと時間は慌ただしく過ぎていきます。

葬儀はどこで行うのかとか、供養はどのようにして行うのかなどについては、愛猫が亡くなる前によく調べておいて当日に慌てたり、まごついたりしないようにしましょう。

特に、葬儀を行うペット霊園の場所や自宅からの距離、時間、搬入方法については最低限の予備知識として持っていましょう。


 

3-4.棺の準備

人が亡くなった時と違って、ペットの葬儀の場合は棺の準備も飼い主が準備しなければならないこともあります。

飼い猫が亡くなる前に、これも不謹慎だと思われますが亡くなったらすぐにも用意しなければならないものです。

事前に準備しておけば、慌てることなくスムーズに葬儀の準備を始められます。

棺に入れる愛猫の嗜好品やおもちゃ、思い出の写真なども事前に選んで準備しておきましょう。


 

3-5.事前に通知しておく

飼い猫と暮らしたことがある家族が遠くに住んでいるようなときには、飼い猫が亡くなってからいきなり知らせては気が動転することもありますからできれば通知しておいてください。

事前に知らせておくことは、相手の気持ちを落ち着かせ飼い猫の死を受け入れる気持ちにもつながります。

また、これまでお世話になった動物病院へも亡くなる前に知らせておき、亡くなってから改めて、これまでのお礼かたがた感謝の気持ちを表しましょう。

 

4.飼い猫の末期に際して

愛猫が亡くなることは、飼い主さんにとっては心にポッカリと空白ができて、やりきれなくて悲しくて、切ない気持ちになることは間違いありません。

しかし、天国へと旅立つ愛猫は、けっしてそんな飼い主さんの気持ちを喜んではくれません。

飼い主さんは、愛猫の末期に際してどのように心の整理をしたらよいのでしょうか。


 

4-1.天寿を全うしたことを喜んであげよう

飼い猫として育てた愛猫が天国へと旅立っていくことに、どうしても諦められない気持ちも分かります。

もっと、こうしておけば良かったとか、こうしてやっとけばもっともっと幸せになれたのにと後悔の念が残ることもあるでしょう。

しかし、飼い主さんがここまで世話をし、面倒を見てきた愛猫は、きっとこれまでのことに感謝して飼い主さんに「ありがとう」と告げているに違いありません。

愛猫が亡くなることによって、飼い主さんにも後悔の念はるでしょうが「ここまで一緒に過ごしてくれて本当にありがとう」とねぎらいの言葉とともに、天寿をまっとうしてくれたことを心から喜んであげましょう。


 

4-2.心を整理しよう

愛猫が亡くなって、飼い主さんが心の病気にかかったと言う話はよく耳にします。

いくら愛猫といえども、一緒に暮らしたファミリーの一員ですから愛猫が天国へと旅立つことはショックであり心が砕ける思いでしょう。

しかし、愛猫はそんな飼い主さんの気持ちこそ悲しく思うでしょう。「元気をだして」と励ましているに違いありません。

悲しい思いをいつまでも引きずることなく、愛猫の天国への旅立ちを受け入れるべく、心の整理をしましょう。

 

まとめ

末期を迎えた愛猫にどのように向き合えばいいのかについて、体験を交えて、飼い主さんとしての取るべき対応、心の持ち方などについて解説してきました。

ねこは人よりも寿命が短く、飼い主さんが最期を看取ることはごくごく普通のことです。

きたるべき愛猫とのお別れに際して、どのように向き合えばいいのかについて日頃から考えておくことは大切です。

 

 

 

   
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