SNSでは、毎日のように迷い猫の情報が流れてきます。
「うちは大丈夫」と思っている飼い主さんも多いと思いますが、本当に大丈夫ですか?
ねこは一瞬の隙をついてお出かけしてしまうので油断ができません。
今回は「ねこはどんな理由で、どこから脱走するのか?」また「脱走したねこはどのように探したらよいのか?」そんな疑問にお答えしていきます。
元野良猫は外の暮らしが恋しくて脱走することがあります。
一方、外に出たことのないねこは、好奇心や刺激を求めたり、居心地の悪さから脱走するのではないかと考えられています。
具体的には、
といった理由です。
ねこの脱走ルートで1番多いのは玄関。
飼い主さんが出入りするときや宅配便のやりとりをしているときに、足元をすり抜けてお出かけしてしまうねこが多いようです。
そのほかにも、修理などで業者を呼んだとき、引っ越しのときも注意が必要です。
驚くことに、網戸のない窓よりも網戸のある窓から脱走するケースの方が圧倒的に多いという報告があります。
器用なねこは、自分で網戸を開けたり、破ったりして脱走します。網戸があっても油断はできないのです。
また、飼い主さんがうっかり網戸のない窓を開けっ放しにして脱走されたケースも後を絶ちません。
次に多いのがベランダからの脱走です。洗濯ものを干したり、取り込んだりしている間に柵の隙間や上から脱走するケースが多いようです。
ほかにも、日常的にひなたぼっこでベランダに出していたら脱走されたというケースもあります。
また、ねこは突然高い場所から飛び降りることがあるため(フライングキャット症候群)、高層階でも決して油断はできません。
高層階から飛び降りた場合は命にかかわることもありますので十分に注意しましょう。
ねこの脱走は自宅からとは限りません。
通院の途中にキャリーバッグから脱走されたケースもあります。
外では絶対に扉を開けないようにしましょう。
また、移動中にハードタイプのキャリーバックを落下、蓋が空いて脱走といったケースも少なからずあるようです。
キャリーバッグに入れるさいは、洗濯ネットに入れることで脱走防止になります。
まずねこの捜索時には以下のものを準備しましょう。
おやつやフード、毛布などは捕獲時の必須アイテムですし、捕獲した愛猫を安全に運ぶためにはキャリーバッグが必要です。
また、愛猫のチラシは聞き込みの際に、渡すことができるので何枚か持ち歩くとよいでしょう。
外に出たことのないねこは、脱走をしても不安や恐怖からあまり遠くには行きません。
自分の家や隣の家の庭で見つかることもあります。
まずは、自宅付近を探してみましょう。
それでも見つからない場合は少しずつ捜索範囲を広げていきます。
脱走したねこは、植え込みの中、自動車の下、室外機の下、公園のベンチの下、倉庫の中など人目につきにくい薄暗い場所に潜んでいることが多いです。
そういった場所を徹底的に探しましょう。
ただし、野良猫がいる場合は追われて少し離れた場所に逃げてしまうこともあります。
また、外で暮らしていた経験のあるねこは、遠くにお出かけしてしまうこともあるでしょう。
そのような時は、最初から少し捜索範囲を広げて探すといいかもしれません。
脱走したねこは気が立っていることが多いです。
急に駆け寄ったり、大きな声で呼びかけたりすると、驚いて逃げてしまうかもしれません。
捕獲するときは、いつも食べているおやつやフードをつかっておびき寄せます。
食べている間に毛布やバスタオルを被せてそのままキャリーバッグに入れましょう。
もし、近くにいるのに捕まらない場合は、捕獲機の利用を検討してください。
保護団体や保健所、愛護センターで貸し出しをしているところもあります。
愛猫が自宅に戻ったら、ケガをしていないか、体長に変化がないか確認をしてください。
とくに気になる点がない場合でも、念のため動物病院で診てもらうと安心でしょう。
もし、1日探しても見つからなかったら、地元の保健所や愛護センター(地域により名称が異なる場合も)、警察、近くの交番に迷い猫の届け出をしましょう。
警察に迷い猫として届けられたり、保護した方が保健所や警察に問い合わせることもあります。
ねこを保護した人が受診をする可能性があります。
とくに、体長が優れなかったり、ケガをしたりしている場合は可能性が高くなります。
愛猫に似たねこを保護した人が訪れたさいに連絡をもらえるようにお願いしておくとよいかもしれませんね。
迷い猫のチラシやポスターを作成します。チラシやポスターには次のことを記載しましょう。
チラシは、捜索時にも持ち歩いて配ったり、ポスティングしたりすることができます。
また、指定した地域に郵便物を配達する配達地域指定郵便物サービスを利用して郵送する方法もあります。
ポスターは近所のスーパーやレストラン、動物病院など人の目につきやすい店や施設に貼ってもらうようお願いしましょう。
ねこが見つからないときはSNSや迷い猫の掲示板で呼びかけるのもおすすめです。
記載事項は、迷い猫のチラシやポスターの内容を参考にしてください。
愛猫が見つかった場合は、なるべく早く報告をするようにしましょう。
こちらは最後の手段になります。
もし、どうしても愛猫が見つからないときは、迷子のペットを探すプロ、「ペット探偵」に依頼することを検討してもよいかもしれません。
ただし、愛猫を心配する気持ちにつけ込む悪質な業者もあるようですから、依頼の際には口コミを確認するなど注意をしてください。
首輪をつけておくと飼いねこであることがひと目でわかりますので、保護してもらえる可能性が高まります。
また、迷子札をつけておくと、ねこを保護をした人から連絡をもらえるかもしれません。
そのほかの方法として、首輪に「外にいたら迷子になっています」というメッセージと連絡先を書いているという飼い主さんもいました。
首輪のように取れる心配のないマイクロチップを装着するのもおすすめです。注射を使って生後1ヶ月くらいから装着することができます。
飼い主さんの名前や住所などの情報を登録しておくと、ねこが迷子になったさいに連絡をもらえるかもしれません。
また、マイクロチップは災害時に愛猫と離れ離れになってしまったさいにも家族の元に戻れる可能性が高まります。
最近は、保護したねこが飼い猫だと思われる場合、動物病院でマイクロチップの確認をする人もいるようです。
2022年(令和4年)6月1日からブリーダーやペットショップなどで購入した場合は、マイクロチップの装着が義務づけられますので、今後はさらに確認する人が増えるかもしれませんね。
ねこの脱走は本当に心が痛みます。
いま外で怖い思いをしているねこたちが、帰宅できることを願いながらこの記事を書きました。
ねこの脱走の多くは、私たち飼い主の油断や気の緩みだったりします。
愛猫を守るためにも、日頃からしっかりとした脱走防止対策をおこないましょう。
そして、愛猫が脱走したときに慌てないよう、いざというときの対応を知っておくことが大切です。