猫パンチを繰り出しているねこの様子は愛らしく、SNS上でもその写真に人気が集まります。
ねこのふわふわした手から繰り出されるパンチは非常に可愛らしく、さほど威力がないように思えるかもしれません。
しかし、猫パンチはねこの狩りには欠かせない重要な技であり、猫パンチを出す場合はしっかりとした理由があるのです。
目次
ねこが猫パンチを繰り出す理由は、大きく分けると3つあります。
甘えたいとき、不快に思うとき、攻撃するときに分けることができます。
猫パンチをどれくらい使用するのかはねこによりますが、どんな猫パンチが繰り出されるかを見極めることにより、ねこの気持ちを理解することが可能です。
気分で生きているねこだからこそ、気持ちを理解して気持ちよく過ごしてもらいましょう。
ねこが甘えたいときや遊んで欲しいときに、猫パンチを出してくることがあります。
特徴としては、爪は出ておらずに力も弱いです。
場合によっては猫パンチを繰り出すものの、そのまま手を残して押さえつける形になることが多いです。
ねこが「ねぇ、かまって?」と語りかけてくる合図なので、撫でたりおもちゃを使って遊ぶなどを行うと、ねこは大満足します。
自分に気を引こうとして手を出している状態なので、人間が肩を叩く行為に似ていますね。
爪が出ていたり力が強い場合はこちらがそっぽを向き、適切な力の場合にのみ撫でたり遊んでいると、ねこも力加減を理解できるようになります。
甘えたいときの猫パンチはしつけのチャンスでもあるので、見逃さず適切な対応を行いましょう。
ねこを構いすぎてしまった場合など、不快に感じたときにも猫パンチが出ます。
この場合、たまに爪が出るので注意が必要です。
甘えるときと比較すると、力が少し強めですが一度だけで終わることが多いです。
また、猫パンチの後に噛むこともあります。
構っているときに少し強い猫パンチが出てきたら、十分遊んだのでもういいよというねこからの合図だと思ってください。
謝罪を込めてねこを抱きしめたくなることもあるかもしれませんが、その気持ちをぐっとおさえてしばらく距離を取りましょう。
ねこはしつこくされることをこの上なく嫌います。
多頭飼いなどで仲良く毛繕いをしている様子を見ていると、突然喧嘩になることがありますが、原因はしつこいことに腹を立てたためです。
私たちにも腹を立てられないよう、適切な距離を保ちましょう。
元々猫パンチを行う理由は、狩りのためです。
そのため、狩りを行う際に攻撃しようとして繰り出される猫パンチは本気の猫パンチであると言えます。
力はさほど強くありませんが、獲物によって当たりどころが悪ければ致命傷になるほどの威力はあります。
また、ねこ同士の喧嘩でも猫パンチが出ます。これは、縄張り争いなどで威嚇しても相手が引かない場合に出ます。
怒りの感情から本気の猫パンチが出ることが多く、顔つきもいつもと異なり怒っている顔をしています。
もちろん爪も出ているため、人間が本気の猫パンチを喰らうと怪我につながります。
この本気の猫パンチを喰らわないためにも、まずは怒らせないことが大切です。
パニックになって猫パンチを出すこともありますが、どちらにせよ落ち着くまで距離をとってください。
距離を取ることが、人間とねこ、双方にとってベストの対応です。
犬には犬パンチはありませんが、猫には猫パンチがあります。
これは、ねこが肉食動物であり、獲物を仕留める際に手を使用することが有効であると感じて使用するようになりました。
そこで、ねこは狩りでどんな時に猫パンチを使用するのか、さらには生まれながらにして猫パンチを使用できるのかに注目していきます。
完全に家で過ごしているねこの狩り姿を見ることはまずありません。
しかし、おもちゃで遊んでるときは狩りと同じような姿を見ることができます。
ねこの狩り方法は、猫パンチを繰り出して獲物を弾くことが多いです。
これは、地面を這っている獲物の場合も飛んでいる獲物の場合も同様です。
弱ってきたところを押さえつけることが多く見られます。
