2022.02.01
ねこの飼い方
これだけは知っておこう!ねこの飼い方の基本

 

これだけは知っておこう!ねこの飼い方の基本

はじめてのねこを迎えるワクワク感は何事にも変えがたいものです。

それと同時に、きちんと育てられるかな、どんなふうにお世話したらいいのかな、といった不安もあるでしょう。

今回はそんなねこ飼い初心者さんにとって、これだけ知っていれば大丈夫!という「ねこの飼い方の基本」をご紹介します。

 

目次

1.最初に用意しておくべきねこ用品
∟1-1.キャットフード
∟1-2.食器
∟1-3.トイレ
∟1-4.猫砂
∟1-5.爪とぎ
∟1-6.爪切り
∟1-7.ベッド
∟1-8.ケージ
∟1-9.キャリーバッグ
∟1-10.おもちゃ
2.キャットフードの基礎知識
∟2-1.キャットフードの選び方
∟2-2.キャットフードの与え方
∟2-3.キャットフードの給与量について
3.ねこの飼い方で注意してほしいことのひとつがトイレの環境
∟3-1.ねこのトイレ環境
∟3-2.ねこにおすすめのトイレ
∟3-3.トイレ掃除は最低でも1日2回
4.ねこの健康を守るためにやっておくべきこと
∟4-1.かかりつけを見つける
∟4-2.予防接種
∟4-3.健康診断
∟4-4.避妊・去勢手術
まとめ

 

1.最初に用意しておくべきねこ用品

ねこの飼い方で最初にお伝えしておきたいのが、ねこ用品についてです。

最初からすべて揃えるのは大変なので、まずは絶対に必要なものをご紹介します。


 

1-1.キャットフード

キャットフードはライフステージにあった総合栄養食を選んでください。

ねこは環境が変わることでストレスになることがあります。

なるべく環境を変えないように、最初のうちはそれまで食べていたキャットフードと同じものを選ぶとよいでしょう。

家に慣れたらほかのご飯に変えてもかまいません。

キャットフードについて詳しくは後述しますので参考にしてください。

 

1-2.食器

ご飯用と水飲み用をひとつずつ用意しましょう。

おすすめは陶器の食器です。

プラスティック製の食器は傷ができやすく、雑菌が繁殖しやすいために、顎にきびなどの原因になる場合があります。

ねこの食器を選ぶうえで大事なポイントは2つ。

① ひげが食器の縁に当たらない広めで浅い

② 5〜8センチほどの高さの脚付き

ひげは敏感で食器の縁に当たるのをいやがることがあるので、深めのものは避けましょう。

また、高さがあったほうが食べやすく、吐き戻しを防ぐ効果があるといわれています。

 

1-3.トイレ

ねこのトイレは、いろいろなタイプのものがあります。

子猫用の小さなトイレもありますが、すぐに成長して使えなくなるため、あえて用意する必要はありません。

縁が高すぎて入りにくそうな場合は、踏み台になるものを置いて出入りしやすくします。

トイレについても、詳しくは後述しますので参考にしてください。

 

1-4.猫砂

猫砂には紙製、木製、鉱物、おからなどさまざまなものが販売されています。

ねこによって好みがありますので、いくつか試してお気に入りを探してあげましょう。

ご飯と同様、環境の変化が小さいほうがいいので、最初はそれまでに使っていたのと同じ猫砂を用意するのがおすすめです。

ただし、トイレのタイプによっては専用の猫砂もしくは特定の種類の猫砂しか使えない場合があるので注意してください。

 

1-5.爪とぎ

段ボール製のもののほか、麻や綿を使用した縄タイプ、土台にじゅうたん生地をはりつけた布タイプがあります。

布タイプの爪研ぎが1番耐久性に優れていますが、残念ながらあまり売られていません。

また、床置きや壁掛けのもの、ベッドやソファなどの形のものもあります。

素材や置き方などは、ねこによって好みがありますので、最初のうちはいろいろなものを試してみるとよいでしょう。

 

