2024.01.21
ねこの習性
ねこが早起きなのはなぜ?3つの理由と効果的な対処法

ねこが早起きなのはなぜ?3つの理由と効果的な対処法

可愛いねこですが、「朝っぱらからねこに起こされて困っているんだよ」とお嘆きの方もいるのではないでしょうか?

ねこが早起きなのは薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)の動物だからと言われています。

今回は、薄明薄暮性についてのお話からはじまり、なぜねこは早朝に飼い主さんを起こすのか、ねこに起こされないようにするためにはどうしたら良いのか、などを詳しく解説していきます。

 

目次

1.ねこが早起きなのは「薄明薄暮性」だから
2.ねこが飼い主さんを起こす3つの理由
∟2-1.【理由1】おなかが空いた
∟2-2.【理由2】遊びたい・かまってほしい
∟2-3.【理由3】トイレをきれいにしてほしい
3.早起きなねこに起こされらないための対策
∟3-1.自動給餌器のタイマーを使う
∟3-2.ねこと遊ぶ時間を増やす
∟3-3.トイレを汚れ・数・置き方に注意する
∟3-4.遮光カーテンを使う
4.ねこの要求に応えるのは絶対にNG
まとめ

 

1.ねこが早起きなのは「薄明薄暮性」だから

ねこが早起きなのは「薄明薄暮性」であることが関係しています。

薄明薄暮性とは、 薄明(明け方)と薄暮(夕暮れ)の時間帯に活発に活動する習性のことをいいます。

ねこは夜行性だと思われがちですが、実は真っ暗な夜よりも明け方や夕暮れの薄暗い時間帯のほうが活発に活動するのです。

ねこの祖先はもともと暑くて乾燥した砂漠地帯で暮らしていました。そのため、日中の暑い時間帯を避け、涼しくて活動をしやすい明け方や夕暮れに活動をしていたとされています。

また、明け方や夕暮れの薄暗い時間帯はねこが獲物としている小動物の動きが鈍くなります。一方で、薄暗い時間帯になると、ねこは活発に活動をします。そのため、狩りの成功率も高かったと考えられます。

ねこは人間といっしょに暮らすようになり、狩りの必要がなくなってからも、この習性がなくなることはありませんでした。ですから、明け方に起きて活発に活動するのは、仕方のないことなのかもしれません。

 

2.ねこが飼い主さんを起こす3つの理由

ねこが明け方に活発になる理由は分かりましたが、ではなぜ飼い主さんを起こすのでしょうか?

1人遊び(狩り)をしてくれてもいいような気がしますよね。

ここでは、早起きなねこが飼い主さんを起こす3つの理由について紹介します。


 

2-1.【理由1】おなかが空いた

ねこが飼い主さんを起こすいちばんの理由とも言えるのが「おなかが空いた!」です。

ねこのご飯は1日2回、朝と夕方というご家庭が多いのではないでしょうか?その場合は、早朝におなかが空いてご飯をねだるというパターンが習慣になっている可能性があります。

もし、毎朝飼い主さんが起きたら朝ご飯をあげているならば、「飼い主さんが起きる=朝ご飯の時間」と学習します。すると、どうなるか、想像ができますよね。早朝にお腹が空いたねこは、「起て!ご飯ちょうだい!」と飼い主さんを起こすようになるのです。

ねこの性格によっては、ご飯を出すまでずっと鳴きつづけることもあるでしょう。


 

2-2.【理由2】遊びたい・かまってほしい

ねこにとって明け方は狩りの時間です。活発に活動をする時間ですから、日中に遊びが足りていないと運動不足から、部屋の中を走り回ることがあります。そのときに、飼い主さんといっしょに遊びたいと思えば、起こして遊びに誘ってくることもあるでしょう。

明け方に遊びに誘ってくるねこは、比較的若いねこに多いそうですから、パワーが有り余っているのかもしれませんね。

また、甘えん坊な性格のねこは、飼い主さんに構ってほしくて起こすこともあるようです。


 

2-3.【理由3】トイレをきれいにしてほしい

ねこはとてもきれい好きな動物ですから、汚れているトイレを使いたがらない傾向があります。そのため、トイレをきれいにしてほしくて飼い主さんを起こすねこもいます。

多頭飼いの場合は、自分の排泄物はいいけれど、ほかのねこの排泄物は嫌だという子も。神経質な性格のねこに多いようです。

また、トイレが汚れていると、飼い主さんを起こす以外にも、トイレの失敗や膀胱炎、尿路結石症などの病気の原因になることもありますので注意が必要です。

 

