ねこと一緒に暮らした際には、脱走を絶対に阻止しなければなりません。
ねこは外に出た瞬間パニックとなり、家に帰れなくなってしまう場合や、外に出ると様々な危険があります。
ねこと暮らすには脱走を防止し、末長く暮らすことが義務となります。
そこで、ねこが脱走することの危険性とその防止策をご紹介いたします。
一昔前であれば、ねこが自由に家を出入りする光景が見られました。
しかし、近年では家から出さない家庭が増え、そんな光景は見られなくなってしまいました。
それに伴いねこの寿命も飛躍的に向上したのです。
様々な考え方はありますが、現在の考え方は基本的に家から出さないようにすることが主となっており、里親になる条件となっている保護猫団体も数多くあります。
そこで、ねこが外に出ることによってどのような危険があるのかをご紹介していきます。
ねこは環境の変化に弱く、さらには人間よりもたくさんの情報を感じ取ることができます。
突然外に出ると、空気の違いや音などの違いなど様々な情報が入ってくることでパニックを起こしてしまい飛び出してしまいます。
外に出慣れているねこであればそんなことはありませんが、初めて外に出るねこや久しぶりに出たねこはパニックとなるため、まずは走り出してしまうのです。
我に帰ったときには帰り道がわからなくなってしまい、そのまま家に帰ってこないこともあります。
人間よりも嗅覚が鋭いため、運良く家の近くを通ると思い出して帰ってくることもあるかもしれませんが、確率は低いです。
また、外に出たねこは縄張りのない状態での暮らしのため、落ち着ける場所がありません。
さらに、去勢しているねこはどうしても縄張り争いなどで、去勢していないねこに負けてしまったり、他の動物に追われる危険もあるため外に出すことは危険なのです。
ねこの寿命を最も縮めてきたのが交通事故です。
運良く命は助かったとしても、重い後遺症を負ってしまうことが多々ありました。
個体差こそあるものの、大きな音が嫌いなねこは簡単にパニックになってしまいます。
そのほかにも、夜の車のライトなどに驚いて全力でその場から逃げ、結果として事故に遭ってしまうというケースがたくさんあります。
車を運転する方ならお分かりかと思いますが、ねこが突然物陰から出てくると避けることは不可能に近いです。
交通事故の危険性から守るためにも、ねこを外に出してはいけないのです。
外から帰ってくると手洗いうがいを行うことが人間の習慣にありますが、外にはそれだけたくさんのウイルスが存在しています。
猫風邪や皮膚病はもちろんですが、他のねこやねこ以外の動物と争うことによって怪我をすることもあります。
さらに恐ろしいのは、猫エイズに感染してしまうケースもあります。
外に出て運動ができればストレス解消になると考える方もいらっしゃいますが、外にはその他の危険がたくさんあります。
脱走を防止し、家で運動したほうがねこにとっては良いと言えます。
ねこの脱走を防止するためには、どのタイミングでねこが脱走するのかを知る必要があります。
脱走するタイミングを知り、その対策を行うことで外に出す危険性を回避できます。
人間が考える以上にねこは狭い場所にも入れますし、飛ぶことができます。
ねこが脱走してしまった家庭を見てみると、脱走できる隙を見せてしまったり対策不足なケースばかりです。
どんなところに注意するかを知り、脱走を防ぎましょう。
玄関のドアの開け閉めによって脱走してしまうケースがあります。
外に出てパニックになってしまうねこではありますが、外に対する興味は持っています。
「どんなところだろう」という気持ちから外に出て、結果としてパニックになってしまうのです。
そこで玄関のドアが開くタイミングは、絶好の脱走チャンスとなります。
人間が帰ってくるタイミングは足音などでわかるため、ドアの前で待機することは簡単にできるのです。
玄関から入る際には、荷物を持っていたり鍵を持っているため、ねこには手が届かず、脱走を許してしまうのです。
ほんの少しの隙間でも、ねこは出てしまうので、気をつけなければなりません。
ドア以外にねこが脱走する場所は窓です。
その中でも多いのが、網戸を閉めていて安心している場合に起こる場合があります。
空気の入れ替えなどで窓を開けることは必要ですが、網戸であれば爪を使って開けてしまったり破って逃げてしまうのです。
また、窓によっては窓を開けてから網戸を降ろすタイプもあります。
この場合、窓を開けてから網戸を降ろすまでに隙が生まれてしまうため、ここで外に出てしまうのです。
空気の入れ替えや夏の暑い日に窓を開けることは大切ですが、脱走のタイミングとなってしまうのです。
家以外にもねこが脱走してしまう場合があります。
それは、動物病院などに連れて行く際の移動中に逃げ出してしまう場合です。
キャリーが壊れてしまい逃げ出したり、車の扉を開けたときが最も危険な瞬間です。
キャリーが壊れることは不可抗力ではありますが、ねこが逃げてしまったという結果は変わりません。
さらに、キャリーの場合は落ちてしまったというショックからパニックになりやすく、ねこが逃げ出しやすくなります。
動物病院の受診は必須のため、しかるべき対策が必要なのです。
ねこが脱走する場面がわかったところで、それに対する対策を行いましょう。
人間とねこの知恵比べとなりますが、ねこを危険から守るために絶対に行わなければならない人間の義務です。
気をつけるべきことはもちろんですが、それ以外にも対策できるべきことは対策する必要があります。
絶対にねこを外に出さないよう、しっかりと対策を行いましょう。
まず初めに、玄関から逃げるねこについての対策をご紹介していきます。
ねこがドアに近づかない対策を行う必要があります。それを実現するためには、ねこを玄関に
入れないことです。玄関は涼しいため、夏などにねこが行きたがるケースもありますが、玄関に入れることで脱走リスクが飛躍的に高くなってしまいます。
対策としては、玄関と部屋をつなぐドアを確実に閉めることです。
来客などがあった際にも脱走する危険性はありますので、徹底してドアを閉めましょう。
しっかりしまっていない場合、ねこが開けてしまう場合もありますのでピッタリ最後まで締めてください。
扉の、さらに網戸からの脱走を防止する際には、防止用の柵を準備する以外には方法はありません。
窓を開けても網戸があるタイプの窓でも、少しの隙をついて脱走することもあるため柵のない場合は常に人間が網戸の前にいる必要があります。
ねこの脱走用に作られた柵もありますので、ねこのいる家庭では設置することをお勧めします。
また、窓や網戸をねこが開けることができないという考えは捨ててください。
あの手この手でねこは窓や網戸を開けようとするため、柵のない家庭では鍵をかけることも忘れずに行ってください。
移動中のねこの脱走は、帰ってくる確率がほとんどなくなってしまうため絶対に避けなければなりません。
キャリーの場合は丈夫なものを使用することはもちろんですが、上部にある取手をあまり信用せずに底から持ち上げるように抱えて移動することが良いでしょう。
確実に脱走する危険のない家の中を移動する場合は上部を持っても良いですが、それ以外は底を持つことで落としてしまう対策ができます。
また、車のドアから逃げるねこについては、車内でねこをキャリーから出すことは行わないでください。
息苦しいように感じるかもしれませんが、脱走以外にも色々な狭い場所に入り込んで運転の危険が起こるケースもあります。
脱走対策に加え、安全運転にもつながるのでキャリーから出すことはやめましょう。
ねこの脱走はねこの命に関わることです。
外に出ることができたといっても、それがねこの幸せになるわけではありません。
人間の知恵を使い、家から出さない対策を行うことによって一緒にいられる時間が飛躍的に伸びるのです。
ねこは賢いので、油断していると脱走してしまう事を認識して、対策してください。