ここ最近になって、生活習慣病という言葉をよく耳にするようになりました。
例を挙げると、「糖尿病、高血圧症、心筋梗塞、脳卒中、がん、肥満症」といったものをよく聞くのではないかと思います。
生活習慣というのを、詳しく説明すると、毎日の生活をおくるうえで行っていることやルーティンのことをいいます。
人は、「睡眠、食事、運動」の1つでも欠けてしまうと、先程述べたような生活習慣病になりやすくなってしまうのです。
このような、生活習慣が大切なのは人間だけではありません。
ねこや犬、爬虫類などにも言えることで、飼い主が生活習慣を整えることが重要になってくるのです。
ここでは、「ねこの生活習慣」についてお話していきたいと思います。
ねこは、非常にマイペースで自由な生き物であることは有名ですよね。
いまの日本の飼い猫は、基本的には室内飼いと言われています。
部屋の中でマイペースに過ごしているねこがほとんどだそうです。
ねこは、動物の中でも非常に賢いと言われています。
毎日のルーティンを覚えたり、飼い主の行動をよく見て次の行動を理解する といったこともあります。
これはとあるねこの1日をみたものです。一日のほとんどを寝て過ごしていることがわかります。
昔は、「猫」ではなく「寝子」と書くくらい、ねこにはよく寝るイメージが定着しているようです。
このねこの飼い主は、特に食事の時間を決めている訳ではなく、ねこの方からニャーニャーと鳴いて、食事の時間を知らせてくれるそうです。
多頭飼いの場合だと、遊びの時間が長くなったり、夜中に走り回ったりするねこの様子も見られることがあります。
これが、野良猫の場合ですと、ねこが住む地域や環境に左右され、昼に寝て夜に活動するねこや、一日中寝ているねこなど様々です。
室内飼いの場合、一見整った生活習慣のねこです。
もしも「睡眠、食事、運動」のどれかが欠けてしまったとします。
その場合、どのような悪影響があるのでしょうか?みてみましょう。
ねこによくみられる生活習慣病は、「肥満、糖尿病、腎不全、歯周病、がん、泌尿器に関する疾患、関節に関する疾患」です。
人間とほとんど同じだということがわかります。
ねこも同じで、肥満が原因で進行してしまう場合がほとんどで、高血圧や肝臓病の元になってしまうのです。
また、よくあることですが、人間のご飯やおやつをちょっとあげたり、食欲旺盛だからキャットフードの量を多くあげたりということは肥満へと繋がり、ねこにとって非常に危険なのです。
飼い主の、自己満足で愛猫を不健康にしてしまうのではなく、元気でいられることの工夫をすることが大切です。
人間でも、過度のカロリー摂取や睡眠不足、運動不足のどれかがあると病気になったり疲れやすくなったりしますよね。
ねこも同じなのです。
一般的には、飼い猫の方が健康的なんじゃない?と思う方もいるかと思います。
でも、それは大きな間違いで、野良猫の方が飼い猫に比べて運動量が遥かに多いと言われています。
室内飼いだと、探し回らなくてもすぐに餌があります。
また、ずっと寝ていても敵に襲われることがないことので、走ることなどがないなどが原因となっているようです。
飼い主は、生活習慣病のサインを見逃さずに対処してあげることが大切です。
では、ねこがみせる生活習慣病のサインとはなんなのでしょうか?
まずは、BCS(ボディコンディションスコア)と呼ばれるもので、見た目と触った感触から肥満度を評価していきます。
背中や脇を触った時に骨に触れる度合いがポイントとなります。
個体差があるので、詳しくはかかりつけの獣医に聞くと教えてくれますよ。
真空行為といわれる、何も無いところに飛びつきに行ったり、急に走り回ることが増えた場合は、運動不足のサインです。
この場合は、十分に走り回ることが出来ずに発散出来ない場合に、暇な時に行うねこが多いようです。
また、家具やカーペットで過剰に爪を研いだりかじったりする場合は、ストレスを抱えているサインになります。
過剰に動き回るだけでなく、全く何もせず無気力な場合も注意が必要です。
この場合は、肥満で動きにくいためなにもせずじーっとしている傾向があります。
肥満だけが原因でなく、ストレスや体調不良が原因の場合もあります。
いつもと様子が違っていたり気になることがあるようなら直ぐに、かかりつけの獣医に診てもらってください。
ストレスは、人間にとってもねこなどの動物にとっても万病の元と言われています。
飼い主の元へやって来て、まだ部屋に慣れていない だとか、 思う存分走るスペースがないだとか、このようなことが原因でストレスを貯めてしまうねこが多いようです。
それでは、ねこがだすストレスサインについて紹介します。
これが飼い主にとって1番わかりやすいサインだと思います。
食事や、飲水の量は十分注意して見てあげてくださいね。
ストレスだけでなく、病院が原因の場合もあるので、注意してください。
過度のストレスがかかるとずっと身体を舐めたりします。
一部分のみ舐め続け、出血や脱毛が見られたら注意が必要です。
自分の体を噛んだり自傷行為をする場合もあります。
ねこは基本的に一日の大半は寝ています。
特に老猫は一日中寝ている場合があります。
歳をとったねこが寝てばかりいるのでは無く、若い猫がずっと寝ている場合にはなにか問題があると言うサインです。
動く気力がないくらい元気がないということなので、早急に対処する必要があります。
これも、食欲同様で飼い主がわかりやすいサインのひとつです。
人間と同じで、過度のストレスがかかると下痢をしたり排泄の回数がぐっと減ったりします。
色や量、回数を日頃から把握しておく必要があります。
また、トイレで出来ていたのに急に出来なくなるのもチェックすべきポイントです。
ずっとイライラしていたり、ずっとかくれている場合は、なにか嫌なことがあるのかもしれません。
触ろうとしたら噛み付いてきたり、引っ掻いたり、行動がいつもと様子が違う場合は、要注意です。
原因になっていそうなものは、取り除いてあげてください。
それでも改善しない場合は、獣医さんに相談してみましょう
生活習慣病の解消するためには、飼い主はどのような対処をすればよいのでしょか?
まず、すぐ行えるものだと、ねこと遊ぶこと です。
ねこの好きなおもちゃ(猫じゃらし、音のなるおもちゃ、狩りを模倣できるおもちゃ)を使って遊んでみましょう。
横移動だけでなく、上下の動きを増やすことで運動量が増えるのでおすすめです。
きっと、飼い主との仲も深まること間違いなしです。
家が狭くてという場合も、廊下を走れるように物を置かないようにしたり、扉を開放するのも、1つの手なのではないでしょうか。
また、ねこは高いところが好きなので、縦に空間を使うよう工夫してください。
キャットタワーや足場などを準備したり、ねこが思いきり飛んだり走ったりが出来る環境作るのもおすすめです。
大切な家族の一員だからこそ、大切な愛猫には長生きして欲しいですよね。
そのためにも飼い主は、ねこの健康を心がけて工夫してあげることが大切であると思います。
飼い主のちょっとした心がけで、心身ともに元気に過ごせるので、自分の愛猫に合った方法を見つけてあげてくださいね。