2023.11.04
ねこの習性
ねこの世界にもいじめがあるの?

ねこの世界にもいじめがあるの?理由と対処法は?

人間のいじめは社会問題になっていますが、ねこの世界でもいじめはあるのでしょうか?

もし、いじめがあるとすれば、何が原因で、どうしたら解決できるでしょうか。

ここでは、ねこを多頭飼いしている経験者として、ねこのいじめについての実態といじめの対処法について紹介します。

 

目次

1.ねこのいじめとは
∟1-1.いじめる側のねこ
∟1-2.いじめられる側のねこ
2.いじめと見られる行為には
∟2-1.ご飯の横取り
∟2-2.威嚇する
∟2-3.跳びかかる
∟2-4.追いかける
∟2-5.仲間外れ
3.ねこのいじめの対処法
∟3-1.隔離する
∟3-2.避妊・去勢手術
∟3-3.ストレスを解消させる
∟3-4.新しい里親を探す
4.多頭飼いはいじめを前提で飼うこと
まとめ

 

1.ねこのいじめとは

ねこがねこ同士でケンカをする場面にはよく出くわしますが、ねこがねこをいじめている光景はなかなか見られるものではありません。

しかし、ねこの世界でもいじめは行われています。

ねこがねこをいじめるケースで多いのは、地域猫として飼われている猫社会でのいじめであったり、室内で多投飼いされているねこが、一緒に暮らしているねこからいじめられたりするケースが多いといっていいでしょう。

ねこの世界でも、強いものが弱いものをいじめるのは自然な流れになっています。

いじめられるケースをよく観察していると、一匹であるいは集団で弱いねこをいじめることが多いようです。


 

1-1.いじめる側のねこ

多頭飼いしているねこの間柄で見てみると、先住猫が新入り猫をいじめるケースがよく見られます。

また、大きなねこが小さなねこをいじめることが多いようです。

オス猫、メス猫で比較してみると、圧倒的にオス猫がメス猫をいじめているケースが多いのも事実です。


 

1-2.いじめられる側のねこ

いつもいじめの対象になるのは、気が弱くて、いつもビクビクとしていて共同生活になじめないねこが多いようです。

また、いじめられるのは、圧倒的にメス猫が多いといわれています。

子猫やメス猫で弱弱しいねこがいじめのターゲットとなってしまうのでしょう。

病気のねこやスプレー行為を繰り返すねこもいじめの対象になりがちです。

 

2.いじめと見られる行為には

強いねこが弱いねこをいじめの対象にしていることは今までに述べてきたとおりですが、具体的にどのような行為となって表れているでしょうか。


 

2-1.ご飯の横取り

食欲が旺盛ということもありますが、強いねこが弱いねこのご飯を横取りして食べてしまうことはよくあります。これは、もういじめといえるでしょう

弱いねこは、それに対して強い態度に出ることができません。

それが、常態化してしまうと、強いねこは、食事のたびに弱いねこの分までご飯を食べても構わないことを学習してしまうのです。

これこそ、いじめの一歩となります。


 

2-2.威嚇する

ねこがねこを威嚇する行為はケンカのときにはよく見られる光景です。

しかし、この行為はいじめのときにもよく見られるものです。

強いねこが弱いねこに向かって威嚇するのは、相手の力を見限ってのことでしょう。

この行為は、強いねこが弱いねこを追い払うときにもよく見られますが、弱いねこは抵抗することもなくその場を離れることがよくあります。

見ていると、それはまるでいじめのように映ります。


 

2-3.跳びかかる

ねこは狩りを習性とする動物です。

弱い動物を捕食するために、いきなり跳びかかり圧倒しようとします。

ねこを多頭飼いしていると、強いねこが弱いねこにいきなり跳びついて、倒してしまいまったり、首根っこや耳にかみついたりすることはよくあることです。

その光景は、まるでいじめのように映ります。


 

2-4.追いかける

ねこは、飼い猫として飼われていてもねことしての習性は残っています。

弱いねこを見つけると、あたりかまわずに追いかけ回ります。

そんなときに、犠牲になるのはいつも決まって弱いねこです。

弱いねこはいつも強いねこの標的になっていじめられるのです。

こういう光景は、多投飼いしていればよく見られる光景です。


 

