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2022.12.16
ねこの病気
長生きしてもらうために、高齢のねこが注意したい5つの病気

 

長生きしてもらうために、高齢のねこが注意したい5つの病気

近年、ねこの寿命は伸びています。

15歳まで生きるのも当たり前になっていますし、20歳以上まで生きるねこも珍しくなくなっています。

その結果、加齢とともにさまざまな病気を患うようになりました。

そこで、今回は高齢のねこでとくに注意したい病気を紹介します。

 

目次

1.ねこは7歳からがシニア期(壮年期)
∟1-1.ねこの老化サイン
∟1-2.高齢のねこの健康管理
∟1-3.高齢の猫が注意したい5つの病気
2.① 猫下部尿路系疾患(FLUTD)
∟2-1.猫下部尿路系疾患の原因
∟2-2.猫下部尿路系疾患のおもな症状
3.② 慢性腎不全
∟3-1.慢性腎不全の原因
∟3-2.慢性腎不全のおもな症状
4.③ 乳腺腫瘍
∟4-1.乳腺腫瘍の原因
∟4-2.乳腺腫瘍のおもな症状
5.④ 糖尿病
∟5-1.糖尿病の原因
∟5-2.糖尿病のおもな症状
6.⑤ 甲状腺機能亢進症
∟6-1.甲状腺機能亢進症の原因
∟6-2.甲状腺機能亢進症のおもな症状
まとめ

 

1.ねこは7歳からがシニア期(壮年期)

ねこのシニア期は7歳からと言われています。

人間にすると44歳です。このころは、まだ老化を感じるようなサインは診られません。

ねこの老いを感じるようになるのは10歳をすぎた頃からと言われています。

ねこが高齢と言われるようになるのは11歳以上で、人間では60歳です。

今まで以上に健康に気を使わなければなりません。

老化のサインを知り、適切なケアをすることが長生きの秘訣でもあります。


 

1-1.ねこの老化サイン

ねこは歳をとってもあまり見た目にはあらわれないので、ぱっと見では老いを確認することは難しいでしょう。

しかし、10歳を超えるとさまざまな老化現象が見られるようになります。

  •  ・目の水晶体が濁ってくる
  •  ・顔に白髪が混じる
  •  ・高いところへ登らなくなる
  •  ・寝ていることが多くなる
  •  ・爪とぎや毛づくろいの頻度が減る
  •  ・耳が遠くなる(とくに高音域が聞き取りづらい)
  •  ・嗅覚が衰える(食べものへの反応が鈍くなる)
  •  ・噛む力が弱くなる(柔らかい食事を好む)

上記の様な、老化のサインが見られるようになってきたら、状況に合わせて、キャットタワーを段差の小さいものに変える、トイレをまたぎやすい高さのものにするなど生活環境を見直す必要があります。


 

1-2.高齢のねこの健康管理

ねこも加齢とともにさまざまな病気のリスクが高まっていきます。

早期発見で治療や進行をゆっくりにすることができる病気も多いです。

そのためには定期的な健康診断が重要になります。

シニア期に入る7歳以上のねこは、半年に1回は健康診断を受けるようにしましょう。

また、食事もシニア期にあったものにする必要があります。

シニア猫は活動量も代謝量も若いころと比べると落ちるので、同じフードを食べつづけていると太ってしまう可能性があります。

7歳ごろになったらシニア用のキャットフードに変更しましょう。


 

1-3.高齢の猫が注意したい5つの病気

ねこも老化とともにさまざまな病気のリスクが増えていきます。

その中でも、とくに注意したいのが今回、紹介する5つの病気です。

  1.  ① 猫下部尿路系疾患(FLUTD)
  2.  ② 慢性腎不全
  3.  ③ 乳腺腫瘍
  4.  ④ 糖尿病
  5.  ⑤ 甲状腺機能亢進症

これらの病気の中には、生涯に渡って付き合っていかなければいけないものもあります。

病気によっては、病状が進行する前に発見できれば薬などでコントロールしながら長生きすることも可能です。

 

2.① 猫下部尿路系疾患(FLUTD)

