2022.12.23
ねこの病気
ねこを動物病院嫌いにしないための5つのポイント

 

ねこを動物病院嫌いにしないための5つのポイント

動物病院に連れていこうと思って、キャリーバッグを出してきたら、ねこがどこかにすっ飛んで行って見つからない。

ねこと暮らしていたら、誰でも1度はそんな経験をしたことがあるのではないでしょうか?

今回は、なぜ、ねこは動物病院が嫌いなのか、動物病院嫌いのねこにも安心して受診してもらうためにはどうしたらいいのか、を詳しく解説していきます。

 

目次

1.ねこを動物病院に連れていくのが大変な理由
∟1-1.動物病院で嫌なことをされた
∟1-2.知らない場所(縄張りの外)に行くのが怖い
∟1-3.キャリーバッグに入りたくない
2.動物病院嫌いにしないためにできる5つのこと
∟ポイント1:キャリーバッグに慣らす
∟ポイント2:外出することに慣らす
∟ポイント3:移動中の刺激にも注意
∟ポイント4:キャリーバッグを布で覆う
∟ポイント5:診察台の上でおやつをあたえる
まとめ

 

1.ねこを動物病院に連れていくのが大変な理由

ねこを動物病院嫌いにしないためには、なぜねこが動物病院を嫌がるのかを知っておく必要あります。

ねこが動物病院に行きたがらない主な理由として考えられるのは、

  1.  ① 動物病院で嫌なことをされた
  2.  ② 慣れない場所(縄張りの外)に行くのが怖い
  3.  ③ キャリーバッグに入りたくない

といったことが考えられるでしょう。

では、具体的にはどういうことなのでしょうか。

詳しく解説していきます。


 

1-1.動物病院で嫌なことをされた

ねこが動物病院を嫌いになるいちばんの理由は「動物病院で嫌なことをされたから」です。

動物病院に行くときというのは、基本的に体調が悪かったり、怪我をしていたりとどこかに不調があるときです。

そんなときに治療のためと称して、体を触られたり、押さえつけられたり、注射を打たれたりするのですから、たまりません。

つまり、ねこにとって、動物病院は「痛いことや怖いことをされる場所」でしかないのですから、嫌うのは当然のことなのです。


 

1-2.知らない場所(縄張りの外)に行くのが怖い

ねこは縄張り意識が強く、知らない場所にいくことを好みません。

というのも、ねこにとって知らない場所(縄張りの外)は安全かどうかわからないため、恐怖やストレスを感じてしまうからです。

それだけでなく、動物病院には見ず知らずの動物もたくさんいるため、ねこは落ち着くことができません。

また、ねこは臆病でちょっとした環境の変化にも敏感な動物です。

ですから多くのねこにとって、慣れない場所である動物病院は怖い場所なのです、


 

1-3.キャリーバッグに入りたくない

多くの飼い主さんにとって、キャリーバッグにねこを入れるのは、動物病院に行くときくらいだと思います。

しかも、動物病院に行くときだけキャリーバッグを出すという飼い主さんも多いのではないでしょうか?

となれば、ねこは当然のように「キャリーバッグが見えた=動物病院に連れていかれる=嫌なことをされる」と結びつけて考えるようになります。

嫌な目に遭うことがわかっているわけですから、ねこはキャリーバッグを警戒するようになります。

そうなれば、キャリーバッグを見ただけで逃げ出すようになるのも当然です。

ねこを苦労せずに動物病院に連れていくためには、キャリーバッグを嫌いにならないようにすること、キャリーバッグがあるのは特別なことではない、と覚えてもらう必要があるでしょう。

 

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2.動物病院嫌いにしないためにできる5つのこと

ねこが少しでもストレスを感じずに動物病院を受診できるようにするには、日頃からの積み重ねも大事です。

まずは、キャリーバッグに入ったからといって必ずしも悪いことは起きない(動物病院に行くわけではない)とインプットしてもらうことからはじめます。

その上で、キャリーバッグで外に出ることに慣らす、受診時にねこが落ち着く工夫をするといったことが重要になります。

では、具体的にはどのようにしたら良いのでしょうか。いっしょに見ていきましょう。


 

