2022.06.03
ねこの病気
ねこの白血病はウイルス性!どんな病気かを知り、愛猫を守ろう

ねこの白血病はウイルス性!どんな病気かを知り、愛猫を守ろう

人間にも白血病がありますが、ねこの白血病は原因も含めると、同じ名前の病気でもかなり違いがあります。

ねこにとって白血病は猫エイズと同等に、感染すると急速に寿命を縮めてしまう恐ろしい病気です。

ねこの白血病を知ることで、どのようなことに注意して生活し、もし発症してしまった場合はどのように看病していけば良いのかを知りましょう。

 

目次

1.ねこの白血病とはどんな病気か
∟1-1.どんな時に感染するの?
∟1-2.野良猫の感染率は高い
∟1-3.白血病になると何が起こるのか
2.白血病になった場合、できる治療は?
∟2-1.ねこの白血病は治らない
∟2-2.治療によって症状を安定させる
3.白血病を予防するためには?
∟3-1.外には出さない
∟3-2.たとえベランダでも危険
∟3-3.ワクチン接種
まとめ

 

1.ねこの白血病とはどんな病気か

人間の白血病も恐ろしい病気ですが、ねこの場合はウイルスによって白血病が起こるため感染することを考えるとさらに恐ろしい病気です。

母子感染もありますが、そのほかにも一緒に暮らすことでねこ同士が感染してしまう確率が非常に高く、根絶が難しい病気です。

そんなねこの白血病ですが、まずは具体的にどのような病気なのかを知りましょう。


 

1-1.ねこは白血病ウイルスにいつ感染するの?

ねこの白血病はウイルス性です。

感染するタイミングは喧嘩や交尾の他に、ねこ同士の毛繕いでも感染してしまう恐ろしい病気です。

血液、唾液、涙液、尿など様々な体液を媒体として感染するため、生活を共にしていると感染してしまう確率が高くなります。

空気感染はほとんどありませんが、霧状に出た体液などを媒介として感染してしまうケースもあるので気は抜けません。

ねこにとっては恐ろしい病気ですが、人間が感染することはありません。

そのため、万が一一緒に暮らすねこが感染してしまった場合にも、心配することなく看病を行うことができます。

ただし、多頭飼いの場合は感染したねこを隔離しなければ他のねこに感染してしまいます。


 

1-2.野良猫の感染率は高い

簡単に感染してしまう白血病ということもあり、野良猫に蔓延しているウイルスでもあります。

地域差もありますが、野良猫の半数は白血病ウイルスに感染しているという報告があるのでその感染率の高さが窺えます。

母子感染もあり、さらに生まれてきた子どもが白血病に感染していると発症までの期間も短いため、すぐに亡くなってしまうケースも見られます。


 

1-3.白血病になると何が起こるのか

正式名称は「FeLV関連疾患」という名前であり、人間の白血病と同様に正常な白血球が作れなくなってしまう病気です。

白血球はウイルスなどの体に害のあるものが体内に入った場合、その異物をやっつける働きがあります。

しかし、正常な白血球が作れなくなってしまうと体内に入ってきたウイルスを退治することができず、結果としてウイルスに感染してしまいます。

白血病で命を落とすことは少ないですが、病気にかかりやすくなってしまい結果として、その病気が悪化して命を落としてしまう恐ろしい病気なのです。

 

2.白血病になった場合、できる治療は?

白血病にかかってしまったら、私たちはねこに対して何ができるのかを考えてみましょう。

ねこの白血病は不治の病です。

しかし、一緒に暮らすねこが万が一感染してしまった場合、放置することもできません。

ねこが白血病に感染してしまった場合、できることはなにがあるのかをご紹介していきます。


 

2-1.ねこの白血病は治らない

人間の白血病は骨髄移植や薬物療法で改善する可能性がある病気ですが、ねこの白血病はウイルス性のため、正常な骨髄を移植したからと言って改善するわけではありません。

そのため、実際には白血病を根治することは現在の医学では不可能なため、延命治療を行うしかないのが現状です。

しかし、白血病の症状は病気になりやすくなってしまったり悪化しやすくなることです。

そのため、病気に罹ってない状態であれば普通に暮らすことは可能です。

白血病の感染が認められた際には、なるべく早く動物病院と連携を取り、できる限り元気な状態を維持するために治療を続けることが私たちにできることです。


 

