カールしていて硬い毛が特徴なアメリカンワイヤーヘア
縮れてゴアゴアした毛が特徴のアメリカンワイヤーヘア（American Wirehair）の特徴は、ねこの中でも珍しい毛並みです。
縮れていても柔らかい毛並みのであることが多いねこですが、アメリカンワイヤーへアはワイヤーとつくだけあってとても硬い毛を持っています。
そんなアメリカンワイヤーヘアとは一体どのようなねこなのかを詳しくご紹介していきます。
目次
１．アメリカンワイヤーヘアってどんなねこ？
∟１－１．アメリカンワイヤーヘアの歴史
∟１－２．ひげまで曲がっている
∟１－３．全て硬い毛ではない
２．アメリカンワイヤーヘアと暮らすためのポイントは？
∟２－１．アメリカンワイヤーヘアの性格とは？
∟２－２．ブラッシングに加えて体を拭くことも忘れずに
∟２－３．遊び場と遊び方には注意が必要
３．アメリカンワイヤーヘアがかかりやすい病気
∟３－１．皮膚トラブルには要注意
∟３－２．腎臓を大切にするには水をたくさん飲むこと
まとめ
１．アメリカンワイヤーヘアってどんなねこ？
アメリカンワイヤーヘアは突然変異により生まれましたが、現在は猫種としての地位を確立しています。
日本で見ることはあまりないかもしれませんが世界ではその特徴と可愛らしい性格から魅了されてしまう方も多くいらっしゃいます。
そんなアメリカンワイヤーヘアとは一体どんなねこなのかを知りましょう。
１－１．アメリカンワイヤーヘアの歴史
アメリカンワイヤーヘアは1966年にアメリカの農場で生まれました。
両親はアメリカだけではなく日本でもメジャーなアメリカンショートヘアです。
他のアメリカンショートヘアに紛れて一匹だけ突然縮れた毛を持って生まれてきたアメリカンワイヤーヘアは「アダム」と名付けられました。
その後地元のブリーダーに引き渡されることにより、アメリカンワイヤーヘアの繁殖が始まりました。
調べてみると特徴である縮れた毛の遺伝子は優勢遺伝子であることもあり、繁殖が進むにつれてカナダやドイツなどにも渡ることとなり、世界でその知名度を高めていきます。
1978年にはCFAに登録されて猫種として認められました。
また、現在は先祖であるアメリカンショートヘアとの交配も公に認められています。
縮れた毛の遺伝子が優勢遺伝子であるために、アメリカンショートヘアと交配を行なってもアメリカンワイヤーヘアの子どもが生まれる確率が高いため認められているのですね。
１－２．ひげまで曲がっている
ワイヤーヘアという名前の通りアメリカンワイヤーヘアの毛は硬く、ブラシを触っているかのような硬さに感じることもあります。
もちろん実際にブラシほど硬いわけではありませんが、ねこに触れ合ったことのある方であればその違いに驚くこともあるかもしれません。
体の毛だけが縮れているのではなくひげまでも縮れていることも特徴であり、その独特な見た目も人気の理由となっています。
１－３．全て硬い毛ではない
硬い毛が特徴のアメリカンワイヤーヘアですが、少し柔らかい部分もあることも特徴です。
顎の下やお腹など、ねこが立ったときに下向きに生えている毛は少し柔らかいことから、硬い毛で外敵から身を守っているようにも感じます。
もしアメリカンワイヤーヘアと暮らすことがあれば、硬い毛と柔らかい毛のギャップを感じるのも楽しみの一つになるかもしれませんね。
２．アメリカンワイヤーヘアと暮らすためのポイントは？
アメリカンワイヤーヘアと暮らす際の注意点を覚えておくことは重要です。
基本的にはアメリカンショートヘアと似た性格であるため一緒に暮らしやすいねこだと言えますが、毛の手入れには力を入れなければなりません。
ねこと暮らすためには環境づくりにも気をつけなければいけませんが、アメリカンワイヤーヘアと暮らすために注意すべき点もおさえておく必要があります。
それでは、一緒に暮らすために注意したいポイントをご紹介いたします。
２－１．アメリカンワイヤーヘアの性格とは？
アメリカンワイヤーヘアは特徴である筋肉質な体つきの通り、体を動かすのが大好きな猫種です。
また、賢く好奇心旺盛であることから、おもちゃで遊ぶことが大好きです。
人間にも懐きやすいことから、家に来た当初は環境に慣れずに少し引っ込み思案な面を見せるも、慣れてくるにつれてすぐに仲良くなれる傾向にあります。
たくさん遊んであげることでどんどん関係性が良くなるため、アメリカンワイヤーヘアと暮らした際には1日に少しでも良いのでお気に入りのおもちゃを使って遊ぶ時間を設けましょう。
