2023.02.23
保護猫活動
ペットショップで売れ残ったねこはその後どうなるの?

ペットショップで売れ残ったねこはその後どうなるの?

ペットショップに並ぶねこを見て癒されている方も多く、ねことの出会いの場になることもあります。

しかし、並んでいるねこたちは生後間もない子ばかりです。

もしペットショップで売れ残ってしまったねこはどこへ行ってしまうのか気になったことがあるはずです。

そこには、現在大きな問題になっていることもあるのです。

 

目次

1.売れ残ったねこたちの行き場
∟1-1.売れ残る前に値引きを行う
∟1-2.繁殖のためブリーダーの元に帰るねこ
∟1-3.ペットショップ主催の譲渡会
2.売れ残ったねこが問題視されるのはどんなケース?
∟2-1.業者に引き取られるケースもある
∟2-2.問題の業者も存在する
∟2-3.急増するペットブームに注意
3.売れ残るねこを減らすために私たちができること
∟3-1.良心的なペットショップを利用する
∟3-2.返品により売れ残るケースが増えている
まとめ

 

1.売れ残ったねこたちの行き場

ねこは生後半年もすればある程度の大きさになります。

一緒に暮らすのであれば子猫が良いとの理由から、店頭に並んでいるのは子猫ばかりです。

売れる時期が子猫であればと、ペットショップでは生後3ヶ月くらいまのでねこを並べ、人気の猫種はより高値で取引を行います。

ここで、全てのねこが売れるわけではありません。

当然売れ残ってしまうねこもいるのですが、その子たちはどうなるのかをご紹介します。


 

1-1.売れ残る前に値引きを行う

まずはペットショップは値引きを行います。

ねこと暮らしている人にとっては、大きくなったねこは価値が低くなってしまうというのは理解し難いと思いますが、これが世の中の需要と供給です。

また、最も売れる年齢を過ぎたねこを値下げし、なんとか売れ残りという現象を抑えようというペットショップの努力でもあります。

値引きされたねこを購入するということは、少しでも売れ残るねこを少なくする動きにもつながるため、こういった動きを取ることも良いかもしれませんね。


 

1-2.繁殖のためブリーダーの元に帰るねこ

一つのルートは、ブリーダーの元へ帰っていくねこたちがいます。

ペットショップで販売されているねこの多くはまだ去勢手術が行われる年齢に満たないことが多く、ブリーダーの手に渡って繁殖のために過ごすこととなります。

ただし、このケースも一部の売れ残ったねこばかりです。

ブリーダーとしても、繁殖が目当てですが増えすぎるのは面倒が見切れないために受け入れられる頭数は限られます。

また、他の猫種が混ざってしまうと純血を保つことが難しくなるため、限られた猫種しか引き取ることができないのです。

全てのねこがブリーダーの元へ帰り幸せに暮らしていけるのであれば問題はありませんが、残念ながらそれはできないことなのです。


 

1-3.ペットショップ主催の譲渡会

ペットショップによっては譲渡会を行っているところも存在します。

大規模なペットショップであれば独自に行っているところもありますが、最近ではいくつかのペットショップが合同で行っているケースもあります。

この場合、多くは今までにかかった費用は発生するケースが多いです。

ただし、これはねこの保護団体が行う譲渡会もこのスタイルを取っているところが多いです。

営利目的ではないので純粋に今までかかった費用であることを理解しましょう。

ペットショップ出身のねこはしつけも行き届いているケースも多く、人馴れしているため一緒に暮らすにはとても住みやすいと言えます。

譲渡会に関してはあまり知られていないこともありますが、ペットショップで張り紙をしていることもあるため意識して探すとその存在に気づくことができます。

 

2.売れ残ったねこが問題視されるのはどんなケース?