ポイント1:キャリーバッグに慣らす

まずは動物病院に行くときに、キャリーバッグを取り出すのをやめましょう。

前述のとおり、動物病院にいくときだけキャリーバッグを出してくると、バッグを見ただけで病院に行くことを察して逃げるようになります。

また、ねこは見慣れないものに対して警戒する習性があります。

ねこに抵抗なくキャリーバッグに入ってもらうためには、バッグが安心できる場所だと認識してもらわなければなりません。

まずは、「キャリーバッグがあっても必ずしも動物病院に行くわけではない」ということを覚えてもらいましょう。

いつもいる部屋にキャリーバッグを置き、あることに慣らすことからはじめます。

そして、ある程度慣れたらキャリーバッグの中で、毎日食事や大好物のおやつを食べさせます。

このとき、中に入っても絶対に扉を閉めてはいけません。ねこを誘導したり、無理矢理中に入れたりすることもやめましょう。

あくまでも、ねこが自分から入るのを待ちます。

なかなか中に入ってくれない場合は、ねこのにおいがついた毛布などを入れてあげるのもおすすめです。

ねこは自分のにおいがすると安心します。

もし、どうしても中に入ってくれない、警戒しているという場合は、あきらめてキャリーバッグを買い替えるのも手です。


 

ポイント2:外出することに慣らす

ねこがキャリーバッグに慣れたら、中に入れた状態で外に連れ出して家の近くを歩いてみましょう。

キャリーバッグで外に出ても病院に行くわけではないということを覚えてもらうのです。

最初は家のまわりを一周するだけにするなど、短時間の外出から始めます。帰宅したらご褒美におやつをあげるとお出かけに良い印象をもってもらえるでしょう。

また、途中でおやつをあげるのもおすすめです。

ただし、ねこは縄張りの外(家の外)に出ることでストレスや恐怖を感じることがあります。

決して無理強いはしないようにしてください。ねこが強いストレスを感じているようでしたら、無理せずに中断しましょう。


 

ポイント3:移動中の刺激にも注意

動物病院を受診する際は移動の振動などの刺激にも注意をしてください。慣れない振動や音に興奮してしまう可能性があります。

ねこといっしょの移動には、自転車やバイクはおすすめしません。

振動が伝わりやすく、不安定なため神経質な性格のねこにはとくに不向きです。

また、バイクの場合は音を怖がる可能性もあるため、なるべく避けるようにしましょう。

バスや電車などの公共交通機関も周囲の音などに興奮してしまうことがあるのでおすすめしません。

ねこと移動する際は、徒歩や車での移動が負担も少なく安心です。

もし、移動中にねこが不安そうに鳴いても、キャリーバッグをたたいたり、なでたり、声を掛けたりするのはやめましょう。

反応することで逆に不安になったり興奮したりすることがあります。


 

ポイント4:キャリーバッグを布で覆う

ねこは身を隠すことで安心します。移動中や動物病院で待っている間は、キャリーバッグに布などをかけて外を見えないようにしてあげましょう。

いつも愛用している毛布などを使うと、自分のにおいがするのでさらに安心します。

また、犬を怖がるねこも多いため、待合室ではなるべく犬と距離を取ったり、ほかのか飼い主さんにキャリーバッグの中を覗き込むのを遠慮してもらうようにすると良いでしょう。


 

ポイント5:診察台の上でおやつをあたえる

もし、動物病院の許可が得られれば、診察の合間に診察台の上でおやつをあげるのもおすすめです。

診察を「良いこと」であると認識してもらうことができます。

おすすめのおやつは、ちゅーるのようなペースト状のおやつです。

持ち歩きがしやすいですし、手が汚れません。なによりも、大抵のねこが好んで食べてくれます。

 

まとめ

動物病院嫌いのねこの受診は飼い主さんにとっても、ねこにとっても大きなストレスになります。

動物病院を好きになってもらうのは難しいと思いますが、少しの工夫でストレスを大きく軽減することは可能です。

  • 日頃からキャリーバッグに慣らす
  • 外出に慣らす
  • 移動中の刺激に注意する
  • キャリーバッグを布で覆う
  • 診察台の上でおやつをあたえる

一見するとやることが多いように感じるかもしれませんが、ひとつひとつは難しいことではありません。

できることから挑戦してみてはいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

   
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