1-6.爪切り

ねこ用の爪切りにはハサミタイプ、ギロチンタイプ、ピコックタイプ、ニッパータイプなどさまざまな形のものがあります。

ハサミタイプは、ねこの爪切りに慣れていない初心者でも扱いやすく、簡単に切れるのでおすすめです。

ただし、成猫の硬い爪は割れたりすることがあります。

子猫のうちはハサミタイプを使用し、爪切りに慣れたらほかのタイプを検討するのがよいでしょう。

 

1-7.ベッド

ねこには安心して休息をとれる寝床が必要です。

ペット用のベッドも売られていますが、大きめのクッションなどでも代用できます。

また、浅めの段ボール箱にひざ掛けなどを敷くだけでも十分です。

サイズは、ねこが丸くなったときにピッタリ収まるくらいのものを選んであげてください。

 

1-8.ケージ

料理中や外出中などねこの様子を見ていることができないときに使います。

トイレ、ベッド、食器を置ける広さがあるものを選びましょう。

安全な隠れ場所として覚えてもらえると、来客などに対応しやすくなります。

 

1-9.キャリーバッグ

通院など、ねこのお出かけには欠かせません。

外から中が見えると落ち着かないねこもいるので、中が見えにくいメッシュの窓のものがおすすめです。

サイズはねこが中で回転できるくらいのスペースがあって、広すぎないものがよいでしょう。

 

1-10.おもちゃ

ねこの運動とストレス発散、コミュニケーションのためにも用意しておきましょう。

好みがあるうえに、飽きっぽいねこもいるので、タイプの違うものをいくつか用意しておきます。

なお、ひもや鳥の羽がついたタイプ、ネズミ型のおもちゃは誤食・誤飲しやすいため、目を離さないようにしてください。

 

2.キャットフードの基礎知識

ねこの飼い方のなやみで多いのがご飯についてです。

ここでは、ねこ飼い初心者のためのキャットフードの基本をまとめました。


 

2-1.キャットフードの選び方

キャットフードには、総合栄養食や間食、療法食、その他の目的食といったものがあります。

このなかで、主食としてねこにあげられるのは「総合栄養食」のみです。

総合栄養食とは、そのフードと水があれば生きていくのに必要な栄養素を摂取できるバランスの取れたご飯のことです。

ドライフードの多くがこの総合栄養食になります。

ウェットフードに多い一般食は、おかずタイプのご飯です。主食には適さないので注意してください。

また、ねこのライフステージ(成長)に合わせて、子猫用、成猫用、老猫用があります。

ねこの成長に合わせて選んでください。


 

2-2.キャットフードの与え方

好きなときに好きなだけ食べられるようにご飯を置いておく方法、数回に分けて与える方法があります。

月齢の低い子猫は消化器官が未熟で1度に多くのご飯を食べることができません。

そのため、1日の量を2〜6ヶ月くらいまでは3〜4回に分けて与えます。

成猫(1歳〜6歳)は1日2回といわれていますが、4〜5回に分けて与えたほうがよいという意見もあります。

状況に合わせて決めましょう。


 

2-3.キャットフードの給与量について

基本的にはキャットフードの袋に記載されている量を目安にあたえます。

うんちが硬い場合はご飯が足りていない、ゆるい場合は多すぎの可能性があります。

体重の増えやうんちの状態を見ながら調整してください。

 

3.ねこの飼い方で注意してほしいことのひとつがトイレの環境

ねこはトイレが気に入らないと我慢したり、トイレ以外で排泄したりなどといった問題行動につながることがあります。

ねこにとって快適なトイレ環境を整えてあげましょう。


 

3-1.ねこのトイレ環境

ねこのトイレは体長の1.5倍以上がよいとされています。

大型のねこには衣装ケースでも代用可能です。

数は頭数プラス1個が理想です。頭数が多い場合はグループの数プラス1個を目安にします。

猫砂の深さは5〜7センチほどが基本です。

浅めを好むねこもいるので、いろいろ試してベストな深さを見つけてください。

設置場所は、ねこが落ち着いて排泄できる環境を選びましょう。

ただし、排泄の状況が確認できるように、リビングの隅など見やすい場所がおすすめです。

また、ねこの食事場所やベッドから離したほうがよいといわれています。


 