２－２．ブラッシングに加えて体を拭くことも忘れずに
アメリカンワイヤーヘアの特徴でもある硬く縮れた毛は、こまめなブラッシングが必要となります。
縮れていることで絡まりやすい毛ですが、さらに硬いため一度絡まってしまうとそこが元となり毛玉になってしまうこともあります。
また、皮脂が溜まりやすいことからシャンプーをしてあげたいところです。
しかし、ねこは基本的に水を怖がることもあり、あまりおすすめではありません。
この対策法としては、暖かいくらいの蒸しタオルを使用してこまめに体を拭いてあげることで清潔を保つことができます。
タオル以外にも、ねこ用のシャンプーシートなどを使用しても同様の効果が得られます。
清潔に保たなければ皮膚病なども起こすため、最も気をつけたいポイントです。
２－３．遊び場と遊び方には注意が必要
ねこと暮らすためには遊び場を用意することも大切です。
獲物を見つけると周りが見えなくなってしまうため、壁にぶつかったり着地地点に物が置いてあり怪我をしてしまう可能性もあります。
対策方法は、ある程度広い場所を用意して遊ぶことです。
アメリカンワイヤーヘアは筋肉質であることと興味を持ちやすい性格なので遊びもヒートアップしやすい傾向にあります。
そのため、遊ぶ際には怪我に十分注意することとある程度の広い空間を準備すると良いです。
また、上下運動を行うことによって運動量が増えるので、遊びの中でキャットタワーなどをうまく使うとねこの満足度が上がります。
３．アメリカンワイヤーヘアがかかりやすい病気
ねこと暮らすということはねこの健康面にも配慮しなければなりません。
健康で長く暮らして欲しいという思いは、ねこと一緒に暮らす人であれば誰しもが考えていることです。
そこで大切なのは、ねこの異変にいち早く気づくことです。
ねこ特有の病気を知っておくことはもちろんですが、それ以外にもアメリカンワイヤーヘアがかかりやすい病気を知り、その症状と対策を知っておく必要があります。
また、異常が確認できた際にはすぐに動物病院を受診してください。
大丈夫だと思っていても命に関わる病気であることも多いです。
早めの病院受診が、ねこの寿命に大きく関係してくるのです。
３－１．皮膚トラブルには要注意
脂漏性皮膚炎を発症しやすいのがアメリカンワイヤーヘアの最大の特徴です。
皮脂の分泌が盛んなことによって起こる湿疹ですが、硬い毛が影響して十分に皮脂のコントロールができずに皮膚炎を起こしてしまうのです。
対策方法は清潔にするしかないので、早いうちに体を拭くことを習慣にしましょう。
また、拭き終わった際にはブラッシングや乾いたタオルなどで毛の水分を取るように心がけてください。
特に冬場などは体温を下げてしまい、体調不良の原因になる恐れがあります。
また、皮膚炎も放置してしまうと症状がさらにひどくなって治療が長引いたり、痒みによるストレスから他の病気を併発してしまう可能性があります。
発見した際には、すぐに治療に取りかかりましょう。
３－２．腎臓を大切にするには水をたくさん飲むこと
腎臓系の病気はねこにとっての持病とも言えますが、アメリカンワイヤーヘアも例外ではありません。
とはいえ、全てのねこが腎臓に疾患を持つわけではなく、対策を行うことで回避できることがあります。
腎臓の疾患や尿路結石など、多くのねこがかかりやすい病気は水を飲む習慣を身につけさせることによって病気リスクを大きく下げることができます。
老廃物を体外に出すための水分が足りずに起こる病気なので、十分な水分を摂取させることが必要です。
本来であればあまり水を飲まない生き物のねこなので、水飲み場所を複数用意したり、トイレを清潔に保つことによって水を飲む習慣がつきやすいです。
早いうちから対策を行い、健康に過ごしてもらいましょう。
まとめ
特徴的な毛並みのアメリカンワイヤーヘアは人懐っこいことから、一緒に暮らすと人間からの愛情をたくさん受けている傾向にあります。
日本では珍しく、一緒に暮らそうと思ってもなかなか機会がないという現状がありますが、海外から渡ってきてもらうなどの方法はあります。
しかし、現在世界中でも人気が急上昇してきているため、そのうち日本でも見られるようにもなるかもしれません。
もし日本でも見かけた際にはどんなねこかを実際に見ることで、一緒に暮らすことを具体的に考えるきっかけになるかもしれませんね。