2-5.仲間外れ

多頭飼いの中でよく見られる光景ですが、多投飼ではどうしてもボス猫が存在します。

大きくて力の強いオス猫が、ボス猫として君臨して幅を利かします。

そのボス猫に従って、メンバーの中でも一番に弱いねこは、みんなのいじめの対象になりがちです。

仲間外れになるのも、圧倒的に弱いねこが多いようです。

仲間外れは、ねこの世界で見られるいじめの一つでしょう。

 

3.ねこのいじめの対処法

いじめは、ねこの本能や習性によるものですから完全になくすことはできないでしょう。

それでも、これを是正し、少しでも解消するための方法はあります。

その方法には、次のようなものがあります。


 

3-1.隔離する

いじめに遭わないようにするためには、いじめられる猫を隔離することが最善の方法でしょう。

この場合は、食事もトイレも別々にしましょう。

部屋に余裕がある場合は、別室で飼うのがいいでしょう。

もし、部屋がない場合は、大きめのゲージに隔離する方法もあります。

ゲージは飼い主さんの目の届きやすい場所に置きましょう。


 

3-2.避妊・去勢手術

狩りの本能や習性が残っていると、ねこは弱い攻撃が高まります。

避妊・去勢手術をすることにより攻撃性を弱くすることは可能です。

特に、オス猫の場合は、去勢手術は有効です。

メス猫も手術をしておけば、オス猫の発情や攻撃性を緩和できますので必ず避妊手術は行いましょう。

避妊、去勢手術をすれば、ストレスを軽減することにもつながりますからストレスから生じるいじめを軽減させることにも有効に働きます。


 

3-3.ストレスを解消させる

強いねこが、弱いねこをいじめるのはストレスが原因かもしれません。

ストレス発散のために、いじめが行われていると考えられる場合は、思い切って部屋の環境を変えてみることも一つの方法です。

ねこが何匹もいても住みやすいように大掛かりなリフォームも考えてみましょう。

たとえば、部屋にキャットウォークやキャットタワーを建てて高低差を設けてねこ好みの空間を作ってやるだけでストレスの解消ができます。

ストレスが解消されればいじめもなくなるかもしれませんよ。


 

3-4.新しい里親を探す

いじめるねこがいて、いじめられるねこがいて、どうしても解決できないようであれば、新しい里親を探すことをおすすめします。

状態化したいじめを、完全に解消することは困難だからです

里親を探すことは、最終手段ですがいじめを解消するには最善の方法でしょう。

いじめるねこが高齢であるばあいには、いじめられていたねこをしばらく預かってもらうのもいいかもしれません。

両親や兄弟、仲の良い友達に預かってもらうのもいいでしょう。

 

4.多頭飼いはいじめを前提で飼うこと

ねこを一匹だけ飼う場合は、外へと出さない限りはいじめに遭う心配はありません。

しかし、多投飼いとなれば、その心配は常につきまといます。

むしろ。多投飼いすることは、上下関係が発生するため、いじめがあるものだと考えたほうがいいでしょう。

いじめがあることを前提で、多投飼いをすることになれば、いじめに対する対処の仕方も早くなり、解消法も見つかりやすくなります。

また、多投飼いをする場合は、あらかじめ獣医師に相談したり、多投飼いをしている友人に尋ねたり、本やネットで調べたりして多くの情報を集めて実践することをおすすめします。

一人で悩んでいても、よりよい解決策は見つかりません。

 

まとめ

ねこの世界にも、人間の世界と同じようにいじめがあるということをお分かりいただけましたか。

人間の場合もそうですが、ねこのいじめについてもこれが一過性のものではなく状態化としていくことを考えると、とても心配になりますよね。

ねこの場合は、本能や習性によることが大きくていじめを解決することは容易ではありません。

しかし、そのいじめをキャッチして、解決していくのは飼い主さんにしかできないのも実情でしょう。

もしも、多投飼いを考えている飼い主さんがいましたら、ここで紹介したことを参考にしてください。

 

 

 

   
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