3-2.ねこにおすすめのトイレ

トイレはいろんな形のものがありますが、シンプルなトレイ型のものがおすすめです。

猫砂が飛び散りやすい反面、排泄の様子が確認しやすい、匂いがこもりにくいといったメリットがあります。


 

3-3.トイレ掃除は最低でも1日2回

ねこはきれい好きな生きものです。トイレは使ったらすぐにお掃除をするのが理想です。

仕事などで毎回は無理という人も多いと思います。その場合も、朝と夜の最低2回はお掃除してあげてください。

また、月に1回はトイレを丸洗いし、猫砂もすべて取り換えます。

洗剤は、匂いを分解してくれる酵素系がおすすめ。

ねこは匂いに敏感なので、香りのきつい洗剤は避けるようにしましょう。

 

4.ねこの健康を守るためにやっておくべきこと

ねこの健康を守るのは飼い主であるあなたの大切な仕事です。

日頃からねこの状態をしっかりと観察して適切に対応しましょう。


 

4-1.かかりつけを見つける

ねこを飼ったら、かかりつけの動物病院を探すことも大切です。

元気なうちに健康診断や爪切り、肛門腺絞りなどの機会を利用して、いざというときに安心してまかせられるかどうかを確認しておくことをおすすめします。

 

よい動物病院の条件

  • ・飼い主の話をよくきいてくれる
    ・質問にもいやがらずに丁寧に答えてくれる
    ・症状、治療方針、検査、料金をわかりやすく説明してくれる
    ・必要があればすぐにほかの病院を紹介してくれる

ねこの専門病院や国際猫学会(ISFM)の認定を受けた「キャット・フレンドリー・クリニック」などもあります。

犬と待合室を分けていたり、ねこに詳しいスタッフがいたりとねこにとって優しい動物病院です。

近くにあれば足を運んでみるとよいでしょう。


 

4-2.予防接種

飼いねこを感染症から守るためには定期的な予防接種が必要です。

予防接種後にまれに強い副作用(アナフィラキシーショック)が現れる場合があるため、なるべく午前中の早い時間に受診してください。

ねこの予防接種は大きく分けて2種類あります。

ひとつは、すべてのねこに接種が推奨されているコアワクチン(3種混合ワクチン)と呼ばれているもので、次の3種類の病気を予防できます。

  • 猫ウイルス性鼻気管炎(猫ヘルペスウイルス感染症)
    猫カリシウイルス感染症
    猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス感染症)

もうひとつはノンコアワクチン(5種混合ワクチン)と呼ばれているものです。

ほかの猫と接触する機会がある場合に推奨されています。

上記の3種類のほか、猫白血病猫クラミジアを予防できます。

以前は、年に1回の接種が推奨されていましたが、最近では3年に1回が推奨されるようになってきているようです。

ただし、接種間隔については生活環境などによりますので獣医師に相談してください。


 

4-3.健康診断

愛猫の健康を守るためには定期的な健康診断がかかせません。

ねこも人間と同じく、早期発見、早期治療が重要なのです。

ねこの健康診断は6才までは年に1回、7歳以降は半年に1回程度が望ましいとされています。


 

4-4.避妊・去勢手術

避妊・去勢手術は健康管理がしやすくなる、ストレスの軽減といったメリットがあります。

・避妊手術をするメリット

  • ・発情期のストレスや特有の行動がなくなる
    ・卵巣や子宮の病気にかかる心配がなくなる
    ・性ホルモンに関係する病気(乳がんなど)のリスクが下がる

 

・去勢手術をするメリット

  • ・尿スプレーなどの困った行動が減る
    ・精巣の病気にかかる心配がなくなる
    ・喧嘩や争いが減る
    ・メスへの興味が減りストレスが減る

繁殖の予定がないのであれば、ねこのためにも避妊・去勢手術を受けさせることをおすすめします。

 

まとめ

ねこを飼って、ねこと暮らすということは、ひとつの命を預かるということです。

当然、大変なこともあります。

しかし、それ以上に楽しいこともたくさんあるはず!ねことの暮らしはあなたとあなたの家族にとってすてきな時間になるでしょう。

最初のうちはわからないことも多いと思います。

もし、ねこの飼い方に悩んだら、獣医師に相談してみてください。

きっと力になってくれますよ。

 

 

 

   
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