完全に獲物が静止した場合、噛み付いたりして息の根を止めます。
飛んでいる獲物の場合、猫パンチを出す他に両手で挟み込もうとする姿も見られます。
このように、ねこは手を巧みに使用することで狩りをうまく行っているのです。
おもちゃを使用して遊んでいると、猫パンチとも言えないような弱々しいパンチを繰り出すことがあります。
そのパンチをよく見てみると、触れるか触れないかのところで手を引きます。
その姿はまるでボクシングのジャブのようです。
これは、獲物に対してちょっかいを出しているわけではなく、生きているか死んでいるか、元気があるかないかを確認しているのです。
静止していても少し触れた瞬間突然動き始めることもあるため、ヒットアンドアウェイを徹底しているのですね。
また、ねこの肉球は毛が生えていません。
様子見のための猫パンチを行った際、獲物の様子を感じ取れる仕組みになっているのです。
触れるか触れないかの猫パンチは見ていると非常に可愛らしい姿ですが、猫にとっては獲物に触れる緊張の一瞬だったのです。
子猫を見ていると、頻繁に猫パンチを出し合っている姿が見られます。
ただでさえ可愛らしい子猫が短い手で必死に猫パンチを繰り出す姿を見て、笑顔になる方も多いでしょう。
一見遊んでいるようにも見える子猫の姿ですが、実は猫パンチの練習、さらに言うと狩りの練習を行なっています。
猫パンチ同様に、噛み合う姿も見られます。
これは、狩りの練習に加えて力加減を学習しているのです。
自分も猫パンチや噛みつかれることで、どの程度の強さがあるかを学習する貴重な場面なのです。
子猫の時代に他のねこがいない状況下で育ってきたねこが、常にフルパワーで猫パンチを繰り出す理由はそこにあります。
このように、小さい頃に他のねこと過ごすことは成長過程の学習において非常に重要であると言えます。
小さい頃に保護をして、やむ負えなく他のねこがいない状況で育つ場合を除いて、できる限り同時に生まれた兄弟と一緒に過ごすほうが良いです。
何かがきっかけでねこがパニックになってしまい、全力の猫パンチを喰らってしまうこともあります。
また、ねこに慣れていない来客があった際など、犬のように接してしまってねこの怒りを買うこともしばしばありますね。
猫パンチ自体で大怪我をすることはありませんが、爪を出しながらの猫パンチでは引っ掻き傷ができることがあります。
予想外に腫れることもあるため、常に大事に至らない対策が必要です。
猫パンチの被害を抑える最も有効な手段はねこの爪をしっかりケアしておくことです。
ねこの爪は鋭く、少しの力でも深く皮膚に刺さることがあります。
猫パンチはヒットした後に引っ掻くので、一度刺さってしまうと広範囲で傷ができてしまう可能性が高いです。
そこで、鋭くならないよう定期的に爪を切ることをお勧めします。
ついつい爪切りを忘れてしまった場合、爪が伸びすぎて完全に爪をしまえなくなってしまうこともあるのです。
こうなると、戯れて軽く猫パンチをしてきたとしても少しの傷ができてしまいます。
ねこの爪は神経や血管が通っているため、深爪は良くありませんが先端はこまめに切る習慣をつけましょう。
ねこにひっかかれた傷跡が膿んできたり、場合によっては発熱した場合ネコノミの疑いがあります。
ネコノミがついていた場合、ねこの体内にバルトネラ菌が常駐します。
ねこにとっては無害ですが、人間にとってはさまざまな症状を引き起こす菌なのです。
ネコノミ対策としては、ねこのワクチン接種で予防することができますので、対策を行うにはワクチン接種を行いましょう。
見ていて愛らしい猫パンチですが、ねこにとっては狩りのための手段であり、コミュニケーションの一部だったのです。
ねこの感情を汲み取ることで、ねこと良い関係を構築できるチャンスでもあるので是非とも猫パンチを見かけた際には、しっかりとねこを見てください。
ストレスなく生活させることが、ねこの健康を持続すさせる一番のカギとなります。