3.早起きなねこに起こされらないための対策

ねこが早起きなのは、習性を考えればある程度は仕方がないでしょう。しかし、たまにならまだしも毎日のように早朝に起こされてはたまりませんよね。

そんな飼い主さんには、

  •  ・自動給餌を使う
  •  ・遊ぶ時間を増やす
  •  ・トイレ環境を整える
  •  ・遮光カーテンを使用する

といった方法をおすすめします。それでは、それぞれについて詳しく解説していきましょう。


 

3-1.自動給餌器のタイマーを使う

空腹が理由で飼い主さんを起こしに来るねこには、自動給餌器を使うのがおすすめです。

タイマーをセットしておくことで、決まった時間に自動でご飯が出てきます。そのため、飼い主さんがわざわざ起きてご飯をあげる必要がなくなります。タイマーは、ねこが起こしに来る少し前の時間にご飯が出てくるようにセットしておくのが良いでしょう。

また、ねこによっては、夜ご飯の時間を少し遅くする、寝る前にほんの少しご飯をあげるというだけで早朝に起こしに来なくなる場合もあるようです。


 

3-2.ねこと遊ぶ時間を増やす

運動不足のねこには、たっぷりと遊ぶ時間をとるようにしましょう。

ねこと遊ぶ際は、1回の時間は5〜10分ほどでもかまいません。そのかわりに、遊ぶ回数を増やしてしっかりと運動をさせてあげるようにしてください。ただし、遊びの終わりを決めるのは人間ではなく、ねこです。時間はあくまでも目安として、ねこが飽きたり、ほかのことをやりはじめたら終わりにします。

なお、ねこにとって遊びは狩りですから、ご飯の前に遊ぶのがおすすめです。獲物を捕らえて食べるまでを再現できるので、遊びでの満足感を得やすいと言われています。


 

3-3.トイレを汚れ・数・置き方に注意する

ねこはとてもきれい好きな動物ですから、常にトイレをきれいな状態にしておくのが理想です。とくに神経質なねこの場合は、掃除のし忘れがないように注意しましょう。

また、同居ねこが使用したトイレを嫌がるといった場合は、トイレを増やすことで解決できる可能性が高いです。

トイレの数は「ねこの数+1個」が推奨されています。多頭飼いで頭数が多い場合は、ねこのグループ+1個用意してください。

さらに置き方にも注意が必要です。となりに並べて置くと、「大きなトイレがひとつある」と認識して隣り合ったすべてのトイレが汚れていると思ってしまうねこがいるようです。トイレは離しておくことをおすすめします。


 

3-4.遮光カーテンを使う

早朝に起こされて困っているというなら、遮光カーテンの使用をおすすめします。

ねこは薄明薄暮性で、外が薄明るくなってくると起き出して活発に活動をする習性があります。そのため、遮光カーテンを使用して、まだ外が暗いと思わせることで、早起き防止の効果が期待できます。

そのほかにも、雨戸を閉めておくなどの方法もおすすめです。

 

4.ねこの要求に応えるのは絶対にNG

早朝に起こしに来る愛猫に耐えかねて、ご飯をあげたり、相手をしたりしているという飼い主さんも多いのではないでしょうか?しかし、ねこの困った行動の対処法として、絶対にやってはいけないのが「要求に応えること」なのです。

ねこは、とても賢い動物ですから良いことも悪いこともしっかりと記憶します。

たとえば、早朝におなかが空いたねこが鳴いてご飯を要求した際に、食べ物を与えたとします。すると、ねこは「鳴くとご飯をもらえる」と学習します。その結果、毎朝決まった時間に鳴いてご飯をねだるようになるのです。

しかも、日に日に鳴き出す時間が早まって…ということも少なくありません。

ついつい負けそうになりますが、ねこの早起きをやめさせたいのであれば、徹底して無視をするようにしましょう。そのうち、「起こしに行っても意味がない」と学習して起こすのをやめるようになるはずです。

 

まとめ

ねこが早朝に活発になるのは、習性ですからある程度は仕方がないのかもしれません。しかし、「それでは困るんだよ」という飼い主さんもいらっしゃるでしょう。

ねこが早朝に飼い主さんを起こすのをやめさせるためには、なぜ早く起きるのかを知り、それぞれに合わせた対策をする必要があります。

ねこが飼い主さんを起こすおもな理由は以下の3つです。

  •  ・おなかが空いた
  •  ・遊びたい(かまってほしい)
  •  ・トイレをきれいにしてほしい

これらの理由を参考にしっかりと対策をしていきましょう。

 

 

 

   
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