ねこ好きであればねこにまつわる神社に参拝したいと考えるはずです。
ねこの伝説が残る人神社やねこの御朱印がもらえる神社など、日本には数多くのねこ神社が存在します。
そこで今回は、一度は訪れてみたいねこ神社にスポットを当ててご紹介していきます。
参拝することでさらにねこに好かれるようなにるかもしれませんね。
まずはねこの伝説が残る神社に注目してみましょう。
ねこの伝説の多くはそこに住む人間たちに恩恵をもたらしたねこの話が多いです。
ねこは古くから幸せを運んでくるという逸話も残っていることから重宝されてきましたが、実際に人間を助けた話も数多くあります。
人間を助けたケースは犬の話が多くありますが、地域によってはねこも大活躍していたのです。
それでは、ねこの伝説が残る神社を見ていきましょう。
長野県坂城町にある軻良根古神社には、勇敢なねこの伝説があります。
その昔、坂城町では大ネズミが出て村人を大層苦しめたそうです。
農作物は食い荒らされて飢饉状態。このままでは村が滅びてしまうと困り果てた村人は、唐からねこを呼び、ネズミを退治してもらうことにしました。
ねことネズミは激しい死闘を繰り広げ、追い込まれたネズミは湖の水を堰き止めていた岩に齧り付き、息途絶えます。
岩は割れて堰き止めていた水が一気に放流し、唐から来たねこは流されて亡くなってしまいます。
村を救った唐から来たねこはその後讃えられ、唐猫を文字って軻良根古神社と名付けられて現在も祀られているのです。
お松大権現は徳島県阿南市にある神社です。
「お松」とは人間の女性のことですが、日本三大怪猫伝に数えられる話です。
時は江戸時代、不作が続いていた時に、地元の領主からお金を借りて生活を繋いだ夫婦がいました。
なんとか窮地を脱して夫婦がお金を返済するも、返済時に領主は証文を渡さず、挙句の果てにお金は受け取っていないという嘘を言い始めました。
そんな中、夫婦のうち夫は早くに命を落としてしまい、妻のお松は夫亡き後も奉行所にまで訴え、さらには大名行列を遮ってまで抗議します。
そのことが無礼とされ死罪となったわけですが、死に際に愛猫に無念を伝えて亡くなりました。
するとお松の死後、領主と大名の元にねこが現れて奇妙な事変が数多く起きて、結果的に両家は断絶してしまいます。
主人の無念を晴らすために愛猫が仇討ちを行ったという伝説は、現在も数多くの参拝者を生み出し、数えきれないほどの招き猫が供えられている神社です。
兵庫県加古川市にある赤壁稲荷神社にもねこが祀られています。
江戸時代、この地域にたいへん腕の良い油売りがおりましたが、賭博が大好きで貧乏暮らしをしていました。
ある日一緒に暮らしているねこの「たま」を連れて賭場へ行ったところ、たまがまばたきでサイコロの出目を教えてくれたのです。
この日大勝ちした油売りでしたが、帰り道に待ち伏せされて殺され、お金を奪われてしまいます。
そこでたまは死んだ油売りの体に乗り移り、犯人に仇討ちを試みますが返り討ちに遭ってしまいます。
そこで真っ赤に染まった壁で社を作り、たまを神様として祀っているのがこの赤壁神社です。
賭場で出目を見分けたことから勝負運の神様として崇められています。
続いてはねこがモチーフの置物が見られる神社です。
神社といえば鳥居に狛犬などを思い浮かべる方も多いかと思いますが、ねこの置物がある神社も数多くあります。
ねこ好きであれば一度は見ておきたいものばかりです。
猫神社のねこを拝んでご利益を受けましょう。
ねこの置物と言えば栃木県日光市の日光東照宮は外せません。
世界文化遺産にも指定されている日光東照宮ですが、その中の眠り猫の存在は大きいものです。
眠り猫という名前の通り眠っているねこに見えますが、角度を変えると獲物を狙って身構えている姿に見えます。
