毛がほとんど生えていないスフィンクスは認知度が高い猫種ですが、毛のほとんどなくさらに足の短いミンスキン(Minskin)
まだまだ日本では認知度の低い猫種だと言えます。
しかし、動きがコミカルなこともあり、近年人気が急上昇中のミンスキン。
今回はミンスキンの特徴以外にも性格など、たくさんの魅力についてご紹介していきます。
毛がほとんど生えていない猫種を探すと限られますが、その中でも足が短い猫種となるとほとんど見られません。
そんなミンスキンは「ミニチュア」と「スキン」という言葉を合わせてミンスキンと命名されたのですが、いつから存在するのでしょうか。
また、どのようなねこであるか、その特徴も踏まえてご紹介していきます。
ミンスキンが生まれることとなったのは、1998年に遡ります。
アメリカのマサチューセッツ州で、足の短いスフィンクスを生み出したいという計画が生まれたのです。
ここで注目されたのは、足が短い遺伝子を持っているマンチカンとの交配ですが、近親の交配となると遺伝子的な問題も多くなるため、デボンレックスやバーミーズも交配に参加しています。※スフィンクスとマンチカンとの交配種に、バンビーノがおり、見た目も非常に似ています。
そして、2000年には第1のミンスキンが生まれ、5年後には50匹にまで増やすことに成功し、TICAにて経過観察のための「実験的な品種」として認められました。
さらに2008年には「準備段階の新しい品種」として認められ、ミンスキンという猫種が確立していったのです。
現在はTICA以外の協会からは猫種として認定を受けていないため、これからさらに発展する猫種であるとも言えますね。
ミンスキンは大きく分けると3種類の被毛の種類が存在します。
全く毛が生えてない「ヘアレス」、顔や耳、足などのポイントのみに毛が生えている「ファーポイント」、そして全体的に毛の生えている「フリーコーテド」です。
これは、毛の生えていないスフィンクスとその他の猫種の遺伝子との関係で、どれだけ毛の生える遺伝子を持って生まれてくるかによります。
中でもファーポイントは他の猫種には見られない毛の生え方であり、ヘアレスに次いで人気のある種類です。
また、フリーコーテドに分類されるミンスキンであっても、他の猫種に比べると非常に短い毛を持っているため、特徴的であることには変わりありません。
日本にも少しずつ入り始めているミンスキンですが、その数はまだ多いとは言えません。
さらにそのほとんどが海外から輸入されたものであるため、国内での頭数は少ないのです。
そのため、もし一緒に暮らすことを考えた際には、海外から直接輸入することを考えなければなりません。
突然ねこを輸入するというのはハードルが高いようにも感じるかもしれませんが、現在は様々な動物を輸入代行してくれる業者も存在します。
もしミンスキンと暮らしたいと考えた際には、最寄りのペットショップやブリーダーを探すのではなく、輸入を代行してくれる業者を探すことによって、夢への第一歩が踏み出せます。
足が短いこととコミカルな動きが特徴のミンスキンですが、その性格も気になるところだと思います。
ねこと一緒に暮らすには、性格に合わせた接し方を行うことで信頼関係が構築されていきます。
犬とは大きく異なり、自分の嫌なことをする人間は嫌いになるというはっきりとした性格を持っているねこなので、性格を知ることは重要です。
個体差はありますが、猫種によって性格を大まかに分けることができるので、ミンスキンがどのような性格なのかを知り、お迎えした際に備えましょう。
ミンスキンの性格は、とにかく元気で社交的です。
これはマンチカンの性格を受け継いでおり、遊ぶことも大好きですし犬などの他の動物とも仲良くできるケースもあります。
さらに賢いため、しつけがほとんどいらないという特徴もあります。
ただし、高いところが苦手という性格もあるため、人間が抱っこして立ち上がると怖がってしまうこともあるので注意が必要です。
元々人間には懐きやすい性格をしていますが、頻繁に遊んであげることで信頼関係が構築されて仲良く生活を送ることができます。
遊ぶことが大好きなミンスキンですが、高いところが苦手なためキャットタワーを使って運動量を増やそうとすることは避けたほうが良いです。
せっかくおもちゃを見て興味を持っているのに、高いところに登れないためにストレスが溜まってしまうケースもあります。
そのため、ある程度の広さを確保し、平地で遊ばせてあげることがベストです。
不規則な動きや物陰におもちゃを隠すなど工夫することにより、ねこの興味を引くことができます。
障害物に気をつけながら、思いっきり遊ばせてあげましょう。
人間が大好きであることから、留守番などが多くなってしまうとストレスを抱えてしまいがちな猫種であることは覚えておきましょう。
常に人がいることは難しいかもしれませんので、なるべく留守番の時間を短くすることと、帰宅時にはたくさん甘えさせてあげることが良いです。
もしどうしても留守の時間が長くなるようであれば、多頭飼いや他の動物と一緒に暮らすことを検討してみるのも良いかもしれません。
ねこによっては留守番が苦手で不安症になってしまうケースもありますが、多頭飼いになった途端、ねこ同士の仲はそこまで良くなくても不安症が払拭されるケースああります。
家の状況に応じて、ねこにとって何が幸せなのかを検討してみましょう。
ねこと暮らすということは、ねこの健康にも気を使う必要があります。
体調不良を見つけた際には動物病院へすぐ連れて行くことはもちろんですが、日常生活において健康に気をつけながら暮らす必要があります。
人間と同様にねこにも生活習慣病のようなものがあるので、健康的な日常を送ることはねこの寿命にも大きく関わってくるのです。
いつまでも健康で過ごすために、健康についてはある程度留意しておく必要があることも覚えておきましょう。
ミンスキンの最も注意すべき点は皮膚の手入れです。
通常ねこは余分な皮脂が出た際には毛に吸収されますが、ミンスキンはそのまま皮膚に止まってしまいます。
人間も毛のない部分に皮脂が溜まってしまうと肌トラブルの原因となるのと同様に、ミンスキンも余分な皮脂には注意しなければなりません。
人間のようにシャワーに入ることができれば良いですが、水を嫌うねこも多いため頻繁に入れているとストレスの原因となります。
そのため、シャンプーシートなどを使って清潔を保つように心がけましょう。
皮膚を清潔に保つことはもちろんですが、紫外線からも守る必要があります。
通常は紫外線から身を守るためにある毛がないことから、直接紫外線を吸収して皮膚トラブルを招いてしまいます。
家の中にいる分には問題ありませんが、ベランダや窓が開いている状態での日向ぼっことなると危険です。
服を着せることである程度回避できるので、もしどうしても紫外線の下に行かなければならないシュチュエーションがある際にはしっかりと対策を行いましょう。
ミンスキンは寒さ、暑さに弱いという特徴があることも忘れてはいけません。
毛がないことで寒さに弱いことは想像がつくかもしれませんが、暑さにも弱いのです。
ねこは毛繕いをすることにより、被毛を湿らせ、その気加熱で体温を下げることができます。
しかし、ミンスキンは被毛がないためにうまく体温調節ができず、体調を崩しやすいという特徴もあります。
部屋の温度を一定にしたり、体温を下げる、体温を上げる場所を用意して気温に対する対策を行いましょう。
人間のことが大好きなミンスキンは、一緒に暮らす中でかけがえのない思い出を作ってくれます。
他の猫種には見られない特徴的なねこなので、思い出はさらに深まるでしょう。
現在日本で探すことは難しいですが、一緒に暮らすことが不可能ではありません。
気になった方は是非とも一緒に暮らすことを考えてみても良いのではないでしょうか。