「アップルヘッド」、「バタフライマーク」、「クレオパトラライン」…これは全部ねこに関係する用語です。
ねこの毛色や体型は細かく分類されており、それぞれに用語があるのです。
今回の記事では、毛色や体型に関するねこ用語をご紹介します。ぜひ、あなたの愛猫に当てはまる用語を探してみてください。
スマートなねこも美しいですが、ぽっちゃりしたねこもかわいくて、それぞれに魅力があります。ねこの体型に関する用語を以下にご紹介します。
ねこの体型の中で最もスリムです。細身の体に長い手足、胴、しっぽが特徴的です。顔は小さくクサビ形(ウェッジ)で、耳が大きく三角にとがっています。
オリエンタル体型の猫種例
オリエンタルより筋肉質な体型です。手足が長くすらっとしており、耳がとがっています。フォーリンよりややずっしりしたタイプはセミフォーリンと呼ばれます。日本猫に多い体型です。
フォーリン体型の猫種例
セミフォーリン体型の猫種例
全体的に丸みのあるむっくりした体型です。足や胴が太くて短く、しっぽも短めです。顔が丸く、耳が小さくて、くまのぬいぐるみのようなかわいらしい外見です。
また、コビーよりやや小さく、足や胴、しっぽがコビーに対して長めな体型は「セミコビー」と呼ばれます。
コビー体型の猫種例
セミコビー体型の猫種例
体が大きく、胴体の長い体型です。骨太でがっしりしており、体重が10㎏を超えることも少なくありません。他のタイプと比べると成長はゆっくりです。
ロング&サブスタンシャル体型の猫種例
体型と同じく個性が出るのが顔やしっぽといった体の一部分です。体の部分に関するおもしろいねこ用語をご紹介します。
ねこにも丸顔や三角顔など、面白い顔の形があります。顔の形にまつわるねこ用語をご紹介します。
【1】アップルヘッド
丸く盛り上がっており、りんごのように見える頭の形です。「ドームヘッド」と呼ばれることもあります。丸顔のシャムネコに多く見られます。
【2】ウェッジ
ウェッジ(wedge)は「くさび」という意味です。耳の外側のつけねから顎までがまっすぐで、正面からだとVの字に見えます。体のほっそりした、フォーリンタイプのねこに良く見られます。
くねくね動いたりピーンと立ったり、感情豊かなねこのしっぽにも、面白い名前や言い伝えがあります。
【1】しっぽの形
ねこのしっぽはまっすぐで長いというイメージがありますが、短いしっぽや曲がったしっぽ、いろいろなしっぽがあります。ねこのしっぽの形とその名称をまとめると、以下のようになります。
名称 | 特徴 |
フルテイル | 一般的な、長いまっすぐのしっぽ |
エアリアルカールドテイル | 空中でしっぽがカールしている |
フランクカールドテイル | カールしたしっぽが脇腹に垂れ下がっている |
フラットトゥバックテイル | しっぽがねもとから折れ曲がって背中に沿っている |
キンクドテイル | 先が曲がっている、いわゆる「かぎしっぽ」 |
コークスクリューテイル | しっぽがスクリューのようにカールしている。ピギーテイル(豚のしっぽ)と呼ばれることもある |
ボブテイル | 6~7㎝の短いしっぽ |
ランピーマンクス | ほぼ完全にしっぽがない状態 |
【2】キャンドルテイル
先だけが白いしっぽのことで、ペンライトテイルと呼ばれることもあります。幸運を呼ぶしっぽともいわれています。なお、かぎしっぽも「幸運を引っかけてくる」、「幸運の扉を開ける鍵になる」といわれています。
ねこのしっぽには、幸運を呼ぶふしぎな力があるのかもしれません。
ねこの毛色はさまざまでまさに十人十色(十猫十色?)ですが、さらに毛1本1本に至るまで個性が見られます。ねこの毛に関する用語を以下にご紹介します。
1本の毛の中に濃淡のグラデーションがあります。そのため毛色が複雑に反射して、美しい光沢が現れるのが特徴です。アグーティの毛色にはセーブル(セピア色)、ルディ(黒に近い茶色)、赤褐色(レッド)などがあります。アグーティが見られる代表的な猫種はアビシニアンで、見る角度によって神秘的な輝きが見られる体毛が魅力です。
1本の毛の中に複数の色がある毛のことです。光の当たり方により、色が変わるふしぎな毛色が楽しめます。ティッキングが見られる代表的な猫種にはソマリがあります。ソマリの毛は、ベースは赤みがかかった茶色、先は濃いブラウンや黒、青灰色になっていることが多いです。
毛先だけに色がついており、根本は白い毛のことです。表向きは一色に見えますが、毛をかき分けると下毛が白くなっている面白い毛色です。
色がついている割合によって、以下の3種類に分かれます。
名称 | ティッピングの割合 |
チンチラ | 1/4~1/3 |
シェーテッド | 1/2~1/3 |
スモーク | 1/2~3/4 |
ねこの模様は多種多様で、それぞれに美しい特徴があります。ねこの模様に関する用語から、特に面白い響きを持つものをいくつかご紹介します。
有色の毛色の中に白い部分が混じっている状態です。白の割合によって、以下の4種類に分かれます。
名称 | 白い毛の量 |
ミテッド | 手足だけが白いなど、ほぼ有色 |
バイカラー | お腹や手足が白いなど、約3分の1~2分の1が白 |
ハーレクイン | バイカラーとバンの中間 |
バン | 頭としっぽだけが有色など、ほとんどが白 |
トラ柄のねこの模様には、面白い名前がつけられているものも多く見られます。主なものを以下にご紹介します。
【1】スピンライン
背骨に沿った太い線の模様です。トラ柄のねこに良く見られ、スピンラインから左右に縞模様が伸びていることが多いです。
【2】クレオパトラライン
クレオパトララインとは、ねこの目尻から頬にかけて伸びている曲線状の模様です。クレオパトラ自身もそのラインのエキゾチックでセクシーな魅力に見せられ、模様を真似てメイクをしていたといわれています。
【3】ネックレス
トラ柄のねこの首や胸周りに入っている数本の縞を指します。
【4】ブレスレット
手足に入っている太い縞模様を指します。
縞が渦を巻いている模様のことです。代表的な猫種としてはアメリカンショートヘアーが挙げられます。
クラシックタビーのねこには、以下のような面白い模様が見られます。
【1】ブルズ・アイ/ターゲットマーク
クラシックタビーのねこの脇腹にある渦巻き状の模様です。ブルズ・アイとは「牛の目」という意味で、転じてダーツの命中点を指します。弓矢の的のように見えることから、「ターゲットマーク」と呼ばれることもあります。
【2】バタフライマーク
上から見ると肩のところに左右対称の三角のマークが見られ、蝶が羽を広げたように見えるため、「バタフライ(蝶)マーク」と呼ばれます。アメリカンショートヘアーのようなクラシックタビーのねこに見られます。
ねこの体型や模様に関するねこ用語をご紹介しました。「うちのねこはセミタビーだ!」、「うちのねこにもクレオパトララインがある!」など、新しい発見があったのではないでしょうか。
ねこの体型や毛色はひとつひとつ個性があり、とても魅力的です。その個性をただ愛でるのも良いですが、専門用語を知り、「うちの子はこれ!」と当てはめると、もっと楽しくなります。ねこ用語を知り、ねこへの知識を深め、ねこの魅力をもっと感じてみてください。