2-2.治療によって症状を安定させる

根治は難しいまでも、うまくいけば症状を維持することは可能です。

人間にも根治が難しい病気に対して治療を行い、病状の悪化を防ぐ治療法はありますが、ねこの白血病もそれと同じ治療になります。

白血病に感染したねこは、元気がなくなったり食欲が低下したり、黄疸が出たり下痢が続きます。

ここで白血病と気づき検査を受けるのですが、この状態を維持することができれば早期に命を落とすことも少なくなります。

ねこの医学も進歩しているため、免疫力を維持するための治療法も進化しています。

もし白血病と診断された場合にも、愛するねこと生きていくことができるようになってきているのです。

 

3.白血病を予防するためには?

白血病はウイルスによって感染するので、防ぐことが可能な病気です。

万全の対策をしていても感染するケースもあるかもしれませんが、現在感染していないねこであれば白血病に関わることなく一生を過ごすことは可能です。

そこで、人間がねこに対して注意したいことをご紹介していきます。

人間が行う対策によってねこの寿命が大きく変わるため、手は抜けません。


 

3-1.外には出さない

ねこの白血病を防ぐ第一の対策として、ねこを外に出さないことです。

感染しているねこと関わらなければウイルスが体内に入ることもないので、家から出さない方法が最も有効です。

外へ出さないことでねこがかわいそうと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、外に出ないねこが増えたおかげでねこの寿命は飛躍的に向上しました。

今回の白血病や猫エイズのような命に関わる病気からねこを守ることが可能になりましたし、交通事故によって命を落とすこともなくなります。

ねこの寿命を考えると、外に出さないほうがねこにとって幸せだと言えますね。

また、野良猫に触れた際にはしっかり手を洗ってから一緒に暮らすねこに触れてください。

極力着ていた服もすぐに洗うことで、少しでも可能性のある感染経路を断つことができます。

他のねこの匂いが残っていると一緒に暮らすねこも警戒することもあるため、病気を気にしなくても手洗いと洗濯はおすすめです。


 

3-2.たとえベランダでも危険

意外かもしれませんが、ベランダなどに出るねこにも危険があります。

外に出ない分、感染リスクは少ないのですが、もしかすると家のねこが出る前に白血病に感染した野良猫が、そのベランダでくつろいでいたかもしれません。

この場合、運が悪ければ感染してしまいますので、ベランダなどの家とほぼ変わらないスペースに出ることにも注意が必要です。

「これくらいいいかな」と思うことであっても、ウイルスからねこを遠ざけるためには必要な対策だと言えます。


 

3-3.ワクチン接種

白血病ウイルスはワクチンによって防ぐことも可能です。

ワクチンを受けていないねこも多く、必須とはされていませんがワクチンを打つことで感染リスクを下げることができます。

ワクチンは絶対にかからないというわけでもありませんし、年に一度は接種する必要があります。

接種方法は人間の新型コロナウイルスのワクチンと似ており、最初の2回は1ヶ月間隔で接種し、その後は一年に一度のペースでの接種です。

ワクチン接種によってリスクを下げることはもちろんですが、ねこにはその他にも遺伝性の病気などの様々な命に関わる病気があります。

そのため、ワクチン接種を機会として定期検診を受けることもおすすめです。

ねこは人間とは異なり、体調不良に気付きにくく、体調が悪くても隠してしまいます。

そのため、定期検診を受けることによって体調を確認し、もし大病を患っていた場合は早期発見と早期治療も行えることから、ねこと長く暮らすためにはとても重要なことと言えるでしょう。

 

まとめ

もし一緒に暮らす愛猫が白血病に感染してしまった場合、私たちが取るべき行動も重要となります。

長くは生きられないかもしれませんし、人間とは異なり治療費も多くかかってしまいます。

飼い主にとって負担が多くなってしまうことは間違いないことですが、ねこは家族であることを忘れないでください。

ねこと一緒に暮らし始めた段階で、私たちが身の回りの世話を行わなければ生活できない状況となってしまっているのです。

治療は大変なことはとても理解できますし、治るわけではないので心が折れそうになってしまうかもしれません。

しかしそれでも、残された時間を共に生き、最期の瞬間までねこに幸せでいてもらうように努力することは、一緒に暮らす私たち人間の義務であることも忘れてはいけません。

 

 

 

 

   
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