ねこも健康診断を病院で受けることができます。
日々愛猫と一緒にいれば、普段と違う様子に気づけたり、具合が悪いのかなと異変に気づけるかもしれません。
しかし、ねこは話すことができません。
もしかすると、体の不調を抱えたまま生活をしている可能性もあります。
そこで、定期的に健康診断をすることが大切になるのです。
今回はねこの健康診断の内容や、費用などについて説明していきます。
ねこの健康診断は成猫になってからは年に1度、高齢になってからは、年に数回受けるべきだと言われます。
では検査には、具体的にどのような項目があるのでしょうか。
以下を確認してみてください。
定期的にねこの健康診断を受けることで、病気が早い段階で分かったり、病気がないということが分かります。
これが健康診断を受けていなかったり、前回の健康診断との感覚が空いてしまうと、病気が進行している状態になっているかもしれません。
その場合ねこにとって、痛く辛い治療を受けることになりかねません。
また飼い主にとっても、治療などで大きな出費が必要となる場合があります。
定期的にねこの健康診断を受けることは、良いことしかありませんので、意識して行くようにしましょう。
動物病院によって、ねこの健康診断の内容は異なります。
検査自体がセットになっていて、決められた項目があるわけではありません。
一般的には身体検査、尿・便・血液検査を行います。
さらに詳しく知りたいという場合は、獣医と相談の上で追加で検査をします。
飼い主から見て、不安なことがあれば、多くの検査を受けるのも良いかもしれません。
特に野良猫を保護して飼い始めた場合で、初めての健康診断であればなおさらです。
現在既にかかってしまっている病気の発見や、その対応が適切にできるようになります。
病気が早期発見できれば、早めに完治できるので、愛猫と一緒にいる時間がより長くなります。
飼い主にねこの様子を聞きながら行う、初めの段階の検査です。
具体的には体内の音を聞く聴診、触って体の不調を調べる触診、そして身長・体重・体温測定が、身体検査にあたります。
健康状態は体を触れながら調べるだけでも、骨や臓器の異常が判断できるようです。
目、口、耳、お尻については視診で異常があれば、その時点で治療を行います。
口の中の様子については、歯や歯肉を見て気になる口臭はないか、歯周病や虫歯はないかで異常を判断します。
そして、立った姿勢や座った姿勢、歩いている様子からも健康に異常がないか分かるのです。
尿検査では、pHやタンパク質の数値、濃度、最近の有無を調べます。
便検査は寄生虫や細菌の有無、匂いを確認します。
採尿は病院で行い、便は持っていく場合はほとんどです。
そして血液検査ではさまざまなことが分かります。
その中でも血球検査では赤血球、白血球、血小板の数値、生化学検査では肝臓酵素、血糖値、腎機能のマーカー、コレステロール値が分かります。
臓器やホルモンバランスの異常が分かる、特に重要な検査が尿検査です。
10歳以上のねこがかかることの多い甲状腺機能亢進症の診断もこの血液検査で分かります。
レントゲンは腹部と胸部から、内臓の撮影をして異常がないか調べていきます。
撮影をすることで、視察や外見では分かりにくい、臓器や骨、関節の異変を発見できます。
筋肉や骨の陰にあって判断がし難い臓器も、レントゲンを撮れば状況が分かる点が特徴です。
超音波検査では、そのレントゲン検査よりもさらに体内の様子が、細かく分かります。
腹部や胸部に器具を当てて、モニターに臓器の様子を映し出します。
実際の体の内部の様子が、器具を動かしながら見られるので、かなり詳細に病気の有無が分かりますよ。
健康診断にかかる費用はどの程度でしょうか。一般的な検査にかかる費用の相場と、詳しく健康状態を調べたい場合の費用について紹介します。
病院によって費用はさまざまです。
検査についてもパッケージ化されているところも一部ありますが、基本的には項目ごとに組み合わせて検査することになります。
そのため一概には言えませんが5,000円~10,000円が相場になります。
1番良いのは、かかりつけの動物病院で検査を受けることです。
環境に慣れていることもそうですが、費用についても把握しやすいはずです。
ねこの健康診断の費用については、事前に病院に問い合わせてみるのが良いでしょう。
一般的な身体検査や血液検査などに加えて、レントゲン検査や超音波検査、心電図検査などをする受ける場合は総額10,000円以上にはなります。
例えば基本的な検査にレントゲンを加えれば15,000円程度が相場です。
検査の種類を増やしていけば、より正確に健康状態が分かります。
しかし検査には対象の年齢があったり、現在の健康状態では検査を受けるのに適さない場合もあります。
お金はいくらかかっても良いという気持ちがあっても、むやみに検査をとりあえず受けるというのは止めましょう。
実際のねこの健康診断までの流れです
まずは病院に予約をするところから始め、検査を受けるまで流れの紹介となります。
ほとんどの病院で予約が必要になります。
病院によっては、前泊しなければならないところもありますので、事前によく調べておきましょう。
ねこの健康診断を受けたいと思っていた日の当日に、いきなり病院に行っても、検査を受けられないことがありますのでご注意ください。
また健康診断は、通常の診療と違い担当の先生を選ぶことができない場合が多いです。
ねこの健康診断の前日には、絶食や絶水が必要な検査がある場合があります。
特に血液検査の場合は、食事によって数値が変わってきてしまい、正しい診断ができない可能性も出てきます。
正確な検査を行うためには食事と食事の間を12時間程度開ける必要があると言われます。
そのため、午前中から健康診断を受ける場合は前日の21時から食事をとらないようにしましょう。
心配なことがあれば、動物病院の先生に直接質問をしてみてください。
新鮮な便を使って検査を行いたいため、ねこの健康診断当日の朝に排便をして持参します。
再便の方法については病院の指示に従いましょう。
トイレでした便をそのまま採ってくれば大丈夫ですが、乾燥してしまうと便から検査することができません。
そのためツルツルした素材のチラシに包む、ラップに包むなど、便を硬化させないための工夫が必要です。
量については、少量で検査ができます。
検査自体は、30分~1時間くらいで完了します。
1つ1つの検査に時間がかかるものが少ないため、サクサク進みます。
ただし、麻酔を使った検査の場合は1日かかってしまうこともあります。
最後に、愛猫が健康診断を受けるにあたり抑えておきたい注意点を確認しておきましょう。
ねこの健康診断の前に、気になる部位や相談事項をピックアップすることをおすすめします。
普段、爪切りや耳そうじをする際に、体に触れて腫れているところや、傷ついているところはないか、事前にチェックしておくと良いでしょう。
口の中も見ておければなお良いです。
歯茎が腫れていないか、口臭は強くないかも確認しておきましょう。
ねこによっては、病院が苦手で検査中に暴れてしまうねこもいます。
またなかには、普段は足を痛そうにするのに、病院に来た途端に普通に歩き始めてしまうねこがいたという話もあります。
過去に病院で、痛い思いをするという記憶が強く残っていると、このようになってしまうことがあります。
それでは、スムーズで正しいねこの健康診断を行うことができません。
そこで、飼いねこが病院の様子が変わってしまう場合は、気になる個所を実際に写真や動画で収めておいてください。
ねこの健康診断は身体検査、尿・便・血液検査を行うのが一般的です。
もっと詳しく調べたい場合にはレントゲン検査や、超音波検査もできます。
普段の様子で気になることがあれば、検査までに、事前に記録をとっとおきましょう。