新しくねこを迎えた人は、早くねこが懐いてほしいと考えるものです。
しかし、ねこと仲良くなりたいといって飼い主さんの方から追いかけていくのは禁物です。
ねこの年齢や性格によって、人に懐くペースが様々であることを知っておきましょう
本記事では、ねこが飼い主さんに懐いてもらうためのコツや、ねこの感情を読み取る方法について解説していきます。
ねこと仲良くなるためには、焦らずにその子のペースに合わせることが重要です。
しかし、ねこが人に慣れてなついてくれるペースは、品種以外にねこのライフステージや性格によって様々です。
また、ねこ同士でいるのは好きだけど人は嫌い、人好きだけど猫嫌いという場合も沢山あります。
ねこのライフステージや性格の違いによる懐き方の違いについて解説していきます。
動物には、警戒心が薄く周りの世界に対して好奇心旺盛な時期があり、これを「社会化期」と呼ばれます。
ねこの場合は生後2週~7週が社会化期です。
この時期に人と接していると「人は怖くない」と覚えて、すぐに懐くようになります。
そのため、幼い子ねこから飼い始めた場合は、比較的早く懐きやすいでしょう。
生後8週を過ぎていても、1歳未満の子猫であれば、まだ懐きやすいといわれています。
1歳以上の成猫になってから飼い始めた場合は、野良猫時代に人に可愛がられていたなど、これまでに人と接していた、経験のあるねこなら人に懐きやすいと思われます。
そうでない成猫は懐くまでに根気が必要ですが、じっくりと接していけば懐くようになることが多いです。
最初は警戒心が強くても、慣れると甘えん坊になる子も沢山います。
なかなか懐いてもらえなくても、焦らずに時間をかけて仲良くなっていきましょう。
性格上、なかなか人に懐かないねこも当然います。
その場合は、それがその子の個性と考えて、無理矢理仲良くしようとせずにその子のペースに合わせてあげましょう。
「人に媚びないねこなのかな?」と思って暮らしていたら、数年後のある日突然甘えるようになったという話も沢山あります。
2匹目に迎えたねこが人懐っこい子で、その子が来たとたん1匹目も甘えるようになったという話もあるようです。
ここからは、ねこと仲良くなるための方法について解説していきます。
ねこに懐いてもらうためには「自分から追わないこと」がとても重要です。
追いかけると、逆に逃げたいと思われてしまうので気を付けましょう。
逆にねこに追いかけてもらえるような、お世話の仕方を覚えてください。
食いしん坊なねこには美味しいおやつが効果ありです。
ねこのご飯とは種類の違った特別なおやつを、その子の好みに合わせて選んでください。
おやつをあげるときは、飼い主さんの手から与えるようにすると、より人に慣れやすくなります。
特に「ちゃおちゅ~る」は多くのねこに大人気なので、ぜひ試してみてください。
ブラッシングや爪切りの後におやつをあげると、飼い主さんに触られることがいい思い出として残りやすいことも魅力です。
食べ物より、遊ぶことが好きなねこも沢山います。
懐いてほしい場合は、おもちゃを与えてねこだけで遊ばせるのではなく、ねこじゃらしなどで手動で動かすおもちゃで、遊んであげることが効果的です。
ねこじゃらしなど、人が動かすことによって、ねこと人とのコミュニケーションが取れるようになります。
遊びに夢中になるうちに人に近づいてくるようになり、飼い主さんへの警戒心が薄くなっていくでしょう。
ねこに触りたいと思っても、いきなり撫でたりすると嫌がられてしまいます。
まずは指1本から、ねこの顔の前に出して匂いを嗅がせてあげましょう。
ねこ同士は、お互いに鼻をくっつけて匂いを確認することであいさつをします。
指を鼻の先に差し出して、ねこの方から匂いを嗅いでくれたらその指でゆっくりと身体を触りましょう。
頭の上は怖がるため顔の横や下側から触るようにした方が、慣れてくれやすくなります。
もしもねこに嫌がられたら匂いを嗅がせるところから始めましょう。
ねこを飼い始めたばかりの人は「ねこの気持ちを理解するにはどうすればいいのか?」と不安に思うかもしれません。
しかし、ねこは感情が身体のパーツの動きに正直に現れるため、ねこの感情は人間よりもはるかに単純ともいえるのです。
ここからは、ねこがリラックスしているときや不快に思っているときにみられる主な身体のパーツの動き方について解説していきます。
ねこがしっぽをピーンと立てて飼い主さんの足元に近付いてくるときは、「甘えたい」という意思表示です。
また「お腹が空いた」などおねだりをするときも、しっぽを立てて飼い主さんを追いかけていきます。
ねこの名前を呼ぶと、返事をしていなくてもしっぽを、小さく動かしたら聞こえている証拠です。
逆に、気分が悪いときや構ってほしくないときは、しっぽを左右にパタパタ激しく振ります。
しっぽを振っているときは「そっとしておいて」と言っていると考えましょう。
ねこが怖がっている、怯えているときはしっぽを股に挟んでしまいます。
ねこと仲良くなりたいときは、こうした様子が見られるようなことはやめてください。
他にもねこのしっぽは様々な感情表現を表わしているので、ぜひお家のねこを観察してみましょう。
ねこの耳は顔の中でも大きいパーツであり、感情の動きが分かりやすく表れる部分です。
ねこが何かに興味津々になっているとき、耳は前を向きます。
耳は嫌な気持ちになると横を向き、恐怖を感じているときは後ろに倒れてしまいます。
威嚇するときも耳は後ろに倒れていることが多くのは、怖がっているから威嚇しているのです。
ねこに威嚇されたら「怖がっているんだな」と考えて、無理にかまい過ぎずに優しく接してあげましょう。
ねこが目をつぶっていたり、寝転がっているときはリラックスしている証拠です。
警戒しているときや、危険を感じているときは目を見開いて辺りがよく見えるようにしています。
何が起きてもすぐに動けるように足の裏を床に付けていることも特徴です。
お腹はねこの弱点であるため、安心しているときにしか見せません。
このため、ねこが飼い主さんのそばでゴロンと身体を横たえてウトウトし始めたり、仰向けになって寝ていたら、飼い主さんに完全に気を許しているということなのです。
ねこにとっても、毎日一緒に暮らす人間にずっと緊張しているより慣れた方が過ごしやすいでしょう。
また、ねこの健康をチェックするためにも、身体を触ったり動物病院に連れていける程度に人に慣れていることが重要です。
しかし、人懐っこい子から人見知りの子まで、ねこの個性は様々です。
ねこを家に迎えたばかりでまだ距離がある段階のときは、おやつや遊びを使ってねこに「いい思い出」を沢山作りましょう。
ただ、無理にねこと仲良くなろうとはせず、その子のペースに合わせてじっくりと関係と築いていくことが大切です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。