猫下部尿路系疾患とは、膀胱や尿道で起こる病気の総称です。

代表的な病気には以下があります。

  •  ・尿路結石症
  •  ・膀胱炎
  •  ・尿道閉塞
  •  ・膀胱腫瘍

 

2-1.猫下部尿路系疾患の原因

シニア期になると運動量が減り、それに平行して飲水量も減ります。

そうなると、濃いおしっこを排泄することになり腎臓に負担をかけることになるのです。

加齢とともに腎機能も低下するため、シニア期以降のねこは猫下部尿路系疾患を起こしやすくなります。

また、猫下部尿路系疾患の60%を占めると言われている、特発性膀胱炎の主な原因はストレスだと考えられています。

ほかには、飲水量の減少、運動不足、肥満などが影響しているのではないかとも言われています。


 

2-2.猫下部尿路系疾患のおもな症状

猫下部尿路系疾患にはさまざまな病気があります。

そのため、ここでは多くの猫下部尿路系疾患で見られる特徴的な症状を紹介します。

  •  ・血尿
  •  ・排尿時の痛み
  •  ・トイレの失敗
  •  ・陰部をしきりになめる
  •  ・おしっこが出ない
  •  ・おしっこの回数と量が増える

とくに、オス猫は、メス猫よりも尿道が細長いため尿道閉塞(尿道が塞がっておしっこが出なくなる)を起こしやすいです。

尿道閉塞は、尿毒症の原因にもなりますので、おしっこが出ていないことに気づいたらすぐに動物病院を受診しましょう。

 

 

3.② 慢性腎不全

腎臓の機能が70%以上失われると、血液検査で血中窒素(BUN)の数値が上昇します。

この状態を「腎不全」と言います。

また、このような状態がゆっくりと時間をかけて進行し、慢性化したのが「慢性腎不全」です。


 

3-1.慢性腎不全の原因

ねこの腎不全の原因は、はっきりとはわかっていませんが、食事に含まれるリンやナトリウム、タンパク質が影響しているのではないかと考えられています。

7歳くらいから徐々に機能が低下していくと言われていますので、シニア期になったら、食事内容にも気を使う必要があるでしょう。

また、ねこの体質が影響しているのではないかという意見もあります。

もともと砂漠で暮らしていたねこは、少ない飲水量でも生きていくことができます。

そのため、おしっこを濃縮して排泄するのですが、これが腎臓の負担になっているのではないかと言うのです。


 

3-2.慢性腎不全のおもな症状

慢性腎不全のおもな症状は水をたくさん飲んで、たくさんおしっこをする「多飲多尿」です。

ほかには、次のような症状があらわれます。

  •  ・食欲不振
  •  ・水を大量に飲む
  •  ・薄い色のおしっこをする
  •  ・嘔吐の回数が増える
  •  ・体重が減る
  •  ・毛づやが悪い

最近よく水を飲むな、おしっこの量が増えているな、と感じて受診したところ、慢性腎不全だったという話を何度か聞いたことがあります。

ねこの飲水量は一般的に1日で体重1㎏あたり35ml前後だと言われています。

体重1kgあたり60ml以上が多飲の目安となります。

 

4.③ 乳腺腫瘍

ねこの乳腺腫瘍は、全腫瘍の17%と言われており、皮膚、リンパ系腫瘍につづいて3番目に多い腫瘍です。

ねこの場合は、約90%が悪性だと言われています。また、ほかの臓器へ転移する確率も非常に高いです。

そのため、早期発見、早期治療が非常に重要な病気です。


 

4-1.乳腺腫瘍の原因

乳腺腫瘍に罹患する原因ははっきりとは分かっていませんが、避妊手術を行なっていないねこの発症率が高いため、女性ホルモンとの関係が示唆されています。

また、好発年齢が10歳前後ということもあり加齢も原因になっているのではないかと考えられています。


 

4-2.乳腺腫瘍のおもな症状

左右で合計8個ある乳腺の一部にしこりを発見することで病気に気づきます。

しこりはひとつだけの場合もありますが、半数例では複数のしこりを認めます。

炎症や腫瘍が原因で体の一部が腫れあがる腫脹や、乳汁の分泌、疼痛を伴うこともあります。

また、腫瘍が大きくなると潰瘍化し内部から崩壊(自壊)してしまうこともあります。

 