これは徳川家が平和な時代に眠っているようでも、常に戦の準備をしているという構図をモチーフにしたものです。
昔の眠り猫は実は半目を開けている状態であったそうなのですが、修復によって現在は閉じられています。
京都にある木嶋神社には、狛犬ではなく狛猫が鎮座しています。
狛犬や金剛力士像に見られる「阿行」「吽行」という特徴も、もちろん狛猫にもあります。
一説には阿行の胸元には子猫がいるため母猫で、吽行は父猫ではないかとも言われています。
神社にねこというイメージがない方もいらっしゃるかもしれませんが、実は神社でもねこは重宝されていたのです。
食料を食い荒らしたり絹の元となる蚕を食べるなど、その被害は甚大でした。
そこでねこがネズミを退治することにより、大変重宝されていたのです。
木嶋神社も同様にねこを大切にしており、神の使いとしていたことから狛猫が生まれました。
東京赤坂にある美喜井稲荷神社は、狐の像ではなくねこの像が置いてある珍しい神社です。
さらに、本殿の欄間にはねこが人間の魂を食べているような、さらには鬼の上にも乗っているようにも見える像があり、ビルの合間に存在する不思議な神社です。
また、この神社でお願いをする際にはタコを食べてはいけないというルールもあり、謎の多い神社となります。
現在は無人の神社ということもあり真相を知ることが難しいこともありますが、知る人ぞ知るねこ神社となっています。
神社といえば御朱印も魅力の一つです。
そこで、ねこの御朱印がもらえる神社をご紹介していきます。
御朱印とはお参りをした証としてもらえる印ですが、本来の意味は神仏との縁を示す証とされています。
御朱印帳を準備してたくさんの神社を周り、御朱印を集めるのも趣味の一つとしている方も大勢いらっしゃるほどです。
そんなご朱印帳の中に、かわいいねこの御朱印があれば見返すことも増えること間違いなしですね。
では、ねこの御朱印がもらえる神社をご紹介します。
秋田県にある忠猫神社は、明治時代に実在した忠実なねこが祀られた神社です。
ネズミから食料と公園を昼夜問わず守り、その生涯を終えたねこを大切に思い建設された神社には、ねこと稲穂がデザインに取り入れられています。
人間のことが大好きで、命懸けでその生活を守ってくれた忠猫神社に祀られているねこのことを考えると心が熱くなることはもちろん、こんな神社とのご縁も築きたくなりますね。
御朱印に記載されてるねこと稲穂のデザインはお守りにもなっているため、御朱印以外にもねこグッズを求めて訪れるのも良いですね。
埼玉という県名の語源にもなっている前玉神社では、ねこの日である2月22日の前後一週間に限定でねこのデザインが入った御朱印が貰えます。
元々縁結びの神様でもある前玉神社ですが、人間とのご縁ももちろんのこと、ねことのご縁も期待できそうです。
2月22日のねこの日前後には限定でねこがデザインの御朱印を配布している神社も多いので、この時期にねこの御朱印を求めて各地を旅することも楽しそうですね。
元々ねこは幸福を招く生き物であり、現在のように家で暮らすことは禁じられていました。
そこで常にねこがいて欲しいという思いから作られた招き猫ですが、その発祥の地と称している東京浅草の今戸神社の御朱印にもねこが書かれています。
浅草と言えば浅草寺も魅力的ですが、ねこ好きであれば少し足を延ばして是非とも今戸神社へも寄って是非とも御朱印をいただきたいですね。
ねこにまつわる神社は日本各地にたくさん存在しています。
ねこが祀られている神社やねこの御朱印など、魅力は神社によって様々ですがねこ好きにとってはどの神社も魅力たっぷりの神社だと言えます。
お住まいによって参拝しやすい神社、参拝するのが大変な神社があるとは思いますが、近い場所から徐々にねこにまつわる神社を巡っていくのも一つの趣味になりそうですね。
ねこのご利益がきっとあるはずです。