神秘的な毛色に魅了されてしまう方が多いシンガプーラ(Singapura)。
さらに成猫になっても体が小さいことから、人気が高い猫種です。
そんなシンガプーラのルーツ、性格をご紹介していきます。
これからシンガプーラと暮らそうと思っている方や、すでに暮らしているけどもっとシンガプーラについて知りたい方は必見です。
シンガプーラという名前から、シンガポール出身のシンガプーラ。
熱帯地方の高温多湿である地域での生活に適している体であることが感じられます。
シンガポールで生活していたシンガプーラが、一体どのように世界的に有名になり愛されるようになったのかをご紹介していきます。
さらに、外見的特徴をご紹介していきますのでシンガプーラをあまり知らない方にとっても有益な内容になりますよ。
昔からシンガポールに生息してきたシンガプーラですが、20世紀後半までは野良猫として扱われてきました。
シンガポールの下水溝や建物の間などで生活してきたシンガプーラでしたが、1970年代に世界に知られるきっかけが訪れます。
当時アメリカからシンガポールに旅行に来ていた夫婦が、シンガプーラに魅了されてアメリカへ持ち帰ったのです。
そこからブリーダーによる繁殖が始まり、1980年代には公式な猫種として認められました。
世界中にシンガプーラの名が知れるにつれて、元々住んでいたシンガポールでの扱いも大きく変わり始めます。
もともと野良猫として扱われていたシンガプーラですが、1991年にはシンガポール観光局がマスコットに抜擢したのです。
野良猫としてさして大切にされてこなかったシンガプーラが、アメリカに渡ることによってシンガポールでの確固たる地位を確立したことも興味深いですね。
シンガプーラを実際に見たことがある方は、毛色の妖艶さが気になっている方もいるかもしれません。
実は、シンガプーラの毛は特殊で、4色に分かれているのです。
光の当たり具合や日によって、少し違った毛色に見えます。
見た目が小さく目が大きいシンガプーラですが、そんな顔で不思議な毛を持っているという妖艶さがあるので、魅力的なねこであることは間違いありません。
シンガプーラの瞳が成長と共に変化することはご存じでしょうか。
生まれてすぐから生後2ヶ月くらいまでは、キトンブルーという青い瞳をしています。
しかし、それから成猫になるにつれて変化し、グリーンやイエロー、ヘーゼルなどへ変化します。
生後9週間を迎えて瞳の色が確立したシンガプーラをお迎えするのも良いですが、生後2ヶ月前の子猫をお迎えし、成長と共に瞳の色の変化を見守るのも楽しみの一つとなりますね。
現在の猫種の中には交配によって生まれたねこもいますが、シンガプーラは自然界で生きていたままの純血です。
そんな自然界で生きていたシンガプーラとは、一体どんな身体的な特徴があるのでしょうか。
シンガポールの自然を生き抜くために進化してきたシンガプーラです。
どんな身体的特徴があるのかをご紹介していきます。
純血では世界最小のねことして認められているシンガプーラ。
平均的に1.8〜2.8kgしかありません。
通常のねこと接したことのある方であれば、その小ささと軽さに驚くことも少なくないでしょう。
この小さい体を生かしながら、他の動物が入れない場所に住んだり獲物を捕まえたりしていたのですね。
小さな妖精と呼ばれることもあるシンガプーラほど、小さな体なのです。
しかしながら目が大きいことから、他のねことは異なるかわいらしさを持っています。
もしシンガプーラに魅了されてしまった方にとっては、唯一無二の猫種だと言えますね。
自然界で生き抜いてきたことから、やはり遺伝的に筋肉質な体を持っています。
体が小さいのでどことなくか弱いイメージを持たれるかもしれませんが、シンガプーラは小さく素早いねこであると言えます。
そのため、一緒に暮らす際には運動をたくさん行える環境づくりが大切になります。
性格としても慣れた相手には懐くので、遊ぶことによってコミュニケーションを取り仲良くなりましょう。