これまでに紹介した売れ残ったねこたちは、基本的にその後も幸せに暮らすことができます。

しかし、すべてのペットショップにいるねこが幸せに暮らせるわけではありません。

結果として命を落とすねこもいるため、ペットショップという存在に疑問の声をあげている人たちもいることは事実です。

実際に、ペットショップで売れ残ったねこが問題になっているケースをご紹介します。

あまりに残酷で目を背けたくなりますが、実際に起こっている問題として疑問の声を上げる必要があるのです。


 

2-1.業者に引き取られるケースもある

ペットショップで売れ残ったねこを引き取る業者というのも存在します。

この業者は当然ペットショップからお金をもらい、ねこを引き取ります。

これらの業者が譲渡会を行ったり愛猫保護団体を運営しているケースもあるため、これらの業者が全て悪いとは言い切れません。

むしろ里親探しを行っている団体の方が多く、業者に引き取られたからと言ってねこたちが命を落とすわけではありません。

しかし、例外として一部の業者が問題視されているというのは覚えておきましょう。


 

2-2.問題の業者も存在する

業者によってねこの扱い方は様々ですが、ねこの命をなんとも思っていない業者がいることも事実です。

これらの業者は、引き取ったは良いものの狭い空間にねこを放し飼いにし、ほとんど食事も取らせずに不衛生な状態で死んでいくねこたちを放置しているケースもあります。

また、野山に捨ててくる業者もおり、ずっと人間の手で育てられてきたねこたちが自然界で生きていけるわけもなく、結果としてすぐに死んでしまうのです。

動物保護法の改正がなされている中でも、こういった業者は後を絶えません。

ペットショップに関しては、自分の代わりにねこを殺してくれる人に引き渡しているということにもなるので、こういった業者に引き渡しているペットショップも避難すべきです。

もしペットショップを利用する際には、売れ残った場合はどうなるかを詳しく聞き、業者に渡ったあとはどうなっているのかも聞く必要があります。


 

2-3.急増するペットブームに注意

現在コロナ騒動によりペットショップの需要が増えています。

仕事も在宅であることが多く、ねこと一緒に暮らせると考える人が多いためです。

ペットショップでねこを買う人が増えれば、当然たくさんのねこを仕入れることになります。

そうなるとブリーダーたちも繁殖数を増やしますが、ここで需要と供給が合わなくなる時が必ず来ます。

需要が下がった時には、大量のねこがペットショップやブリーダーの元にいるため、それらのねこは結果的に売れ残ってしまうことになります。

そのため、ペットショップの売れ残り問題は、近い将来大問題となる予想ができるのです。

 

3.売れ残るねこを減らすために私たちができること

近年、ペットショップの存在を疑問視する声もあります。

ねこに値段をつけて取引するということ自体に疑問の声を上げる方もいらっしゃいますが、多くがこの売れ残り問題です。

しかし、ペットショップがあることによってねこと出会えるのも事実です。

そこで、正しいペットショップの選択こそが売れ残り問題を解消することに役立つのです。


 

3-1.良心的なペットショップを利用する

猫種にこだわるのであれば、ペットショップを利用することはおすすめです。

個人がブリーダーと知り合うことは難しく、ペットショップはねこと暮らしたい方にとっての橋渡し的役割をしてくれているのです。

そのペットショップを選ぶ際に、優良なペットショップでねこを購入することを心がけてください。

譲渡会を行っているペットショップや、もし売れ残ってしまった場合にも独自の保護施設などを持っているようなねこのその後まで大切に見届けている企業を選ぶのです。

ねこが売れることによって企業の収益につながるため、売れ残ったねこのための活動をおこなわなければねこが売れない社会になれば、ねこを大切にするペットショップしか残らないのです。

売れ残ったねこへの活動は当然お金がかかるので企業としてはマイナスです。

しかし、そういった活動を行っているペットショップこそ残るべきお店であると言えるので、ペットショップ選びも大切に行いましょう。


 

3-2.返品により売れ残るケースが増えている

ねことの生活をあまり想像することなくペットショップを訪ねる方もいることも事実です。

すぐにねことの生活を諦める方が現在急上昇しており、多くのケースはねこを返品するのです。

こうなってしまうと、最も売れる可能性の時期を人の手で育てられ、少し大きくなってから返品されるので売れ残る可能性は高くなります。

ねこと暮らすということは、毎日の世話はもちろんのこと、長期旅行を行うにも対策が必要ですし病気になれば動物病院を受診しなければなりません。

ねこと一緒に暮らすには、それなりの覚悟が必要だということももっと世の中に広がらなければなりません。

 

まとめ

法改正などが行われたことと世間の声があったおかげで、一昔前よりもは売れ残り問題は解消されました。

しかし、問題のある企業がまだ残っていることも事実です。

これらの問題を解消するには、やはり私たち一人一人がこの問題と向き合い、ねこの命を守るために何ができるのかを考えてみる必要があります。

 

 

 

 

 

   
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