5.④ 糖尿病

糖尿病とは、インスリンの分泌が不足したり、インスリンが出ているのに体が反応しないことで、血糖値が上がり、血中の糖が尿にも排出される病気です。

ねこの糖尿病にも人間と同様に1型糖尿病と2型糖尿病があり、ねこの8割は2型糖尿病だと言われています。

  •  ・1型糖尿病:インスリンが不足する
  •  ・2型糖尿病:インスリンは十分なのに、働きが悪くなる

7歳以上のシニア期に発生するねこが多く、10歳前後からはとくに注意が必要だとされています。


 

5-1.糖尿病の原因

ねこに多い2型糖尿病の原因は、肥満や運動不足、ストレスといったことがあげられています。

また、膵炎に併発して糖尿病を発症することもあります。

そのほかには、食事が原因になっているという説も。

ねこは肉食動物のため、高タンパク質、低炭水化物の食事が推奨されています。

ですが、キャットフードには炭水化物が多いものも少なくありません。

そのため、ねこの糖尿病と関係があるのでは?と考える獣医師もいるのです。


 

5-2.糖尿病のおもな症状

糖尿病になると次のような症状が見られます。

  •  ・おしっこの回数と量が増える
  •  ・水を飲む量が増える
  •  ・食欲が増すのに痩せる
  •  ・元気がなくなる
  •  ・かかとで歩くようになる(跛行姿勢)

このほかにも、糖からエネルギーをつくることができなくなると、糖尿病性ケトアシドーシスという状態に陥り、食欲不振、元気消失、消化器の異常が見られます。

さらに進行すると、命に関わることもあるため注意が必要です。

 

6.⑤ 甲状腺機能亢進症

甲状腺は、新陳代謝を促進する甲状腺ホルモンを分泌している小さな臓器で喉の付け根にあります。

甲状腺ホルモンは、全身の代謝を良くする働きを持っています。

甲状腺機能亢進症になると、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて、さまざまな臓器に負担をかけるのです。

8歳以上のねこに多いと言われています。


 

6-1.甲状腺機能亢進症の原因

甲状腺機能亢進症は甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで起こります。

過剰分泌の原因としてさまざまな要因が考えられていますが、甲状腺機能亢進症の原因になるのは次の2つが多いようです。

  •  ・甲状腺の組織細胞が過剰に増殖する(過形成)
  •  ・甲状腺の腫瘍

はっきりとはわかっていませんが、過形成の原因としては、

  •  ・キャットフードに含まれるヨウ素
  •  ・化学物質
  •  ・遺伝的な要因
  •  ・地理的な要因

などがあげられています。

また、甲状腺に腫瘍が発生すると甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、甲状腺機能亢進症の原因になると考えられています。


 

6-2.甲状腺機能亢進症のおもな症状

甲状腺機能亢進症は全身に影響を及ぼすため、さまざまな症状が見られます。

  •  ・おしっこの回数と量が増える
  •  ・水を飲む量が増える
  •  ・食欲が増すのに痩せる
  •  ・動きが活発になる
  •  ・落ち着きがなくなる
  •  ・攻撃的になる
  •  ・嘔吐・下痢
  •  ・毛づやが悪くなる、パサパサになる

甲状腺機能亢進症では、食欲が増し、活発になる、落ち着きがなくなるといった症状が見られるため、元気になったと勘違いする飼い主さんもいます。

もし、高齢のねこが「急に元気になった」と感じたら念のため動物病院を受診しましょう。

 

まとめ

ねこも高齢になると人間と同じく、さまざまな病気のリスクが高まります。

若いころは年に1回だった健康診断を半年に1回にし、病気の早期発見、早期治療に努めるようにしましょう。

また、健康の維持には、生活環境を見直しストレスを減らすことも重要です。

段差を少なくし移動しやすくする、室温に注意するなど老猫がすごしやすい環境を整えてあげましょう。

 

 

 

 

   
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