安全に運動できるスペースを準備し、お気に入りのおもちゃを用意することでシンガプーラと遊ぶことができます。
お気に入りのおもちゃを探すことは難しいかもしれませんが、好みを探すのも性格を知る一部なので楽しみながら行いましょう。
シンガプーラは短毛種です。
これは、シンガポールの高温多湿である環境を生きやすいように進化してきた体だと言えます。
急なスコールで濡れてしまっても乾きやすく、さらに気温が高くても過ごしやすい特徴のある毛です。
毛が短いと言っても換毛期には毛が抜けやすくなるのでブラッシングは行いましょう。
週に2、3度行うことで、シンガプーラも快適に過ごすことができます。
また、元々熱帯気候に住んでいたねこなので寒さには弱いです。
冬に寒くなる地域で暮らすことには不向きであるため、暖房で室温を一定に保ったり暖を取る対策などを行うことは必須です。
ねこは住んだ環境に慣れやすいとは言われていますが、毛が短いことで寒さを凌ぐ術を持ち合わせていません。
ねこに合わせた環境づくりを行いましょう。
一緒に暮らすねことは少しでも長く生きてほしいものです。
そこで、一緒に暮らすねこがかかりやすい病気については知っておく必要があります。
人間と同様に、病気は早期発見が大切です。
様々な血が混じっている場合はねこによってかかりやすい病気がバラバラですが、純血のねこはかかりやすい病気の傾向があります。
必ずかかるわけではありませんが、日常で気にしながら生活することによって早期発見しやすくなります。
では、シンガプーラがかかりやすい病気についてご紹介していきますので、一緒に暮らす場合は気にしながら日常を送ってください。
元々湿度の高い地域で生活していたことから、シンガプーラは乾燥に弱いです。
肌が乾燥すると人間と同様に皮膚の疾患になってしまうケースがあります。
注意しなければいけないのは、夏場のエアコンと冬の乾燥です。
部屋を締め切っていない限り、シンガプーラにとって日本の夏場はへっちゃらです。
しかし、エアコンを使用することによって起こる乾燥には注意が必要です。
また、冬の乾燥はシンガプーラが本来体験することのない乾燥となります。
湿度管理に徹底すると共に、必要以上に首などを掻いたり舐めている場合は痒みが出ているケースがありますので動物病院を受診しましょう。
ピルビン酸キナーゼ欠損症とは、血液中のピルビン酸キナーゼという酵素が不足し、赤血球の寿命が短くなる病気です。
遺伝性の病気であり、治療法もないことはないのですが手術リスクを考えると現実的ではないのが現状です。
しかし、赤血球が減ってしまうということは疲れやすくなったり、場合によっては貧血を引き起こしてしまう可能性があります。
ねこと言っても家族の一員ですので、早期発見を心がけて病気と付き合っていくことが大切になります。
もし不安な方は、遺伝子検査を行うことにより病気リスクがあるかを判断することも可能です。
また、もし発病した場合にも一番重要なことはストレスを与えないことです。
ストレスフリーな環境を作ることで赤血球の数値が正常に戻ることもあるので、私たちにできることを最大限行いましょう。
ねこ全体的に多い病気です。シンガプーラも例外ではなくリスクを抱えてるため、注意して生活する必要があります。
心臓の筋肉が肥大してしまい、場合によっては心不全を起こすこともありますので早期発見が重要となります。
完治する治療法はありませんが、こちらも状況に合わせての治療が必要です。
日常で気づかないうちに悪化しているケースもあるため、動物病院での定期検診を受けることが大切になります。
小さくて可愛らしい外見をしてますが、運動能力が非常に高いシンガプーラです。
懐きやすい性格なため、一緒に暮らしていると人間を魅了してくれるのは間違いない事実ですね。
シンガプーラがかかりやすい病気に気をつけながら、過ごしやすい環境づくりを行うことにより幸せなねこがいる生活を送りましょう。